免許・認証・登録の性質
印刷のコツ
プリンターでは次の設定がおすすめです。
- 用紙:A4 / 向き:縦
- 拡大縮小:「実際のサイズ」(フィット縮小しない)
- 両面印刷:オン、とじ方は「長辺をとじる」(左綴じ)
- モノクロ印刷OK(強調は色でなく太字なので白黒でも読めます)
第4章 行政行為 ㊺/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。
名前の違う5枚の紙
図:設例
- 喫茶店の店主Bの周りで、名前の違う5枚の紙が動く
- 免許=Bが配達に使う車の運転免許〔出すのは公安委員会〕
- 確認=店の建て替えの確認〔出すのは町の役場A・この町には建築主事が置かれている〕
- 認証=Bが信者として所属する宗教団体が法人になるときの規則の認証〔所轄庁〕
- 登録=Bの知人が催涙作用のある護身用具を輸入するための輸入業の登録〔都道府県知事〕
- 認定=店の改装で分割できない大型の厨房機器を運ぶトラックの通行の認定〔町道の道路管理者=町〕
Bの喫茶店の周りで、名前の違う5枚の紙が動きます。免許、確認、認証、登録、認定です。1枚目は、Bが配達に使う車の、運転免許です。出すのは公安委員会です。2枚目は、前々回の1通目と同じ、店の建て替えの確認です。Bの町には、建築主事が置かれています。ですから、これは町の役場Aがします。3枚目は、Bが信者として所属する宗教団体が、法人になるときの、規則の認証です。出すのは、所轄庁です。4枚目は、Bの知人が、催涙作用のある護身用具を輸入するための、輸入業の登録です。出すのは、都道府県知事です。5枚目は、店の改装で、分割できない大型の厨房機器をトラックで運ぶための、通行の認定です。町道なら、出すのは道路管理者の町です。
名前から性質が分かるのか。それが今日の中心の問いです。
図:前回までの3つと、今日の3つの問い
- 許可=一般的な禁止を個別に解いて自由を戻す
- 特許=自由に属さない特権や特別の能力を与える
- 認可=私人どうしの行為を補って効力を完成させる
- 問い1 5枚の名前から性質は決まるか
- 問い2 前々回の完成表で空けた1通目の確認のマスは何と埋まるか
- 問い3 確認的な行為なら行政庁の裁量は全く無いのか
先に、前回までの3つを、一言ずつ言い直します。許可は、一般的な禁止を、個別に解いて、自由を戻す行為です。特許は、もともとの自由には属さない、特権や特別の能力を、行政庁が与える行為です。認可は、私人どうしの行為を補って、効力を完成させる行為です。前回、こう言いました。公有水面埋立の免許は特許で、運転免許は許可の型だった。同じ免許という名前でも、分類は割れる。今日は、その続きです。問いは3つです。1つ目。5枚の名前から、性質は決まるのか。2つ目。前々回の、4通の表に、空けたマスが2つありました。そのうち、1通目の、建て替えの確認の欄を、今日埋めます。行政庁の意思で効果が生じる法律行為的か、法律が効果を与える準法律行為的か、というマスです。前回の終わりにも、今日埋めると言いました。3つ目。確認のような行為なら、行政庁に、裁量は全く無いのか。答えの形だけ、先に言います。名前は、その法律が付けた呼び名です。性質は、名前ではなく、法律の仕組みで決まります。順番は、免許、認証、確認、登録、認定です。そのあとで、名前と分類が逆になる例と、迷ったときの手順を見ます。先に、思い出す問いです。まずBの1枚目、運転免許は、許可、特許、認可のどれでしょうか?
前々回の4通目で、許可の型だと見ました。次の節で、条文から確かめます。
免許——同じ名前でも分類が割れる
図:運転免許の仕組み
- 道路交通法64条1項=何人も免許を受けないで運転してはならない〔一般的な禁止〕
- 84条1項=運転しようとする者は公安委員会の運転免許を受けなければならない
- 90条1項=試験に合格した者に免許を与えなければならない〔一定の者には与えず・保留できる〕
- 運転は移動の自由に属する→禁止を個別に解く=許可
- 同じ「免許」でも公有水面埋立法の免許=特許
1枚目の免許です。新しいことは少ないので、条文で根拠だけ確かめます。前々回見たとおり、道路交通法64条1項は、何人も、免許を受けないで、自動車等を運転してはならない、と定めていました。これが、一般的な禁止です。誰にでも、運転は禁止されています。
条文道路交通法84条1項
道路交通法第84条第1項 自動車及び一般原動機付自転車(以下「自動車等」という。)を運転しようとする者は、公安委員会の運転免許(以下「免許」という。)を受けなければならない。
運転免許、とはっきり書いてあります。この免許は、何を解いているのか。運転は、人が移動する自由に属します。その自由を、事故を防ぐために、いったん全員に禁止しておきます。そして、試験に合格した人にだけ、公安委員会が個別に解きます。たとえば、Bが配達の車を運転できるのも、試験に合格して、この禁止を個別に解いてもらったからです。これは、許可の型です。裁量の広さは、90条1項に出ます。前回見た条文です。
条文道路交通法90条1項(本文とただし書の柱書。各号は省略。括弧書きの一部は読み上げない)
道路交通法第90条第1項 公安委員会は、前条第一項の運転免許試験に合格した者(当該運転免許試験に係る適性試験を受けた日から起算して、第一種免許又は第二種免許にあつては一年を、仮免許にあつては三月を経過していない者に限り、かつ、第九十六条第一項ただし書の規定の適用を受けて当該運転免許試験を受けた場合にあつてはその年齢が十八歳に達した者に限る。)に対し、免許を与えなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、政令で定める基準に従い、免許(仮免許を除く。以下この項から第十二項までにおいて同じ。)を与えず、又は六月を超えない範囲内において免許を保留することができる。
骨格です。公安委員会は、試験に合格した者に対し、免許を与えなければならない。ただし、一定の者には、与えず、または保留できる。与えなければならない、です。合格した人に、与えるかどうかを選ぶ余地は、ほとんどありません。前回見たとおり、許可は、もともとの自由を戻す行為なので、裁量が狭い。その特徴が、条文の形にも出ています。
図:免許という名前の落とし穴
- 運転免許=許可
- 公有水面埋立法の免許=特許
- 短答の誤り肢=運転免許は特許は誤り・許可
ここで、名前の落とし穴です。免許という名前を見て、許可と決めるのは危険です。運転免許は許可です。でも、前回見た、公有水面埋立法の免許は、特許でした。同じ免許でも、仕組みが違えば、分類は違います。短答の誤り肢です。運転免許は特許、は誤りです。許可です。
認証——裁量を持たせない確認
図:宗教法人の認証
- 設例=Bが信者として所属する宗教団体が法人になりたい
- 規則を作成して所轄庁の認証を受ける〔宗教法人法12条1項〕
- 所轄庁がする決定は2つだけ=認証する旨の決定
- 認証することができない旨の決定〔14条1項〕
- 審査する要件は3つ=1 宗教団体であること 2 規則が法令に適合していること 3 設立の手続が12条に従っていること
宗教法人の認証は、国がその団体を認める、という形にはしていません。そこに、認証という言葉を選んだ理由があります。順に見ます。設例です。Bが信者として所属する宗教団体が、宗教法人になりたいと考えました。団体は、規則を作成して、所轄庁の認証を受けます。所轄庁とは、この手続を担当する、法律で決められた役所のことです。
条文宗教法人法12条1項(柱書。各号は省略)
宗教法人法第12条第1項(柱書。各号は省略) 宗教法人を設立しようとする者は、左に掲げる事項を記載した規則を作成し、その規則について所轄庁の認証を受けなければならない。
では、所轄庁は、何をするのか。14条1項で見ます。
条文宗教法人法14条1項(柱書・1号〜3号。一部は読み上げない)
宗教法人法第14条第1項(柱書・1号〜3号) 所轄庁は、前条の規定による認証の申請を受理した場合においては、その受理の日を附記した書面でその旨を当該申請者に通知した後、当該申請に係る事案が左に掲げる要件を備えているかどうかを審査し、これらの要件を備えていると認めたときはその規則を認証する旨の決定をし、これらの要件を備えていないと認めたとき又はその受理した規則及びその添附書類の記載によつてはこれらの要件を備えているかどうかを確認することができないときはその規則を認証することができない旨の決定をしなければならない。 一 当該団体が宗教団体であること。 二 当該規則がこの法律その他の法令の規定に適合していること。 三 当該設立の手続が第十二条の規定に従つてなされていること。
どちらの決定も、しなければならない、です。条文の形を見てください。所轄庁の選択肢は、認証する旨の決定と、認証できない旨の決定の、2つだけです。見る対象も、3つの要件に当たるかどうかです。この団体が気に入るか、公益に合うか、を見る余地は、条文のどこにもありません。14条5項も、同じ向きです。
条文宗教法人法14条5項
宗教法人法第14条第5項 所轄庁は、第一項の規定による認証に関する決定をするに当り、当該申請者に対し第十二条第一項各号に掲げる事項以外の事項を規則に記載することを要求してはならない。
12条1項の各号に掲げた事項以外の事項を、規則に記載するよう要求してはならない、と定めています。所轄庁が、規則の中身に、自分の望む事項を足させることも、許されないわけです。
図:認証が確認と言われる理由
- 信教の自由への配慮=国が宗教団体を選ぶ形にしない
- 認証=規則が法令に適合しているかを公に確かめる行為
- 分類=裁量の余地のない確認〔許可でも特許でもない〕
- 境界ペア=法人格の付与を国が選ぶ型〔特許〕と比べる
- 許可=禁止を解く・認証=要件を備えているかを確かめて公にする
理由は、信教の自由への配慮です。この団体は法人にしてよい、この団体はよくない、と国が裁量で選べる仕組みにすると、国が宗教を選ぶことになりかねません。ですから、国に裁量判断の余地を持たせるのは、適当でないとされました。そこで選ばれた言葉が、認証です。規則が法令に適合しているかを、所轄庁が公に確かめる。それだけの行為です。分類は、確認です。前々回見たとおり、確認は、ある事実や法律関係が存在するかを、はっきりさせる行為で、効果は法律が与えます。この認証は、裁量の余地のない確認で、許可でも、特許でもありません。
図:法人に関わる場面の比べ方
- 法人格の付与〔特許〕=与えるかどうかを国が選ぶ型・広い裁量
- 宗教法人の認証〔確認〕=選ぶ形にしていない・確かめる形
- 法人に関わるから特許と場面から決めることはできない
境界のペアにします。前回、法人格の付与は、典型的な特許だ、という見方があると言いました。特許なら、与えるかどうかに、広い裁量があります。ところが、宗教法人の認証は、同じように法人に関わる場面でも、与えるかどうかを選ぶ形にしていません。確かめる形です。法人に関わるから特許、と場面から決めることはできない、ということです。要件を備えれば決定をしなければならない、という結果の面では、許可に近く見えます。違いは、行為の中身にあります。許可は、一般的な禁止を解いて、自由を戻す行為です。認証は、禁止を解くのではありません。規則が要件を備えているかを、確かめて、公にする行為です。短答の誤り肢です。宗教法人の認証は、所轄庁が裁量で拒める、は誤りです。裁量の余地のない確認です。
確認——建築確認と、空けておいたマス
図:前々回の完成表の空きマス
- 1通目 建て替えの確認=物に付く面が強い
- 二重効果的処分
- 申請に対する処分
- 行政庁の意思で効果が生じるのか・法律が効果を与えるのか=空き〔今日埋める〕
- 2通目 補助金の交付決定=授益的
- 申請に対する処分
- 法律行為的の側
- 3通目 営業停止の命令=対人の面が強い
- 侵害的
- 不利益処分
- 命令的行為〔禁止〕
- 4通目 運転免許=対人
- 授益的
- 申請に対する処分
- 命令的行為〔許可〕=今日の免許で確認済み
前々回の4通の表を、もう一度出します。1通目、建て替えの確認の欄に、空いたマスがあります。行政庁の意思で効果が生じるのか、法律が効果を与えるのか、のマスです。4通目の運転免許は、さっき確かめたとおり、許可で、埋まっています。条文に入る前に、思い出す問いです。前々回、建築確認は、誰にとって授益で、誰にとって侵害でしたか?Bにとっては授益で、隣に住むCにとっては、日当たりが悪くなるなど、侵害になりえました。ただ、授益か侵害かは、誰から見るかの物差しです。行政庁の意思があるかどうかとは、別の物差しです。今日は、意思の物差しで見ます。
条文建築基準法6条1項(各号と2文目〔計画の変更の場合〕は省略。対象建築物を定める前段と括弧書きは読み上げない)
建築基準法第6条第1項 1 建築主は、第一号若しくは第二号に掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号又は第二号に規定する規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第三号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定(以下「建築基準法令の規定」という。)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事又は建築副主事(以下「建築主事等」という。)の確認(建築副主事の確認にあつては、大規模建築物以外の建築物に係るものに限る。以下この項において同じ。)を受け、確認済証の交付を受けなければならない。当該確認を受けた建築物の計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をして、……も、同様とする。
建て替えの前に、計画が基準に合うかの確認を受けて、確認済証をもらわなければならない、ということです。Bの町には建築主事が置かれているので、確認をするのは、町の役場Aです。建築主事または建築副主事を、まとめて建築主事等と呼びます。
条文建築基準法6条4項(申請書の受理と審査期間の部分は読み上げない)
建築基準法第6条第4項 4 建築主事等は、第一項の申請書を受理した場合においては、同項第一号又は第二号に係るものにあつてはその受理した日から三十五日以内に、同項第三号に係るものにあつてはその受理した日から七日以内に、申請に係る建築物の計画が建築基準関係規定に適合するかどうかを審査し、審査の結果に基づいて建築基準関係規定に適合することを確認したときは、当該申請者に確認済証を交付しなければならない。
役場Aの仕事は、適合するかどうかの審査です。適合を確認したら、交付しなければならない。建てさせたいか、建てさせたくないか、という行政庁の望みを入れる余地は、この条文には見当たりません。
条文建築基準法6条8項
建築基準法第6条第8項 8 第一項の確認済証の交付を受けた後でなければ、同項の建築物の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替の工事は、することができない。
骨格です。確認済証の交付を受けた後でなければ、工事は、することができない。
図:確認の2つの見方
- 見方1=準法律行為的行政行為の確認〔通常〕:計画が基準に適合するかを公権的に判断
- 適合を確認すれば交付しなければならない〔4項〕
- 工事をしてよい状態になる効果は法律〔8項〕が与える
- 見方2=許可制と見る余地:8項が確認済証の交付までは着工を禁じる
- 確認が禁止を解く関門
- そう解すれば命令的行為の許可に近く・狭いながら裁量が認められる余地
- マスの答え=準法律行為的〔確認〕・許可制と見る余地を添える
整理します。建築確認は、分類上も確認、つまり準法律行為的行政行為と見るのが通常です。理由は2つあります。1つ目。役場Aがするのは、計画が基準に適合するかどうかの判断で、適合すれば交付しなければならない、という形だからです。2つ目。工事ができる状態になる、という効果は、役場Aが望んだから生じるのではありません。8項という、法律から出ています。前々回の、選挙の当選人の決定と同じ構造です。票を数えて、当選人に当たる人をはっきりさせるだけで、効果は選挙の法律が結び付けていました。たとえるなら、ものさしで長さを測って、基準の範囲内かどうかを紙に書いて渡す人です。測る人が、この長さのものを使わせたいかどうかを決めるのではありません。比べると、前々回の2通目、補助金の交付決定は、逆でした。役場Aが、交付するという効果を望んで決めるので、法律行為的の側です。同じ役場Aの紙でも、効果の出どころが違います。
図:建築確認を許可制と見る余地
- 6条8項=確認済証の交付を受けた後でなければ工事はすることができない
- 工事を禁じておいて確認で解く=許可の型にも重なる
- そう解すと適合性の判断にも狭いながら裁量が認められる余地
- 答案での書き方=確認と見るのが通常・ただし許可制と見る余地もある
8項で、確認の紙が出るまで工事ができないなら、許可と似ていませんか。似ています。そこが、別の見方の根拠です。第1章で、建て替えの確認を初めて見たとき、免許と同じ型だ、と言いました。いったん着工できない状態から出発し、確認を受けて初めて進める、という形のことです。8項は、確認済証の交付を受けるまで、工事を禁じています。工事を禁じておいて、確認で解く。この形は、許可の型にも重なります。ですから、許可制と見る余地がある、と言われます。許可の裁量は、狭いとはいえ、全く無いわけではありませんでした。そう解すると、適合性の判断にも、狭いながら裁量が認められる余地が出てきます。答案での書き方は、こうです。名前は確認でも、分類を決めるのは、仕組みです。建築確認は、適合すれば交付しなければならない形と、効果を法律が与える点から、確認と見るのが通常。ただし、着工を禁じて確認で解く形から、許可制と見る余地もある。この二段で足ります。空けていたマスは、こう埋まります。1通目の確認は、準法律行為的行政行為の側、確認です。ただし、許可制と見る余地もある、と添えます。
登録——公証と、拒める場合の限定
図:公証としての登録
- 公証=ある事実や法律関係が存在することを公に証明する行為〔住民票の写しなどの証明書の交付と同じ並び〕
- 例=選挙人名簿への登録〔公職選挙法22条1項〕
- 登録する・しないの裁量は無い
- ただし「登録」という名前の働きは法律ごとに違う
4つ目は、登録です。まず、典型例から見ます。選挙人名簿への登録です。
条文公職選挙法22条1項(括弧書きは読み上げない)
公職選挙法第22条第1項 市町村の選挙管理委員会は、政令で定めるところにより、登録月の一日現在により、当該市町村の選挙人名簿に登録される資格を有する者を同日(同日が地方自治法第四条の二第一項の規定に基づき条例で定められた地方公共団体の休日(以下この項及び第二百七十条第一項において「地方公共団体の休日」という。)に当たる場合(当該市町村の区域の全部又は一部を含む区域において選挙が行われる場合において、登録月の一日が当該選挙の期日の公示又は告示の日から当該選挙の期日の前日までの間にあるときを除く。)には、登録月の一日又は同日の直後の地方公共団体の休日以外の日。以下この項において「通常の登録日」という。)に選挙人名簿に登録しなければならない。ただし、市町村の選挙管理委員会は、天災その他特別の事情がある場合には、政令で定めるところにより、登録の日を通常の登録日後に変更することができる。
ただし書は、天災などの特別の事情があれば、登録する日を後ろにずらせる、という定めです。資格のある人は、載せなければならない。選挙管理委員会は、資格がある、という事実を確かめて、公に名簿に載せるだけです。これは、伝統的な分類では、前々回に見た公証、つまり存在を公に証明する行為の型です。住民票の写しの交付と、同じ並びです。公証に、裁量はありません。載せるか載せないかを、好みで決める行為ではないからです。
図:登録をめぐる設例
- Bの知人の輸入業者=催涙作用のある護身用具を輸入して売りたい
- 毒物及び劇物取締法の対象になる製品・輸入業は都道府県知事の登録を受けて行う
- 知事=用途どおりに使っても人に危害が及ぶおそれがあるとして登録を拒否
- 争点=用途の危険を理由に登録を拒めるか
ここから、登録という名前の、もう一つの例です。Bの知人は、催涙作用のある護身用具を、輸入して売りたいと考えました。この製品は、毒物及び劇物取締法の対象になります。この法律では、毒物や劇物の輸入業は、都道府県知事の登録を受けて行います。知事は、この製品は護身用だが、用途どおりに使っても、人に危害が及ぶおそれがある、と考えて、登録を拒否しました。問いです。用途に危険があることを理由に、登録を拒むことはできるでしょうか。危害のおそれがあれば登録を拒んでよい、と感じる人は多いのですが、結論は逆です。条文から見ます。
条文毒物及び劇物取締法5条
毒物及び劇物取締法第5条 都道府県知事は、毒物又は劇物の製造業、輸入業又は販売業の登録を受けようとする者の設備が、厚生労働省令で定める基準に適合しないと認めるとき、又はその者が第十九条第二項若しくは第四項の規定により登録を取り消され、取消しの日から起算して二年を経過していないものであるときは、第四条第一項の登録をしてはならない。
拒めるのは、設備が基準に適合しないときと、登録を取り消されて二年を経過していないときです。用途の危険は、入っていません。この設例は、判決の事案を、いまの制度に置き換えたものです。最高裁は、こう言いました。判決に出てくる、ストロングライフは、この護身用具の商品名です。
判例最判昭56・2・26 民集35巻1号117頁
護身用具の輸入業登録 同法は、毒物及び劇物の製造業、輸入業、販売業の登録については、登録を受けようとする者が前に登録を取り消されたことを一定の要件のもとに欠格事由としているほかは、登録を拒否しうる場合をその者の設備が毒物及び劇物取締法施行規則四条の四で定める基準に適合しないと認めるときだけに限定しており(五条)、……毒物及び劇物取締法それ自体は、毒物及び劇物の輸入業等の営業に対する規制は、専ら設備の面から登録を制限することをもつて足りるものとし、毒物及び劇物がどのような目的でどのような用途の製品に使われるかについては、前記特定毒物の場合のほかは、直接規制の対象とせず、他の個々の法律がそれぞれの目的に応じて個別的に取り上げて規制するのに委ねている趣旨であると解するのが相当である。そうすると、本件ストロングライフがその用途に従つて使用されることにより人体に対する危害が生ずるおそれがあることをもつてその輸入業の登録の拒否事由とすることは、毒物及び劇物の輸入業等の登録の許否を専ら設備に関する基準に適合するか否かにかからしめている同法の趣旨に反し、許されないものといわなければならない。
図:登録を拒める場合の限定
- 決め手=法律が登録を拒める場合を設備が基準に適合しない場合などに限っている
- 境界ペア=設備が基準に適合しない→拒める
- 設備は基準に適合・用途が危険→拒めない〔用途の規制は他の法律がそれぞれの目的で個別に行う〕
- 選挙人名簿の登録=資格の存在を確かめて載せる
- 輸入業の登録=営業を始める前に受ける関門
- 「登録」の名前は法律ごとに見る
要点を言います。この法律は、営業に対する規制を、設備の面から登録を制限することで足りるとしています。特定毒物を除いて、製品がどんな用途に使われるかは、直接の規制の対象にしていません。それは、他の個々の法律が、それぞれの目的で、個別に取り上げるものとされています。ですから、用途の危険を理由に登録を拒むのは、この法律の趣旨に反して許されない、という結論です。決め手は、法律が登録を拒める場合を、設備が基準に適合しない場合などに、限っている点です。
図:輸入業の登録 拒めるか
- 設備が基準に適合しない=拒める
- 設備は基準に適合・用途が危険=拒めない
- 理由=危ない用途の規制は他の法律がそれぞれの目的で個別に行う
- 分類=判決は公証とも許可とも言わずここでは決めない
境界のペアにします。設備が基準に適合しない輸入業者は、拒めます。設備は基準に適合しているのに、用途が危ないから、という理由では、拒めません。危ない用途の規制は、別の法律の仕事だからです。この判決は、この登録を、公証だ、許可だ、とは言っていません。分類の名前を決めないまま、結論を出しました。法律が拒める場合を限定している以上、書かれていない理由で拒んではいけない、という仕組みからです。ですから、輸入業の登録の分類は、ここでは決めません。分類を決めなくても、さっきの決め手だけで、答えは出ます。
図:「登録」という名前の落とし穴
- 選挙人名簿の登録=資格の存在を確かめて載せる〔公証・裁量なし〕
- 輸入業の登録=営業を始める前に受ける関門
- 手がかりの一つ=拒める場合を法律が限定しているか
- 短答の誤り肢=輸入業の登録は公益上の理由があれば法定の拒否事由がなくても拒める=誤り
そこで、登録という名前の落とし穴です。選挙人名簿の登録は、資格の存在を確かめて載せる行為でした。輸入業の登録は、営業を始める前に受ける関門です。同じ登録という名前でも、働きは同じとは限りません。登録という言葉は、法律ごとに見ます。拒める場合を法律が限定しているか、が手がかりの一つです。短答の誤り肢です。毒物及び劇物取締法の輸入業の登録は、行政庁が公益上の理由があれば、法定の拒否事由がなくても拒める、は誤りです。
認定——確認的でも、裁量はゼロではない
図:認定をめぐる設例
- Bの店の改装=分割できない大型の厨房機器をトラックで運ぶ
- 積むと道路を通れる車の幅や重さなどの基準に適合しなくなる
- 基準に適合しないことが車両の構造や積む貨物が特殊でやむを得ないと道路管理者が認定すれば基準に適合するものとみなされる〔車両制限令12条〕
- 町道の道路管理者=町の役場A
- 運送業者が認定を申請する
5つ目は、認定です。設例です。Bの店の改装で、分割できない大型の厨房機器を、トラックで運びます。積むと、道路を通れる車の幅や重さなどの基準に、適合しなくなります。基準は、車両制限令が、最高限度の範囲内で、道路の幅などに応じて定めています。道路を傷めず、安全に通すための基準です。運送業者は、町道を通るために、町の役場A、つまり道路管理者に、認定を申請します。条文を見ます。
条文車両制限令12条(道路法47条4項の委任を受けた政令。一部は読み上げない)
車両制限令第12条 幅、総重量、軸重又は輪荷重が第三条に規定する最高限度をこえず、かつ、第五条から第七条までに規定する基準に適合しない車両で、当該車両を通行させようとする者の申請により、道路管理者がその基準に適合しないことが車両の構造又は車両に積載する貨物が特殊であるためやむを得ないと認定したものは、当該認定に係る事項については、第五条から第七条までに規定する基準に適合するものとみなす。ただし、道路管理者が運転経路又は運転時間の指定等道路の構造の保全又は交通の安全を図るため必要な条件を附したときは、当該条件に従つて通行する場合に限る。
つまり、積む荷物が特殊で、どうしても基準を超える車でも、道路管理者が、やむを得ないと認定すれば、基準に合うものとして扱われます。ただし、運転経路や運転時間などの条件が付いたら、それに従って通る場合に限ります。
図:認定の形
- 認定とは基準に適合しないことがやむを得ないものかどうかを判断する行為
- 効果=基準に適合するものとみなす〔法律が結び付ける〕
- 条件=運転経路や運転時間などの条件が付いたらそれに従って通る場合に限る
- 形=確認
認定は、基準に適合しないことが、やむを得ないものかどうかを判断する行為です。その判断に、法律が、基準に適合するものとみなす、という効果を結び付けています。形は、確認です。問いです。確認的な行為なら、道路管理者に、判断の余地は、全く無いのでしょうか?
図:認定をめぐる事案
- 申請=基準に適合しない車両の通行の認定
- 道路管理者=判断を約5か月留保
- 留保の理由=建物の建築をめぐる申請した側と付近の住民の激しい対立・実力でぶつかり合うおそれ
- 争点=この留保が国賠法上違法か
最高裁は、そう言い切りませんでした。まず、事案です。ある人が、基準に適合しない車両の通行の認定を申請しました。道路管理者は、判断を約5か月、留保しました。留保とは、結論を出さずに、待たせることです。道路管理者が待たせたのは、建物の建築をめぐって、申請した側と付近の住民が激しく対立していて、そのまま通せば、実力でぶつかり合うおそれがある、と見たからです。この留保が、国家賠償法上、違法かが争われました。国賠法上違法とは、国や自治体に損害の賠償を求められる違法のことです。判旨を読みます。
判例最判昭57・4・23 民集36巻4号727頁
認定は確認的行為でも裁量の余地 道路法四七条四項の規定に基づく車両制限令一二条所定の道路管理者の認定は、同令五条から七条までに規定する車両についての制限に関する基準に適合しないことが、車両の構造又は車両に積載する貨物が特殊であるためやむを得ないものであるかどうかの認定にすぎず、車両の通行の禁止又は制限を解除する性格を有する許可(同法四七条一項から三項まで、四七条の二第一項)とは法的性格を異にし、基本的には裁量の余地のない確認的行為の性格を有するものであることは、右法条の改正の経緯、規定の体裁及び罰則の有無等に照らし明らかであるが、他方右認定については条件を附することができること(同令一二条但し書)、右認定の制度の具体的効用が許可の制度のそれと比較してほとんど変るところがないことなどを勘案すると、右認定に当たつて、具体的事案に応じ道路行政上比較衡量的判断を含む合理的な行政裁量を行使することが全く許容されないものと解するのは相当でない。
図:認定の判旨の整理
- 出発点=許可とは法的性格を異にし基本的には裁量の余地のない確認的行為の性格
- ただし理由の例1 条件を付けることができる〔12条ただし書〕
- 理由の例2 制度の具体的効用が許可とほとんど変わらない
- など
- 結論=道路行政上比較衡量的判断を含む合理的な行政裁量を行使することが全く許容されないとは解せない
- 事案=約5か月の留保は裁量の範囲内として国賠法上違法でない
- 対比=認証は裁量の余地なし・認定は余地が残る
判旨は、前半と後半に分かれます。前半は認定の性格、後半は、それでも裁量がゼロではない、という部分です。前半の出発点は、認定は、通行の禁止を解く許可とは法的性格が違い、基本的には、裁量の余地のない確認的行為の性格を持つ、というものです。
図:判旨の後半
- 理由の例=条件を付けることができる・制度の具体的効用が許可とほとんど変わらない
- 結論=比較衡量的判断を含む合理的な行政裁量が全く許容されないとは解せない
- 比較衡量的判断とは通す必要と道路の保全や安全への影響を天秤にかける判断
- 注意=広い裁量があるとまでは言っていない・基本は確認的なまま
後半です。ところが、判決は、そこで終わりません。条件を付けられること。制度の具体的効用が、許可とほとんど変わらないこと。この2つなどを考えると、具体的な事案に応じて、比較衡量的判断を含む、合理的な行政裁量を使うことが、全く許されないとは言えない、と結びます。比較衡量的判断とは、通す必要と、道路の保全や安全への影響を、天秤にかけて決める判断のことです。事案は、約5か月の留保でした。最高裁は、これを裁量の範囲内として、国賠法上、違法ではない、としました。主な手がかりは、条件を付けられる点と、実際の効用が許可と変わらない点です。確認的、という分類名だけでは、裁量の有無は決まりません。判決は理由まで書いていませんが、こう考えられます。なぜ、この2つで裁量が出てくるのか。条件を付けるなら、どの経路や時間に絞るかを、道路管理者が事案ごとに選ばなければなりません。効用が許可と同じなら、通す必要と道路への影響を天秤にかける場面も、許可と同じように出てきます。ですから、選ぶ余地をゼロにはできない、ということです。境界のペアにします。先ほどの宗教法人の認証は、裁量の余地のない確認でした。信教の自由への配慮、という理由があったからです。認定は、同じ確認的でも、条件を付けられ、効用も許可に近い、という事情がありました。事情が違うので、同じ確認的でも、裁量の答えは同じになりません。注意点があります。判決が言ったのは、裁量が全く許されないとまでは言えない、という点です。広い裁量がある、とまでは言っていません。基本は確認的なままです。確認的な行為だから、裁量は全く無い、と言い切るのは誤りです。
短答の誤り肢です。車両制限令の認定は、確認的行為だから、裁量を行使する余地は全く無い、は誤りです。
名前と分類の対応を1枚にする
図:名前と分類の対応表
- 免許=運転免許は許可・公有水面埋立の免許は特許
- 認証=宗教法人の認証は確認〔裁量の余地なし〕
- 確認=建築確認は確認が通常・許可制と見る余地もあり
- 登録=選挙人名簿は公証〔裁量なし〕・輸入業の登録は拒める場合が法律で限定
- 認定=車両制限令の認定は確認的・裁量の余地が残る
- 逆向きの例=許可と書く認可〔農地法3条〕・許可と書く特許〔道路法32条〕・認可と書く特許〔土地改良区の設立=特許の一種と言われる〕
今日見た名前と、前回見た名前を、1枚の表にします。免許は、運転免許が許可、公有水面埋立の免許が特許でした。認証は、宗教法人の認証が確認で、裁量の余地がありません。確認は、建築確認が、分類上の確認と見るのが通常で、許可制と見る余地もあります。登録は、選挙人名簿が公証で、裁量がありません。輸入業の登録は、分類を決めないまま、拒める場合が法律で限られている点から、答えが出ました。認定は、確認的でも、裁量の余地が残ります。そして、名前と分類が、逆向きにずれる例も、前回見ました。農地法3条は、許可と書いて、分類は認可です。道路法32条は、許可と書いて、分類は特許です。土地改良区の設立は、認可と書いて、分類は特許の一種と言われます。
名前は、その法律が付けた呼び名です。分類は、効果がどう生じるかで付けた、学問上の名前です。ですから、そろわないことがあります。決め手は、いつも、名前ではなく、仕組みです。
迷ったときの手順
図:名前から性質を決める手順
- 入口=その行為は何か
- 問い1 私人どうしの行為が先にあり、それを補って効力を完成させるか→はい=認可
- 問い2 いいえ→事実や法律関係の存否を公に確かめるだけで、効果は法律が与えるか→はい=確認・公証
- 問い3 いいえ→もともとの自由を一般的に禁じておいて個別に解くか→はい=許可
- 問い4 いいえ→自由に属さない特別の権能を与えるか→はい=特許
- 当てはめで見るもの=要件・拒否できる場合・効果の書き方
- 名前は最後に見る
迷ったときの手順を置きます。前回の手順に、確認と公証を足した形です。最初に、私人どうしの行為が先にあり、それを補って効力を完成させるか、を見ます。そうなら、認可です。違えば、次です。事実や法律関係が存在するかを、公に確かめるだけで、効果は法律が与えるか。そうなら、確認や公証です。それも違えば、もともとの自由を、一般的に禁じておいて、個別に解くか。そうなら、許可です。それも違って、自由に属さない特別の権能を与えるなら、特許です。名前は、最後に見ます。当てはめで見るのは、要件、拒否できる場合、効果の書き方です。2つ、試します。運転免許は、私人どうしの行為ではありません。事実を確かめるだけでもありません。運転という自由を、禁じておいて、試験に合格した人に解きます。ですから、許可です。宗教法人の認証は、私人どうしの行為を補うものではありません。規則が要件を備えているかを確かめて、公にするだけで、効果は法律が与えます。ですから、確認です。ここは、論文でも論点になりうる所です。
3つの問いの答え・まとめ
図:3つの問いの答え
- 問い1 名前から性質は決まらない=免許は許可・特許に割れる
- 認証は確認
- 建築確認は確認が通常・許可制の余地あり
- 登録は法律ごと
- 認定は確認的・裁量の余地あり
- 問い2 1通目の建て替えの確認=準法律行為的行政行為の確認・許可制と見る余地を添える
- 問い3 確認的でも裁量が全く無いとは限らない〔認証は余地なし・認定は余地が残る〕
3つの問いに答えます。1つ目。5枚の名前から、性質は決まるのか。決まりません。免許は、運転免許が許可、埋立の免許が特許に割れました。認証は、裁量の余地のない確認です。建築確認は、通常は確認で、許可制と見る余地もあります。登録は、法律ごとに見ます。認定は、確認的でも、裁量の余地が残ります。2つ目。1通目の確認のマスは、何か。準法律行為的行政行為の、確認です。適合すれば交付しなければならない形と、工事ができる効果を法律が与える点が理由です。許可制と見る余地もある、と添えます。3つ目。確認的な行為なら、裁量は全く無いのか。違います。認証は、裁量の余地がありませんでした。認定は、条件を付けられることなどから、裁量の余地が残りました。確認的、という名前だけでは決まらず、仕組みで決まります。
ですから、名前ではなく、法律の仕組みで決めます。
図:4通の紙×4つの物差し(1通目の確認のマスが埋まった表)
- 1通目 建て替えの確認=物に付く面が強い
- 二重効果的処分
- 申請に対する処分
- 準法律行為的行政行為の確認〔許可制と見る余地もある〕
- 2通目 補助金の交付決定=授益的
- 申請に対する処分
- 法律行為的の側
- 人か物か=持ち主が変わらないので問題にならない
- 3通目 営業停止の命令=対人の面が強い
- 侵害的
- 不利益処分
- 命令的行為〔禁止〕
- 4通目 運転免許=対人
- 授益的
- 申請に対する処分
- 命令的行為〔許可〕
1通目の確認のマスが埋まりました。2通目の補助金が人に付くか物に付くかは、持ち主が変わる場面で初めて差が出ます。この設例では持ち主が変わらないので、このマスは問題になりません。
図:今日の短答の誤り肢
- 法文に許可とあれば分類も許可〔誤り=農地法3条は認可・道路法32条は特許〕
- 運転免許は特許〔誤り=許可〕
- 宗教法人の認証は所轄庁が裁量で拒める〔誤り=裁量の余地のない確認〕
- 毒物及び劇物取締法の輸入業の登録は公益上の理由があれば法定の拒否事由がなくても拒める〔誤り〕
- 車両制限令の認定は確認的行為だから裁量の余地は全く無い〔誤り〕
最後に、短答の誤り肢を確認します。法文に許可と書いてあれば、分類上も許可、は誤りです。農地法3条の許可は認可、道路法32条の許可は特許でした。運転免許は特許、は誤りです。許可です。宗教法人の認証は、所轄庁が裁量で拒める、も誤りで、裁量の余地のない確認です。毒物及び劇物取締法の輸入業の登録は、行政庁が公益上の理由があれば、法定の拒否事由がなくても拒める、は誤りです。車両制限令の認定は、確認的行為だから、裁量を行使する余地は全く無い、も誤りです。
参照条文
- 道路交通法84条1項
- 道路交通法90条1項(本文とただし書の柱書。各号は省略。括弧書きの一部は読み上げない)
- 宗教法人法12条1項(柱書。各号は省略)
- 宗教法人法14条1項(柱書・1号〜3号。一部は読み上げない)
- 宗教法人法14条5項
- 建築基準法6条1項(各号と2文目〔計画の変更の場合〕は省略。対象建築物を定める前段と括弧書きは読み上げない)
- 建築基準法6条4項(申請書の受理と審査期間の部分は読み上げない)
- 建築基準法6条8項
- 公職選挙法22条1項(括弧書きは読み上げない)
- 毒物及び劇物取締法5条
- 車両制限令12条(道路法47条4項の委任を受けた政令。一部は読み上げない)