民訴ゼロから民訴#15

当事者が地図を動かす——合意管轄・応訴管轄と、管轄の調査

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第1章 訴訟の開始 ⑮/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。

法定管轄という名前をつける

法定管轄の総称(職分・事物・土地の管轄をまとめて呼ぶ/多くは当事者の便宜のための線・公益の線も混じる)ボード 図:法定管轄の総称

  • 職分・事物・土地の管轄をまとめて呼ぶ
  • 多くは当事者の便宜のための線・公益の線も混じる
  • ボード

ここまで見てきた、職分管轄、事物管轄、土地管轄——条文で決まる管轄を、まとめて法定管轄と呼びます。審級管轄は、第一審・控訴審・上告審のどれを担当するか、という分担です。あれも条文で決まる管轄です。ただ、今日の主役は、当事者が動かせる土地管轄と事物管轄のほうです。ここで大事なのは、名前よりも性質です。法定管轄をどこに引くかは、当事者がどこでなら訴訟を進めやすいか、負担がどちらかに偏らないか——その調整だけで決まっています。民事訴訟で扱う対象は、もともと私的自治が及ぶ、実体私法上の権利義務です。当事者どうしが自由に取り決めてよい関係だからこそ——それを審理する場所についても、できる限り当事者の意思を尊重してよい、という発想です。

だから、当事者双方が——もっと通いやすい裁判所で決着をつけたいと望むなら——第一審に限ってその希望を通しても——法が線を引いた狙いは、損なわれません。4条の被告の住所地も、5条の義務履行地も、6条の知的財産の専属管轄も——全部この法定管轄の一部です。専属管轄は、前回見たとおり、法が「この裁判所だけ」と決めて、ほかを締め出す管轄です。便宜の線に、動かせない線が混じっている——そこが、今日の分かれ目です。法定管轄の多くは便宜の線ですが、公益のために引かれた線も混じっています。当事者が動かせるのは、便宜の線のほうだけです。そして、これから見る2つの方法で、当事者はこの地図を動かせます。

一度目の動かし方——合意管轄

法定管轄と合意管轄(当事者の合意で法定管轄と異なる裁判所を定める)ボード 図:法定管轄と合意管轄(当事者の合意で法定管轄と異なる裁判所を定める)ボード

当事者どうしの合意によって、法定管轄と異なる裁判所を定めることができます。これが合意管轄です。条文で、要件を確認しましょう。

条文民事訴訟法11条

民事訴訟法第11条(管轄の合意) 第十一条 当事者は、第一審に限り、合意により管轄裁判所を定めることができる。 2 前項の合意は、一定の法律関係に基づく訴えに関し、かつ、書面でしなければ、その効力を生じない。 3 第一項の合意がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その合意は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

条文どおりに整理すると、3つです。1つめ、一定の法律関係に基づく訴えに関するものであること。そういう包括的な条項は、この要件を満たしません。特定の法律関係に限定されていない合意は、効力を生じません。今回の契約書は「本契約に関して」と限定されているので、この要件はクリアしています。2つめ、第一審に限られること。土地管轄と事物管轄についてだけ許されます。もし審級まで、当事者の意思で動かせるとしたら——控訴審や上告審のたびに、裁判所の階層構造そのものが崩れてしまいます。私的自治の尊重は、あくまで第一審に限られるんです。

審級のほかに、もう1つ、職分管轄も対象から外れます。判決を出すのか、強制執行かという、仕事の種類による分担——前回見たとおり、これはすべて専属管轄です。公益の線ですから、そもそも合意で動かす対象に入りません。3つめ、書面ですること。ここは2項に書かれています。書面と電磁的記録の項番号は、今日いちばん細かい条文の読み方です。書面でしなければ効力を生じない、という本体のルールは2項にあります。3項は、電磁的記録による合意を、書面によってされたものとみなして——2項を適用する、というみなし規定なんです。

書面性の条番号を聞かれたら、2項と答えてください。この3つは、条文どおりの要件です。暗記するのではなく、条文を思い出せれば十分です。同じ書面である必要もありません。申込みと承諾が別々の書面で、時期がずれてもかまいません。たとえば、K社が先に条項入りの契約書案をMさんに送り——Mさんが日を置いてサインして返送した、という場合でも構いません。では、この3要件を、契約書の条項に当てはめてみましょう。

合意管轄3要件のあてはめ(一定の法律関係/第一審の土地・事物管轄のみ/書面)+M×K社の契約条項ボード 図:合意管轄3要件のあてはめ

  • 一定の法律関係
  • 第一審の土地・事物管轄のみ
  • 書面
  • M×K社の契約条項ボード

契約書の裏面には、こう書かれていました。「本契約に関して当事者間に生じた一切の紛争については——東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする」。1つめ、一定の法律関係——「本契約に関して」と限定されています。2つめ、第一審のみ——「第一審の」と明記されています。3つめ、書面——契約書という書面に、条項として印刷されています。合意管轄として、有効に成立しています。合意で動かせるのは、さきほどの2つめ——第一審の土地管轄と事物管轄でした。場所だけでなく、簡裁か地裁か、という階級のほうも、この一文が動かしています。

問題は、この合意が付加的なのか、専属的なのか、です。付加的というのは、法定管轄に追加されるだけで、他の裁判所も選べる、という意味です。専属的は、それ以外の裁判所を排除する、という意味です。

論文で書く規範:合意の内容が不明なときの読み方 原則は、専属的合意と解する(1つの裁判所を書いた以上、それ以外を排除するのが通常の当事者の意思)。 例外として、約款のように一方が作った条項で判断できないときは、付加的合意と解して、選ぶ余地の無かった側を保護する。 (原則=当事者の通常の意思/例外=東京高決昭和58・1・19(判時1076号65頁))

守る手段は、実は残っています。ただ、順番が大事です。原則は、専属的合意と読みます。わざわざ1つの裁判所を書いた以上——それ以外を排除する意思だと見るのが、通常だからです。ここに例外があります。約款のように、一方が作った条項を、受け入れるしかなかった場合です。そういう条項で付加的か専属的か判断できないときは、付加的合意と読んで——選ぶ余地の無かった側を保護した裁判例があります。Mさんの側が文言を交渉できた形跡はありません。だから、この例外を検討する余地があります。その読み方なら、Mさんは東京地裁にも訴えられますが——札幌でも訴えられる余地が残ります。ですが、今回の契約書は、はっきり「専属的合意管轄」と明記していました。

文言だけを見れば、専属的合意と解釈できます。東京地裁でしか訴えられない立場に置かれます。

専属管轄と専属的合意管轄の違い(法律が決めた動かせない専属管轄/当事者が作った動かせる専属的合意管轄)ボード 図:専属管轄と専属的合意管轄の違い

  • 法律が決めた動かせない専属管轄
  • 当事者が作った動かせる専属的合意管轄
  • ボード

前回見た、知的財産の専属管轄とは、まったく違う種類の「専属」です。名前は似ていますが、中身は正反対です。法律が決めた専属管轄は、公益性が強く働く場面で——当事者の意思を超えて、動かせません。一方、専属的合意管轄は、私的自治の産物です。当事者が作ったものだからこそ、後から動かせる余地が残ります。その具体的な答えは、この先の回に持ち越します。逆に言うと、法律が決めた専属管轄そのものは——当事者の合意があっても、絶対に動きません。もう1つ、当事者の意思に等しい扱いを受ける場面があります。

二度目の動かし方——応訴管轄

応訴管轄のイメージ(管轄違いを争わず本案の防御を始めると管轄が生じる)ボード 図:応訴管轄のイメージ(管轄違いを争わず本案の防御を始めると管轄が生じる)ボード

もし、Mさんが契約書の条項をまったく争わず——いきなり中身の防御を始めたら、どうなるでしょうか?「デザイン料はもう支払った」というような、本案についての反論です。この場合に生まれる管轄を、条文で確認しましょう。

条文民事訴訟法12条

民事訴訟法第12条(応訴管轄) 第十二条 被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。

「弁論をし」だけでなく——「弁論準備手続において申述をした」場合も含まれます。口頭弁論の場だけに限られない、という点に注意してください。もう1つ、条文の言い回しに注目してください。「管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし」とあります。先に管轄違いの抗弁を出していれば、応訴管轄は生まれません。争う意思を示しているからです。管轄違いの抗弁を出さずに本案を弁論した場合だけ、応訴管轄が生まれます。

合意管轄(事前)と応訴管轄(事後)の対比+専属管轄では生じないボード 図:合意管轄(事前)と応訴管轄(事後)の対比+専属管轄では生じないボード

合意管轄が事前の合意なら、応訴管轄は事後の合意に等しいと言えます。被告が管轄違いを争わず、本案の防御を始めた以上——その裁判所で審理を続けることに、異議は無いと扱ってよい、という考え方です。ここで、Mさんの行動を当てはめてみましょう。Mさんが、東京地裁で管轄違いを一切争わず——いきなり「デザイン料はもう支払った」という防御を始めたとします。応訴管轄が生じて、東京地裁の管轄が確定します。Mさんの応訴という行動だけで、東京地裁の管轄が生まれてしまいます。だから、応訴管轄は「被告が損をする制度」ではありません。「被告が同意したのと同じ扱いを受ける制度」だと考えてください。

ここが取り違えやすいところですが、専属管轄では、応訴管轄は生じません。専属管轄は、当事者の合意でも動きませんでした。争わないという不作為でも、同じように動きません。たとえば、前回見た、プログラムの著作物をめぐる訴えです。黙って反論を始めても、専属管轄である以上、その裁判所に管轄は生まれません。合意も無効、応訴も無効——専属管轄は、この2つのどちらの入り口からも、絶対に動きません。ここまでで、当事者が地図を動かす2つの経路を見ました。次は、地図そのものを、裁判所自身が引き直す例外を見てみましょう。

例外の第三の道——指定管轄

指定管轄の場面(災害等で裁判所が機能しない/管轄区域が不明確で定まらない)+移送との違いボード 図:指定管轄の場面

  • 災害等で裁判所が機能しない
  • 管轄区域が不明確で定まらない
  • 移送との違いボード

たとえば、大規模な災害で、ある地域の裁判所が長期間——機能を停止したとします。そのままでは、訴訟が宙に浮いてしまいます。こういう場合の備えを、条文で確認しましょう。

条文民事訴訟法10条

民事訴訟法第10条(管轄裁判所の指定) 第十条 管轄裁判所が法律上又は事実上裁判権を行うことができないときは、その裁判所の直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。 2 裁判所の管轄区域が明確でないため管轄裁判所が定まらないときは、関係のある裁判所に共通する直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。 3 前二項の決定に対しては、不服を申し立てることができない

この制度を、指定管轄と呼びます。1項の場合も2項の場合も、直近上級の裁判所が、申立てにより決定で定めます。2項のほうは、隣り合う2つの裁判所の受け持ち区域の、境目がはっきりしない場面です。だから、両方に共通する直近上級の裁判所が決めます。3項は、この決定に不服を申し立てることを認めていません。入口の管轄争いで手続を止めない——そういう作りになっています。ここまで、法定管轄を動かす主体は、当事者だけでした。指定管轄は、当事者でも法でもなく——上級裁判所が線を引き直す、第三の道です。

移送とは別の制度です。移送は、「別の裁判所に管轄がある」場合の話です。指定管轄は、「管轄裁判所自体が機能しない、あるいは定まらない」場合の話です。さて、ここまでいろいろな動かし方を見てきました。最後に、これがどう確かめられるのかを見ていきましょう。

誰がどう確かめるか——管轄の調査

管轄権は訴訟要件の1つ(無ければ却下ではなく移送される)ボード 図:管轄権は訴訟要件の1つ(無ければ却下ではなく移送される)ボード

管轄権があるかどうかは、裁判所が事件を裁く前提条件です。これを、訴訟要件の1つと呼びます。訴えが適法に扱われるための条件です。詳しい枠組みは、また別の回で扱います。今日は、管轄権の無い裁判所に訴えが提起されても——却下されることはない、という点だけ押さえてください。管轄権のある裁判所に、移送されます。中身は、この先の回で扱います。この管轄権の調査は、職権調査事項と呼ばれます。裁判所はいつでも職権で調査しなければなりません。必要なら、当事者が出してこなくても、裁判所が自分で証拠を調べられます。条文を見てみましょう。

条文民事訴訟法14条

民事訴訟法第14条(職権証拠調べ) 第十四条 裁判所は、管轄に関する事項について、職権で証拠調べをすることができる。

見出しが「職権証拠調べ」であることは、注意が必要なところです。14条が定めているのは、あくまで職権で証拠調べができる、ということだけです。管轄の調査そのものが職権調査事項だ、という位置づけは——管轄権が訴訟要件だから、という解釈から出てくるものです。ただ、この原則には、2つの調整が入ります。3段構えで整理しましょう。

管轄の調査3段構え(①職権調査・職権証拠調べ/②任意管轄で争いが無ければ証拠調べ不要/③不法行為地型は原告の主張で定める)ボード 図:管轄の調査3段構え

  • ①職権調査・職権証拠調べ
  • ②任意管轄で争いが無ければ証拠調べ不要
  • ③不法行為地型は原告の主張で定める
  • ボード

1段め、原則です。裁判所はいつでも職権で調査し、必要なら証拠調べもできます。2段め、専属管轄以外の任意管轄については——管轄の原因になる事実に、当事者間で争いが無ければ、証拠調べは不要です。たとえば、K社の本店が東京にあることに、Mさんが争わなければ——それ以上の証拠調べは要りません。ついでに、なぜ任意管轄だけなのかも押さえておきましょう。任意管轄は、当事者の便宜のために引かれた線でした。だから、当事者が争わないなら、そこまでで足ります。専属管轄は公益の線ですから、当事者が争わなくても、裁判所が自分で確かめます。

3段め、争いがある場合でも——前回見た不法行為地のように、請求の種類や性質、請求を理由づける事実で管轄が定まる場合は——原告が主張するところによって、管轄を定めます。なぜ、それで足りるのか。理由をじっくり説明します。不法行為地では、管轄を決める事実——「不法行為があった」という事実そのものが——同時に、本案の請求原因事実そのものでもあります。この管轄審査の段階で、その事実の存否を確定的に認定してしまうと——本案の審理を先取りすることになってしまいます。管轄は、あくまで「この裁判所で審理してよいか」という入口の問題です。「その請求が実際に認められるか」という中身の当否は、別の問題です。

原告の主張が正しいかどうかは、本案の審理に委ねられます。たとえるなら、免許証の提示を求めるのと——実際に信号無視をしたかどうかを裁判で決めるのは、別の場面ですよね。管轄の審査は前者、本案の審理は後者にあたります。簡裁か地裁かを決める訴額は、納める手数料の額を決める物差しでもあります。だから、当事者が争っているかどうかに関係なく、裁判所が職権で証拠調べを行えます。訴えを起こすときは、訴額に応じた手数料を、国に納めます。当事者が争っていないからといって、納める額を当事者任せにはできません。同じ「管轄に関わる事実」でも、扱いが違います。ここが対比のポイントです。この考え方を、1枚にまとめます。

論文で書く規範:職権証拠調べの3段構え ①原則として職権で調査・証拠調べができる/②任意管轄で管轄原因に争いが無ければ証拠調べは不要/③不法行為地のように管轄原因事実と請求原因事実が重なる場合は、原告の主張するところによって管轄を定める。 (規範(通説))

では、最後の論点に進みます。管轄が決まる”時点”の話です。

いつの時点で固定するか——管轄の恒定

管轄の恒定(条文の基準は「訴えの提起の時」=訴状を提出した時点/訴訟中の事情変更で動かない)ボード 図:管轄の恒定

  • 条文の基準は「訴えの提起の時」=訴状を提出した時点
  • 訴訟中の事情変更で動かない
  • ボード

ここからは、契約書の条項がなかった場合——前回の場面に戻して考えます。Mさんが、義務履行地を使って、札幌の裁判所に訴状を提出したとします。その後、K社が本店を大阪に移転したら、管轄はどうなるでしょうか?大阪を基準に考え直すことは、ありません。管轄は、ある時点を標準に固定されます。条文を見てみましょう。

条文民事訴訟法15条

民事訴訟法第15条(管轄の標準時) 第十五条 裁判所の管轄は、訴えの提起の時を標準として定める。

「訴えの提起の時」とは、原告が、訴状を裁判所に提出した時点です。Mさんが訴状を札幌の裁判所に提出した、その時点で管轄が固定されます。K社が本店を移転しても、審理はそのまま札幌の裁判所で続きます。なぜ、こんな仕組みが必要なんでしょうか。手続の安定性と、訴訟経済のために——いったん適法に係属した訴訟は、その後の事情変更に左右されず、同じ裁判所で審理を続けます。最後に1つ、取り違えやすい罠を確認しておきます。「訴えの提起の時」は、被告に訴状が届いて訴訟係属が生じる——送達の時とは、別の時点です。

基準は、あくまで訴状を提出した日です。この違いは、また別の回で、もう一度確認します。

今日のまとめ——動く地図、動かない地図

M×K社135万円の4つの変化形(A普通裁判籍だけ/B義務履行地の副作用/C専属的合意管轄/D応訴管轄)まとめボード 図:M×K社135万円の4つの変化形

  • A普通裁判籍だけ
  • B義務履行地の副作用
  • C専属的合意管轄
  • D応訴管轄
  • まとめボード

同じ、Mさんのデザイン料135万円という相談を、4つの角度から見てきました。契約条項が無ければ、Mさんが訴えるなら東京、K社が訴えるなら札幌でした。義務履行地を使うと、Mさんは動かなくてよく、札幌でK社を訴えられました。契約書の専属的合意管轄が有効なら、Mさんは東京地裁でしか訴えられません。そして、Mさんがそれを争わずに本案の防御を始めれば——条項の有効性を検討するまでもなく、東京地裁の管轄が確定しました。冒頭の問いに戻りましょう。なぜ、札幌のMさんが、東京地裁から呼び出されたのか。答えは、契約書に書かれていた、専属的合意管轄の条項でした。

今日の到達点(管轄を決める主体の一覧=法/当事者の合意/当事者の応訴/上級裁判所の指定)+判定の時点+送り先一覧ボード 図:今日の到達点

  • 管轄を決める主体の一覧=法
  • 当事者の合意
  • 当事者の応訴
  • 上級裁判所の指定
  • 判定の時点
  • 送り先一覧ボード

今日の話を、1つの表に畳んでおきましょう。管轄を決める主体は、4つありました。法自身が決める——法定管轄。当事者が事前に決める——合意管轄。当事者の行動が決める——応訴管轄。そして、上級裁判所が例外的に決める——指定管轄です。そして、動かせるのは、当事者の便宜のための線だけです。公益のための専属管轄は、このどの経路でも動きません。もう1つ、この地図がいつ確定するのかも、決まっていましたね。訴えの提起の時——訴状を提出した、その瞬間の事情で固定され——その後の変化には左右されません。今日崩れた地図——専属的合意管轄を、後から動かす手段である移送は、その先の回で扱います。

今日はここまでです。

参照条文

  • 民事訴訟法11条
  • 民事訴訟法12条
  • 民事訴訟法10条
  • 民事訴訟法14条
  • 民事訴訟法15条

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