当事者能力・訴訟能力・当事者適格——法人でない自治会が、なぜ訴えを起こせるのか
「訴えられるか」を当事者能力・訴訟能力・当事者適格の3層に分け、民法の権利能力・行為能力・権利義務の帰属と対応させて整理。29条権利能力なき社団の4要件、訴訟能力欠缺=無効・34条追認の遡及効、訴訟担当(明文なき任意的訴訟担当の許容基準)まで通す第1章の主体論の山場。
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第1章 訴訟の主体 ④/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。
「ゼロから民訴」第4回。テーマは「訴えられるか」を支える3つの能力——当事者能力・訴訟能力・当事者適格だ。法人格を持たない自治会やPTAが、なぜ団体名義で裁判を起こせるのか。未成年者が出した訴状はどうなるのか。権利の主体でない第三者が、なぜ他人の権利を裁判で争えるのか。一見バラバラなこの3問は、民法の3概念(権利能力・行為能力・権利義務の帰属)に対応させると、一本の地図に収まる。第1章「訴訟の主体」の山場の回。
3層構造の全体地図——民法の3概念との対応
「訴えられるか」という問いには、実は3つの層がある。A 当事者能力=裁判の当事者になれる一般的な資格、B 訴訟能力=一人で有効に訴訟行為ができるか、C 当事者適格=その事件の正当な当事者か。これを民法の3概念と並べると一気に見通せる。
- 民法の権利能力(人として法律上存在するか)⇔ 民訴の当事者能力。赤ちゃんも権利能力があるから当事者能力もある。
- 民法の行為能力(一人で有効に契約できるか)⇔ 民訴の訴訟能力。未成年者は行為能力がないから訴訟能力もない。
- 民法の個別の権利義務の帰属(その権利が誰のものか)⇔ 民訴の当事者適格。事件ごとに判断する。
ポイントは当事者能力と当事者適格の違いだ。当事者能力は「人の属性」で、一度認められれば全事件に通用する(入場資格)。当事者適格は「事件との結びつき」で、A事件では適格があってもB事件ではないことがある(試合に出る資格)。3つとも訴訟要件で、欠けると原則として訴え却下になる。
当事者能力の原則(28条)
Aの当事者能力とは、民事訴訟において当事者となることができる一般的な能力。根拠は28条で、「当事者能力……は、この法律に特別の定めがある場合を除き、民法その他の法令に従う」とする。つまり権利能力を持つ者が当事者能力を持つのが原則だ。自然人(生まれた瞬間から)・法人は当事者能力あり。死者は当事者能力なしで、死者を原告・被告にした訴えは却下される。胎児は原則として当事者能力なし(通説)。
29条——権利能力なき社団の当事者能力
28条原則の拡張が29条。「法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものは、その名において訴え、又は訴えられることができる」。具体例は町内会・自治会・PTA・大学のサークル・入会団体。これらは民法上は権利の主体になれないのに、裁判では当事者になれる——「実体法×・訴訟法○」の非対称性だ。
なぜ認めるのか。29条がなければ50人の自治会が訴えるたびに50人全員を原告に並べねばならない。手続の簡便・迅速化という訴訟法固有の目的があるからこそ、民法上の権利能力とは独立に当事者能力を認める。目的が違うから、民法でできないことが民訴でできる。
最判昭39・10・15——権利能力なき社団の4要件
29条の条文上の要件は「代表者・管理人の定め」だけだが、判例(最判昭和39年10月15日)はさらに実質要件を加える。①団体としての組織を備える(規約・意思決定機関)、②多数決の原則が行われる、③代表者の定めがある、④構成員の変動にかかわらず団体が存続し、財産の管理方法が確立している。
一番難しいのが④。構成員が入れ替わっても財産は団体のものとして管理される——「個人の財布と団体の財布が分かれている」ことが必要だ。自治会費を代表者が個人口座で管理していたら、財産管理の確立がなく④を満たさない。論文ではこの4要件を事実に当てはめて社団性を認定する。
なお、民法上の組合も29条の「社団」に含まれる(最判昭和37年12月18日)。理由は、実社会では社団と組合の区別が曖昧なこと、29条の趣旨(手続の簡便化)が組合にも当てはまることの2つ。ただし組合を当事者とした判決の効力が及ぶのは組合財産に対してであり、構成員個人の財産に当然には及ばない。
当事者能力欠缺の効果——いきなり却下ではない
当事者能力は職権調査事項。判断の基準時は事実審の口頭弁論終結時で、提訴時に欠けても後で取得すれば問題ない。欠缺が見つかると、裁判所はまず補正を命じる(補正命令)。補正できれば続行、補正不能なら訴え却下(訴訟判決)。欠缺を看過して判決が確定した場合は原則無効だが、団体に実体があり手続に実際に関与したような場合は法的安定性から有効とする学説もある。
訴訟能力の定義と「無効」の効果
Bの訴訟能力とは、自ら単独で有効に訴訟行為をなし、または受ける能力。31条が基本規定で、起訴も応訴も訴訟行為だ。民法との対応は明確で行為能力者=訴訟能力者(28条が民法の行為能力規定を準用)。趣旨は、判断能力が不十分な人が不利な裁判をしないよう保護すること。
最大のポイントは欠缺の効果。訴訟能力を欠く訴訟行為は「無効」だ。民法の行為能力欠缺は「取消しうる」だったのに、なぜ違うのか——手続の安定を重視するから。民法は後から取り消せる時間的余裕があるが、訴訟手続は積み重ねで進むので「後から取り消す」を認めると全体が不安定になる。だから即時に「無効」と確定させる(ただし34条の追認で遡及的に治癒できる、後述)。
訴訟能力が必要な「人」と「行為の範囲」
短答で狙われる細部が2つ。
①誰に必要か。 訴訟能力そのものが問題になるのは、自分で訴訟行為をする当事者本人と、本人を助けて自ら訴訟行為をする補助参加人。自ら訴訟行為をする以上、その効果を引き受ける判断能力が要るからだ。一方、訴訟無能力者を代理する法定代理人は位置づけが別で、「訴訟能力」というより法定代理人「自身」が行為能力者(民法上の能力を持つ)であることが必要、と整理する。逆に訴訟能力が不要なのは訴訟代理人(弁護士)と証人。弁護士に不要なのは、民法102条と同趣旨で代理行為の効果は本人に帰属し、代理人自身の能力は問われないから(現行102条は「制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない」と定める)。証人は見聞きを話すだけで自分で戦わないので不要。
②どの行為に必要か。 原則として訴訟手続内の行為はもちろん、「訴訟外」「訴訟開始前」の行為も含む。形式は訴訟外の契約でも、実質は訴訟の行方を左右する重要行為だからだ。具体例は、管轄の合意(「揉めたら東京地裁で」という契約上の約束)と、訴訟代理権の授与=訴訟委任(弁護士への委任契約)。どちらも裁判所に行く前に自宅・会社でやることだが、それでも訴訟能力が要る——盲点になりやすい。
絶対的訴訟無能力者(31条)と制限的訴訟能力者(32条)
31条=未成年者・成年被後見人は法定代理人によらなければ訴訟行為ができない(絶対的訴訟無能力者)。例外は2つで、ただし書の「独立して法律行為ができる場合」=民法6条の営業許可(例:洋菓子店の経営を任された未成年者はその営業に関する訴訟を自分で追行できる)と、人事訴訟(離婚・認知など本人の意思が重要なもの)。
32条=被保佐人・被補助人。非対称性が面白い。「攻め」(提訴・上訴のように自分から動く訴訟行為)には保佐人等の同意が必要、「守り」(訴えられて応訴する場合)は同意不要。訴えられた人が「保佐人の同意待ち」では防御機会を奪うからだ。さらに取下げ・和解・請求の放棄・認諾といった訴訟を終わらせる重大行為には特別の授権が要る。「攻めは慎重・守りは強く」。
訴訟能力欠缺の救済——34条追認の遡及効と段階別処理
34条1項の核心は「追認すれば行為時に遡って有効」という救済規定。欠缺発見→補正命令→法定代理人の追認、で訴状提出時まで遡って有効になる。時効が問題になる場面で効く——提訴で時効が止まっていたなら、追認で遡及すればその日から止まっていたことになる。
欠缺がいつ発覚したかで処理が変わる(段階別処理)。
- ①提訴時から欠缺(補正命令でも補正されない)→訴え却下。
- ②訴訟途中で能力喪失(係属中に成年被後見人になった等)→手続の中断(124条1項3号。新たな法定代理人の受継まで中断)。
- ③看過して一審判決→控訴審は第一審判決を取り消して原審に差戻し。控訴却下にすると欠缺ある一審判決が確定してしまうから、本人保護のため差し戻す。
意思能力・弁論能力との対比(155条)
訴訟能力に似た2概念を欠缺の効果で対比する。
- 意思能力欠缺→「不成立(絶対的無効)・追認不可」。「不成立」は「無効」より強く、行為そのものが存在しなかったことになるので追認の余地がない。
- 訴訟能力欠缺→「無効・追認可」(遡及的に治癒できる)。
- 弁論能力(口頭弁論で必要な陳述をする能力)欠缺→措置は155条1項の陳述禁止・弁護士選任命令だが、看過して審理しても訴訟行為・判決は有効。弁論能力は手続秩序の維持が目的で、本人保護が直接の目的ではないからだ。
当事者適格——事件ごとの「個別的」資格
Cの当事者適格とは、特定の訴訟物について当事者として訴訟を追行し、本案判決を求めることができる資格。当事者能力との違いを再確認すると、当事者能力は人の属性(甲が生きている限りどんな訴訟でもある)、当事者適格は事件との結びつき(土地と無関係なら境界確認訴訟の適格はない)。だから「個別的」だ。
欠缺の効果は通説・判例が「訴え却下」(訴訟要件の欠缺=門前払い)、少数説が「請求棄却」(当事者適格と実体権の存否が密接に絡むから)。両者の違いは決定的で、却下は再訴可能(本案を判断しない)、棄却は既判力で遮断(「権利はない」という本案判断がつく)。
判断基準は訴えの類型で変わる。給付の訴え=「私は権利者、相手は義務者」と主張すれば足りる(実際に権利があるかは本案の問題)。確認の訴え=確認の利益を有する者。形成の訴え=法律の明文で指定された者のみ(例:株主総会決議取消訴訟は会社法が原告を株主・取締役等に限定)。
第三者の訴訟担当——代理人との違い
当事者適格の発展論点が訴訟担当。権利の主体でない第三者が、自ら当事者として訴訟を追行し、判決効が本来の権利帰属主体(本人)にも及ぶ制度だ。代理人との違いは、代理人は「本人Aの代理人B」として出るのでBは当事者でなく判決はAに名宛てられるのに対し、訴訟担当者Bは「Bの名で」当事者として追行し、判決効は115条1項2号(「当事者が他人のために原告又は被告となった場合のその他人」)により本人Aに及ぶ。本人Aが別途同一訴訟を起こすことは二重起訴禁止(142条)で制限される。
法定訴訟担当の3類型(法律の規定による担当)——
- 担当者自身の利益のため:代位債権者(民法423条)、株主代表訴訟の株主(会社法847条)。
- 本来の帰属主体のため:破産管財人、遺言執行者(法律上の管理処分権が根拠)。
- 職務上の当事者:人事訴訟で本人死亡後に追行する検察官など(管理処分権はなく公益目的)。
管理処分権の有無が訴訟追行権の実質的根拠と連動する。なお令和2年改正で民法423条の5が新設され、代位債権者が訴訟追行していても本人(債務者)の権利行使は排除されないと明確化された。
任意的訴訟担当と「明文なき任意的訴訟担当」
本人の授権で第三者が当事者になるのが任意的訴訟担当。明文があるのは選定当事者(30条)・手形取立委任裏書の被裏書人(手形法18条)など。問題は明文がないのに授権だけで担当を認めてよいかだ。
ここで弁護士代理原則(54条1項)が壁になる。明文なき担当を無限に認めると、第三者を当事者に立てて「実質的に代理させる」抜け穴(訴訟信託の弊害)になる。そこで最大判昭和45年11月11日は、原則として明文なき任意的訴訟担当は不可、例外として「弁護士代理原則の潜脱のおそれがなく、かつ訴訟担当を認める合理的必要性がある場合」に限り許容する、とした。許容される類型は、(a)担当者に自己固有の利益がある場合(他人物売買の売主など)、(b)担当者が訴訟追行権を含む包括的な管理権と権利関係の知識を有する場合(組合の業務執行組合員、労働組合など)。「潜脱なし+合理的必要性 →(a固有利益 / b包括的管理権と知識)」の2段階で整理する。
選定当事者(30条)——明文の任意的訴訟担当
任意的訴訟担当の明文例が選定当事者。「共同の利益を有する多数の者は、その中から、全員のために原告又は被告となるべき一人又は数人を選定することができる」(30条1項)。欠陥品の被害者が多数いるとき代表1人を選んで戦ってもらうイメージだ。要件は①共同の利益(攻撃防御方法が共通)、②多数(2人以上)、③29条(権利能力なき社団)に該当しないこと。選定すると選定当事者のみが追行し、他の選定者は訴訟から脱退(30条2項)、判決効は115条1項2号で選定者にも及ぶ。
短答ひっかけ
- 死者を当事者にした訴え→却下(当事者能力なし)。胎児は原則として当事者能力なし。
- 29条は「法人でない社団・財団で代表者・管理人の定め」が条文要件。判例(最判昭39・10・15)は4要件(団体的組織/多数決/代表者/構成員変動を超えた存続+財産管理の確立)を加える。④の「財産管理の確立」が決め手——代表者の個人口座管理はアウト。
- 民法上の組合も29条の「社団」に含む(最判昭37・12・18)。ただし判決効は組合財産にのみ及び、構成員個人の財産には当然に及ばない。
- 訴訟能力欠缺の効果は「無効」(民法の行為能力欠缺=「取消しうる」とは違う)。ただし34条追認で行為時に遡及して有効。
- 訴訟能力が必要な人=本人・補助参加人/法定代理人は「自身の行為能力」が必要。不要な人=訴訟代理人(弁護士)・証人(民法102条と同趣旨で代理人自身の能力は問われない)。
- 訴訟能力は訴訟外・訴訟開始前の行為(管轄の合意・訴訟委任)にも必要。「裁判所の外だから不要」は誤り。
- 31条(未成年者・成年被後見人)=絶対的無能力。例外=民法6条の営業許可/人事訴訟。32条(被保佐人・被補助人)=攻め(提訴・上訴)は同意要・守り(応訴)は同意不要。取下げ・和解・放棄・認諾は特別授権。攻めと守りを逆にしない。
- 段階別処理=①提訴時欠缺→却下/②途中喪失→中断(124条1項3号)/③看過判決→取消・差戻し。
- 意思能力欠缺=不成立(追認不可)/訴訟能力欠缺=無効(追認可)/弁論能力欠缺=看過しても有効。3つの効果を混同しない。
- 当事者適格欠缺=通説は訴え却下(再訴可)/少数説は請求棄却(既判力で遮断)。給付の訴えは「権利者だと主張すれば」適格あり(権利の有無は本案)。形成の訴えは明文で指定された者のみ。
- 訴訟担当の判決効は115条1項2号。法定担当3類型のうち職務上の当事者だけ管理処分権なし(公益目的)。
- 選定当事者の効果=選定者は脱退(30条2項)、判決効は115条1項2号で選定者に及ぶ。
📝 論文の型
この回は3層構造の地図を作る解説(理解)回。論点の所在と判例・規範の骨格だけを示し、規範定式・あてはめ・答案構成は対応する論文回で実演する。
- 権利能力なき社団の当事者能力(29条)——29条の文言要件(社団/代表者の定め)を示したうえで、最判昭39・10・15の4要件を規範として立て、事実(規約・総会・代表者・財産の分別管理)に当てはめて社団性を認定する、という骨格。④財産管理の確立のあてはめが配点の山。
- 明文なき任意的訴訟担当の許否——最大判昭45・11・11の規範(原則不可、例外=弁護士代理原則の潜脱のおそれがなく、かつ合理的必要性がある場合)を立て、(a)固有利益/(b)包括的管理権と知識のいずれかに当てはめる、という二段の処理。
- 訴訟能力欠缺と追認の遡及効(34条)——訴訟能力欠缺=無効を前提に、34条追認で行為時に遡及して治癒する筋。時効の完成猶予が問題になる事案での遡及効の効き方を意識する。
今日の地図(保存版)
- 3層構造:A当事者能力(⇔権利能力)/B訴訟能力(⇔行為能力)/C当事者適格(⇔権利義務の帰属)。3つとも訴訟要件で欠缺は原則訴え却下。
- A 当事者能力:原則=権利能力者(28条)。死者なし・胎児なし。例外拡張=29条(権利能力なき社団。最判昭39の4要件/組合も含む・最判昭37)。欠缺=職権調査→補正命令→却下。基準時=事実審口頭弁論終結時。
- B 訴訟能力:行為能力者=訴訟能力者(28条準用・31条基本)。欠缺=無効(取消でなく)→34条追認で遡及。必要な人=本人・補助参加人/法定代理人は自身の行為能力。不要=訴訟代理人・証人。訴訟外・開始前の行為(管轄合意・委任)にも必要。31条=絶対的無能力(例外=民法6条営業許可・人事訴訟)/32条=攻め同意要・守り同意不要。段階別=提訴時却下/途中中断(124条1項3号)/看過は差戻し。意思能力(不成立)/弁論能力(看過でも有効)と区別。
- C 当事者適格:事件ごとの個別的資格。欠缺=訴え却下(通説)vs請求棄却(少数説)。判断=給付(主張で足りる)/確認(確認の利益)/形成(明文の者のみ)。訴訟担当=第三者が当事者、判決効は115条1項2号で本人に及ぶ。法定(①固有利益②帰属主体のため③職務上の当事者)/任意(明文=選定当事者30条・手形法18条/明文なき=最大判昭45の潜脱なし+合理的必要性)。
次回は #5「弁護士強制主義・訴訟代理(54条以下)と訴訟参加(42条以下)」。訴訟の主体の仕上げ。
参照条文
- 民訴28条
- 民訴29条
- 民訴30条
- 民訴31条
- 民訴32条
- 民訴34条1項
- 民訴54条1項
- 民訴115条1項2号
- 民訴124条1項3号
- 民訴142条
- 民訴155条1項
- 民法6条
- 民法102条
- 民法423条
- 民法423条の5
- 会社法847条
- 手形法18条