刑法 ゼロから刑法#63

背任罪②後編——財産上の損害〔論証53〕・図利加害目的〔最決平10・11・25〕・既遂時期・他罪との関係(詐欺優先)

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第12章 財産に対する罪 ⑮/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。

247条 損害・目的の文言を再確認 〔短答・論文〕

背任罪247条(損害・目的の文言を再掲)。条文=「他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する」。後編で詰める2語=①「自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的」=図利加害目的(論点7)/②「本人に財産上の損害を加えた」=財産上の損害=結果(論点6)。🔴 法定刑は拘禁刑(懲役ではない・2025-06-01拘禁刑化)。条文の全文カードは前編で出済=後編はこの2語にフォーカス。

条文の、要件を、もう一度見ます。後編で詰めるのは、この二語です。一つ目。本人に、財産上の損害を加えたとき。二つ目。利益を図り、損害を加える目的で。懲役じゃなくて、拘禁刑。覚え直しを。では、財産上の損害から、掘ります。

結果=財産上の損害——まず「全体財産罪」を思い出す 〔短答・論文〕

1. 🔴🔴 結果=財産上の損害〔論証53〕(その1:全体財産の減少)。背任は結果犯=背任行為により本人に財産上の損害が発生してはじめて既遂。ここで前編で置いた軸を回収=背任は全体財産に対する罪(窃盗・横領のような個別財産罪と違う)。だから🔴個別財産の減少があっただけでは足りず、全体財産の減少があってはじめて「財産上の損害」が認められる。「財産上の損害」の中身は2つ=①積極的損害=既存財産の減少(現金が出ていく等)/②消極的損害=将来取得しうる利益の喪失(本来入るはずの利息・利益が入らない等)=大判大11・9・27。両方とも「損害」に含む。★軸=特定の物が減ったかでなく、本人の財産が"トータルで"減ったかを見る。

一つ目の要件、財産上の損害です。背任は、結果犯。損害の発生が要ります。まず、前編の軸を思い出してください。窃盗や横領みたいな、個別財産罪じゃない。だから、特定の物が減っただけでは、足りません。本人の財産が、トータルで減ったか、を見ます。これが、全体財産の減少。二種類あります。積極的損害と、消極的損害。既にある財産が、減ること。現金が出ていく、とか。入るはずの利益が、入らないこと。大判大正11・9・27が、これを含めました。どちらも、全体財産を減らしますから。

つまづきの核——同額の債権があるのに、なぜ損害? 〔短答・論文〕

🔴🔴 つまづきの核(その2:判断基準=法的見地でなく経済的見地)。設例=銀行支店長Aが、回収の見込みも担保もないのに、Bに1000万円を貸し付けた。銀行は現金1000万円を失うが、同時に1000万円分の貸金債権を取得している。🔴 では損害(全体財産の減少)はあるのか?=ここで見地が分かれる。法的見地=権利の名目額で測る=現金1000万円が出ても同額1000万円の債権が手元に残る→差引ゼロ→損害否定。経済的見地=財産の実質価値で測る=回収見込みのない債権は紙きれ同然で価値が低い→1000万円の現金 > 価値の低い債権→貸付の時点で損害肯定。判例・通説=経済的見地(最決昭58・5・24)。★軸=損害は紙の上(法的)でなく財布の中身(経済的)で測る。

ここからが、最大のつまづきです。設例を。銀行の支店長Aが、Bに1000万円を貸し付けた。ただし、回収の見込みも、担保も、ありません。銀行は、現金1000万円を、失いました。同時に、1000万円の債権を、取得しています。ここで、引っかかるんです。差し引き、ゼロに見えませんか。そう考えるのが、法的見地。権利の名目額で測る。でも、もう一つの見方があります。経済的見地。財産の、実質の価値で測るんです。回収できない相手への債権って、価値ありますか。1000万円の現金と、紙きれ。同じ価値ですか。だから、貸した瞬間に、財産は実質減ってるんです。それが、経済的見地の損害。

法的見地 vs 経済的見地 対比表 〔短答・論文〕

🔴🔴 財産上の損害 法的見地 vs 経済的見地 対比表(回収見込みのない無担保貸付・最決昭58・5・24)。行=法的見地/経済的見地(判例・通説)。列=「測り方」「設例の評価」「損害の有無」。法的見地=権利の名目額で測る/現金1000万円が出ても同額の貸金債権1000万円を取得→差引ゼロ/損害否定。経済的見地=財産の実質価値で測る/回収見込みのない債権は価値が低い→現金1000万円 > 価値の低い債権/貸付の時点で損害肯定。下段=判例・通説は経済的見地(最決昭58・5・24=最高裁決定・刑集37巻4号437頁)。★軸=紙の上でなく財布の中身で測る/だから無担保不良貸付は"貸した瞬間"に損害=既遂。

表で、二つの見地を、並べます。列は、測り方と、設例の評価と、損害の有無。権利の、名目額で測る。1000万と1000万。経済的見地は、実質の価値で測る。現金1000万の方が、価値が高い。判例・通説は、こっち。経済的見地です。最高裁の、決定。判決じゃなくて、決定です。この一枚で、なぜ損害が出るか、腑に落ちます。

既遂時期——損害が出た「その時」 〔短答・論文〕

🔴 既遂時期=財産上の損害が発生した時。背任は結果犯だから、損害が発生してはじめて既遂になる。無担保不良貸付の例=経済的見地では貸付の時点で損害が発生する→貸した瞬間に既遂。逆に、損害がまだ発生していない段階(任務違背行為はしたが財産がまだ実質減っていない)なら、未遂(250条)にとどまる。★ポイント=「損害発生時=既遂時」という1本の線で、論点6(損害)と論点8(未遂)がつながる。回収不能が後で判明したのでなく、貸付時点で既に経済的価値が減っている、という経済的見地の帰結に注意。

損害の話の、締めに、既遂時期を。答えは、シンプル。損害が発生した時です。さっきの不良貸付なら、いつでしょう。だから、貸した瞬間に、既遂です。そこが、経済的見地のキモ。貸付時点で価値は減ってる。逆に、損害がまだ出てなければ。損害発生時イコール既遂時。一本の線です。

目的=図利加害目的——背任は目的犯 〔短答・論文〕

2. 🔴 目的=図利加害目的(目的犯)。背任は目的犯=故意(任務違背・損害の認識)に加えて、次の3類型のいずれかの目的が必要。①自己図利目的=自分の利益を図る(例:貸付先から謝礼金をもらう目的)/②第三者図利目的=第三者の利益を図る(例:友人である貸付先の利益を図る目的)/③本人加害目的=本人に損害を加える目的(例:勤め先の銀行に損害を与える目的)。あわせて図利加害目的という。🔴 注意=客観要件(事務処理者・背任行為・損害)が全部そろっても、この目的を欠けば背任は成立しない(目的犯ゆえ)。★軸=背任には「誰のため/誰を害する気で」という動機が要る。

二つ目の要件、図利加害目的です。背任は、目的犯。故意だけじゃ、足りません。3つの目的の、どれか一つが必要です。一つ目。自己図利目的。自分の利益を図る。二つ目。第三者図利目的。第三者の利益。三つ目。本人加害目的。本人に損害を加える。この3つを、まとめて図利加害目的といいます。逆に、これを欠くと、どうなると思いますか。客観要件が全部そろっても、不成立です。目的犯だから。動機が要件なんです。

つまづき(ア)——「利益」は財産だけじゃない 〔短答・論文〕

🔴 つまづき(ア)=「利益」の意義(身分上の利益も含む・最決昭63・11・21)。自己図利・第三者図利の「利益」を、財産上の利益に限るべきか争いがある。財産犯だから財産的利益に限る説もあるが、判例は限定しない=自己の地位の保全・信用・面目の維持といった身分上の利益も「利益」に含む(大判大3・10・16、最決昭63・11・21)。🔴 なぜ限定しない?=図利目的は犯罪の動機にすぎないから、財産上の利益に絞る理由がない。例=支店長が、自分の出世・体面を守るために無理な貸付を続けた=財産でなく「身分上の利益」を図る目的=これも自己図利目的にあたる。★軸=「利益」=お金の得だけでなく、地位・信用・面目も含む。

目的の中身を、3つ補強します。まず、利益の意義。そこが、つまづきポイント。お金だけじゃ、ないんです。地位の保全、信用、面目の維持。これを、身分上の利益といいます。判例は、財産に限定しないんです。図利目的は、犯罪の動機にすぎないから。そういうことです。例を出しましょう。支店長が、自分の体面を守るため、無理な貸付を続けた。これも、自己図利目的にあたります。最決昭和63・11・21が、これを認めました。

つまづき(イ)——本人図利目的と併存したら? 〔論文〕

🔴🔴 つまづき(イ)=図利加害目的と本人図利目的の併存(主従で決する・最決平10・11・25)。設例=銀行支店長Aが、経営の悪化した会社Bへの貸付を継続した。Aの心の中には、2つの目的が同居している=①過去に自分が行った不適切な貸付の発覚を防ぎたい=自己図利目的/②Bの倒産を防ぎ、これまで投入した資金を回収したい=本人図利目的(本人=銀行の利益を図る)。🔴 問題=本人の利益を図る目的(本人図利目的)が併存するとき、背任は成立するか?=いずれが主たる目的か(主従)で決する。①が主=自己図利が主役→背任成立/②が主=本人図利が主役→背任不成立。同じ「貸付継続」でも、心の主役で結論が割れる(最決平10・11・25=最高裁第一小法廷決定・刑集52巻8号570頁)。★軸=本人のためが主なら背任でない/自分のためが主なら背任。

二つ目の補強。これが、目的の最大の山です。設例を。支店長Aが、会社Bへの貸付を続けた。このときAの心には、目的が二つ、同居します。一つ。過去の自分の不適切な貸付が、バレるのを防ぎたい。もう一つ。Bを倒産させず、投入した資金を回収したい。本人=銀行の利益を図る。本人図利目的です。ここで問題。本人図利目的があると、背任は。いい感覚です。だから、こう決めます。主従で。自己図利が主なら、背任成立。本人図利が主なら、背任不成立。同じ貸付継続でも、心の主役で割れるんです。最決平成10・11・25。これも、決定です。

図利加害目的+本人図利併存 主従判定フロー 〔論文〕

🔴🔴 図利加害目的 3類型+本人図利併存 主従判定フロー。STEP1=故意(任務違背・損害の認識)に加え、図利加害目的があるか?→3類型のいずれか=①自己図利/②第三者図利/③本人加害。STEP2=本人の利益を図る目的(本人図利目的)も併存しているか?→【併存なし】図利加害目的が認められれば背任成立/【併存あり】→STEP3=いずれが主たる目的か(最決平10・11・25)→【図利加害が主】背任成立/【本人図利が主】背任不成立。+吹き出し=認識の程度は未必的認識で足りる(確定的認識・意欲は不要・最決昭63・11・21)。★軸=3類型のどれかが要る/本人図利と併存したら主従で決める/認識は未必で足りる。

フローで、目的の判定を、整理します。ステップ1。図利加害目的が、あるか。あれば、ステップ2へ。本人図利目的が、併存してるか。併存してなければ、そこで背任成立です。ステップ3。いずれが、主たる目的か。図利加害が主なら、成立。本人図利が主なら、不成立。最後に、吹き出しを一つ。認識の程度。図利・加害は、未必的認識で足ります。確定的認識や、意欲までは、要りません。最決昭和63・11・21。利益の意義と、同じ判例です。

未遂——250条 全文カード 〔短答・論文〕

3-a. 未遂(250条)。背任の未遂は処罰される(250)。本罪の既遂/未遂は、論点6で見た財産上の損害の発生の有無で判断する=損害が発生すれば既遂/発生していなければ未遂。条文=「この章の罪の未遂は、罰する」=247を含む「この章(第37章 詐欺及び恐喝の罪/背任を含む)」の各罪の未遂をまとめて処罰する規定。★軸=損害発生=既遂・損害未発生=未遂(論点6の既遂時期と直結)。

三つ目のテーマ、未遂です。条文を全文で。「この章の罪の未遂は、罰する」。これだけです。背任を含む、この章の罪の未遂を、処罰します。論点6で、やりました。財産上の損害の発生で。さっきの一本の線が、ここに効きます。だから、損害を論じれば、未遂も決まります。

他罪との関係——欺罔が絡めば詐欺優先 〔短答・論文〕

3-b. 🔴 他罪との関係(詐欺優先)。任務違背行為が本人に対する欺罔行為を含み、これによって本人に財物・財産上の利益を交付させた場合は、詐欺罪のみが成立する(背任は別に成立しない=詐欺優先・大判昭6・2・29、最判昭28・5・8)。設例=会社AとBの立木の売買で、Aの係員Xが、立木の数を過大に報告してAに購入させ損害を与えた→Xには詐欺罪のみ。🔴 なぜ詐欺優先?=騙して交付させる方が悪質で、詐欺ですべて評価できるから、背任を重ねて立てない。横領との関係=前編の区別(領得行為=横領/背信行為=背任)に送り。特別背任960(会社法・取締役等)=刑法各論の射程外で一言のみ。★軸=欺罔して交付させたら詐欺・背任は出てこない。

最後に、他罪との関係。詐欺と、背任です。任務に背く行為が、本人を騙すことを含むときに、重なる。騙して、本人に財物や利益を交付させた場合。詐欺罪のみ、成立します。背任は、立ちません。設例を。会社AとBの、立木の売買です。Aの係員Xが、立木の数を、過大に報告した。それで、Aに買わせて、損害を与えた。詐欺罪のみ。大判昭6・2・29、最判昭28・5・8です。騙して交付させる方が、悪質でしょう。詐欺で、全部評価できる。だから背任は重ねません。前編でやった区別に、送ります。領得か、背信か。960条。刑法各論の、射程外。一言だけにします。

短答ひっかけ

ここはひっかかる(背任罪②後編のまとめ)。①🔴🔴財産上の損害〔論証53〕=背任は全体財産罪ゆえ全体財産の減少が必要・積極+消極の両損害(大判大11・9・27)・判断基準は法的見地でなく経済的見地=回収見込みのない無担保貸付は貸付の時点で損害発生(最決昭58・5・24)。②既遂時期=損害発生時(=貸付時)/損害未発生なら未遂(250)。③🔴図利加害目的=目的犯ゆえ①自己図利②第三者図利③本人加害のいずれか必須・「利益」は身分上の利益も含む(最決昭63・11・21)・本人図利併存は主たる目的で決する(最決平10・11・25)・未必的認識で足りる(最決昭63・11・21)。④🔴他罪=欺罔して交付させたら詐欺のみ(詐欺優先・大判昭6・2・29/最判昭28・5・8)・特別背任960は射程外。★全体の軸=損害は紙の上でなく財布の中身(経済的見地)で測る/目的は3類型+本人図利併存なら主従で決める。

整理します。①財産上の損害。判断は、経済的見地。無担保不良貸付は、貸付時に損害。出てなければ、未遂250です。自己図利、第三者図利、本人加害の、どれか。本人図利と併存したら、主従で決める。④欺罔して交付させたら、詐欺優先。全体の軸は、損害は経済的見地、目的は主従。

📝 論文の型

★コア規範|背任罪の財産上の損害の判断基準(hainin_songai)。「背任罪は全体財産に対する罪であるから、単に個別財産の減少があっただけでは足りず、全体財産の減少があってはじめて『財産上の損害』が認められる。そして、その有無は、法的見地ではなく経済的見地から判断すべきである。したがって、回収の見込みのない無担保貸付は、同額の債権を取得していても、貸付の時点で財産上の損害が生じる」。逐語固定は太字(全体財産に対する罪/全体財産の減少/法的見地ではなく経済的見地から/貸付の時点で)のみ・あとは趣旨から復元。復元キー=①背任は全体財産罪→個別でなく全体の減少が損害→②全体財産の減少の有無は法的形式でなく経済的実質で評価(経済的見地)→③回収見込みのない債権は経済的価値が低い→④だから無担保不良貸付は貸付の時点で全体財産が減少=損害発生(最決昭58・5・24)。プレースホルダ=hainin_songai_kihan.png(compose_ronsho/visual-director が作成)。

論文の型です。財産上の損害の、判断基準。太字だけ。全体財産に対する罪、全体財産の減少。法的見地ではなく経済的見地から、貸付の時点で。①背任は全体財産罪。だから全体の減少が損害。③回収見込みのない債権は、経済的価値が低い。この四ステップで、組み立てられます。

答案の型|財産上の損害の判断基準(hainin_songai)。【事例】銀行支店長Aが、回収の見込みも担保もないのに、Bに1000万円を無担保で貸し付けた。銀行に「財産上の損害」が生じたか。【問題提起】銀行は1000万円の現金を失う一方、同額の貸金債権を取得している。この場合に「財産上の損害」=全体財産の減少が認められるか、その判断基準が問題となる。【規範】背任罪は全体財産に対する罪であるから、全体財産の減少があってはじめて財産上の損害が認められ、その有無は法的見地ではなく経済的見地から判断すべきである。【あてはめ】確かにAは1000万円の債権を取得しているが、回収の見込みのないBへの無担保貸付であるから、その債権の経済的価値は低い。よって、貸付の時点で全体財産が減少し、財産上の損害が生じたといえる。

答案の型です。1000万円の、無担保貸付の設例。現金を失う一方、同額の債権を取得=損害ありや。あてはめは、経済的見地で。だから債権の、経済的価値が低い。形式の差引でなく、実質の価値で、当てはめる。

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#63後編 背任罪②後編 まとめ。前編=背任とは何か(他人のため事務処理者の背信)・横領との区別(領得行為か背信行為か)。後編=残り2要件を仕上げた。①🔴🔴財産上の損害〔論証53〕=全体財産罪ゆえ全体財産の減少が必要・積極+消極の両損害(大判大11・9・27)・判断基準は経済的見地=回収見込みのない無担保貸付は貸付の時点で損害(最決昭58・5・24)。②既遂時期=損害発生時/未発生なら未遂250。③🔴図利加害目的(目的犯)=①自己図利②第三者図利③本人加害のいずれか必須・「利益」は身分上の利益も含む・本人図利併存は主たる目的で決する(最決平10・11・25)・未必的認識で足りる(最決昭63・11・21)。④🔴他罪=欺罔して交付させたら詐欺優先(大判昭6・2・29/最判昭28・5・8)・特別背任960は射程外。これで背任罪が完結し、財産に対する罪を仕上げた。→次回#64=盗品等に関する罪(256・親族特例257)。

まとめます。前編で、背任とは何かを固めました。後編は、残り2要件。損害と、目的。全体財産罪だから、全体の減少。経済的見地で測る。②既遂は、損害発生時。未発生なら未遂250。自己・第三者・本人加害の、どれか。利益は身分上も含む。認識は、未必で足りる。これで、背任罪が、完結です。長い財産罪の章、お疲れさまでした。盗品等に関する罪、256条です。財産罪のあと始末を、扱う罪です。257条。お疲れさまでした。

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