裁判所の種類と管轄
どの裁判所が担当するか=管轄を3つの軸で整理する回。事物管轄・審級管轄・土地管轄に加え、少年事件の特別ルートである家庭裁判所まで押さえて第1章を締める。
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第1章 刑事訴訟法の基礎 ⑤/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。
事物管轄——事件の重さによる分担 〔短答〕
まず事物管轄。第一審をどこでやるか、というルールです。
簡易裁判所は街のクリニック。罰金以下や窃盗など、軽い事件を担当します。地方裁判所は総合病院。原則これです。死刑級の重大事件もここからスタート。

条文も、罰金以下に当たる罪「以外」の罪の第一審は地裁、と定めています。高等裁判所は原則、控訴審をやる場所。例外で内乱罪などが第一審になります。鋭い。原則は拘禁刑以上を科せません。でも特例があります。

一定の罪については、3年以下の拘禁刑まで科せる。これが特例です。二〇二五年に懲役と禁錮が一本化された刑です。旧法の「懲役3年以下」は古い表記です。
審級管轄——三審制(刑事と民事でルートが違う) 〔短答〕
次に審級管轄。納得いかなければ3回まで戦える、三審制の流れです。
ここに頻出のひっかけがあります。刑事と民事でルートが違うんです。刑事は、スタートが簡裁でも地裁でも、第二審は必ず高等裁判所に行きます。ところが民事は、簡裁スタートだと第二審は地裁。飛び級しないんです。まさに短答の定番です。刑事は必ず高裁、と覚えてください。
土地管轄——場所による分担 〔短答〕
3つ目は土地管轄。東京地裁がやるか大阪地裁がやるか、場所の問題です。

基準は2つ。犯罪地、つまりやった場所。または被告人の住所・居所・現在地です。だから候補が複数になることもあります。
家庭裁判所——少年事件の特別ルート 〔短答〕
最後に家庭裁判所。原則20歳未満の少年事件の特別ルートです。目的が違います。刑罰を与えるのでなく、更生と教育が目的です。だから捜査の後、いきなり起訴せず、全件を家裁に送ります。全件送致主義です。調査の結果、大人と同じく処罰すべきと判断されると、検察官に戻す。逆送です。なお裁判は非公開で、少年院などの保護処分は前科になりません。
短答ひっかけ
ひっかけ確認。刑事で簡裁スタート、第二審はどこ?もう一つ。第一審の原則の裁判所は?
まとめ。管轄は事物・審級・土地の3つ。事物=簡裁(特例で3年以下の拘禁刑)・地裁(原則)・高裁(原則控訴審)。審級=刑事は簡裁発でも高裁、民事は簡裁発は地裁。土地=犯罪地か被告人の住所・居所・現在地。家裁は少年事件の特別ルート。任意捜査と強制捜査の境目から始めます。