憲法ゼロから憲法#3

前文・国民主権と天皇制

憲法の復習ノートを1ページで通して読む(この回から)→

問い:前文にある「平和のうちに生存する権利」を根拠に、国を訴えて勝てるのか。

骨組み

  1. 1前文の内容:第1段=国民主権の宣言・国政は国民の信託による(権威は国民に由来・権力は代表者が行使)=これを「人類普遍の原理」と宣言/第2段=平和主義・平和的生存権の確認/第3段=国際協調主義/第4段=理想と目的の達成の誓い
  2. 2前文の法的性質(学説・通説):法規範性はある(改正にはの手続・第1段が改正の限界を画する)/裁判規範性はない(前文を理由に判決できない)。ただし解釈基準には裁判の中でもなる
  3. 3平和的生存権と長沼訴訟(最判昭57・9・9):平和的生存権は前文にあるだけ → 裁判規範性なし(通説)。最高裁は訴えの利益の消滅で上告棄却し、平和的生存権は判断していない
  4. 4国民主権と2つの契機(学説):国の政治のあり方を最終的に決定する力または権威が国民に。権力性の契機=国民自身が権力を行使/正当性の契機=究極の権威が国民に。制憲権の行使で二股に分かれる(正当性の契機の誕生/権力性の契機は憲法改正権へ)
  5. 5主権者「国民」の範囲(学説):折衷説(通説)=権力性の契機では有権者、正当性の契機では全国民。ずれを埋めるのが自同性の原則(芦部。擬制)
  6. 6代表民主制と例外:国政は代表民主制が原則(前文第1段・)。例外は3つ=国民審査()・地方特別法の住民投票()・憲法改正の国民投票()
  7. 7「主権」の3つの意味(学説):最高決定権(国民主権・)/統治権(の「国権」と同じ・ポツダム宣言8項)/最高独立性(主権国家・前文第3段)
  8. 8天皇の地位(・):象徴の地位は主権の存する日本国民の総意に基づく。皇位は世襲=平等原則の例外を憲法自身が認めた。養子は不可/女帝・生前退位は憲法上可(立法裁量)
  9. 9天皇と裁判権:民事=及ばない(判例・最判平元・11・20。象徴であることにかんがみ → 天皇を被告とする訴えは訴状却下すべき。本件は上告棄却)/刑事=及ばない(通説。皇室典範21条=摂政ですら在任中は訴追されない)
  10. 10天皇の行為の4分類():国事行為=できる/国政に関する行為=およそできない/その他の公的行為=根拠をめぐり説が分かれる/純粋な私的行為=できる
  11. 11国事行為と助言と承認(・・・):すべてに内閣の助言と承認(の任命・委任にも)・責任は内閣。閣議は1回で足りる・天皇の発意は不可。摂政を置くことは国事行為でない=不要
  12. 12国事行為以外の公的行為(学説):根拠で4説=象徴行為説(象徴の地位)/公人行為説(公人の地位)/国事行為説(国事行為か私的行為に振り分ける)/準国事行為説(国事行為に密接に関連)
  13. 13皇室の財産と費用(・):皇室が受け取る=有償・無償を問わず議決/皇室が出す=無償(賜与)だけ議決。日常的で少額なら不要(通説)・両院対等。皇室財産は国に属する・費用は予算に計上。費用のうち宮廷費だけが公金(の対象)

色の札は出どころ:条文 判例 学説。条文番号は押すと条文が出ます。短答は「判例の立場」と「通説」を分けて問うので、出どころを混ぜない。

1前文の4つの段落条文

  • 前文は、憲法を作った側が何を目指したかを残す部分。日本国憲法の基本原理(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)を、とりわけ明確に宣言している。中身の丸暗記は要らない=どの段落が何を宣言しているかをつかむ。
宣言していること覚える語
第1段国民主権の採用を宣言。「自由のもたらす恵沢」の確保と「戦争の惨禍」が起こらないようにすること(人権と平和)を決意して憲法を確定する。国政は国民の信託によるもの(権威は国民に由来・権力は代表者が行使・福利は国民が享受)=これを人類普遍の原理と宣言し、これに反する憲法・法令・詔勅を排除主権が国民に存する・人類普遍の原理
第2段平和主義への希求。全世界の国民の平和的生存権を確認平和のうちに生存する権利
第3段国際協調主義。自国のことだけを考える独善を否定し、政治道徳の法則として確認自国の主権を維持し
第4段崇高な理想と目的の達成を誓う—
  • 第1段:日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
  • 第2段(第3文):われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
  • 第3段:われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
  • 「これは人類普遍の原理」の「これ」は直前の文=国政は国民の信託によるもので、権威は国民に由来し、権力は代表者が行使し、福利は国民が享受する、という原理。人類普遍の原理=日本だけでなく、どの国にも当てはまる原理。平和的生存権=平和のうちに生存する権利。
×にされやすい形
  • 「前文は、国民主権を宣言しているが、平和的生存権には触れていない」(第2段で全世界の国民の平和的生存権を確認している)
  • 「前文で国際協調主義を宣言しているのは第1段である」(第3段)

2前文の法規範性と裁判規範性学説

法規範性裁判規範性
前文にある(通説)ない(通説)
意味憲法の一部として国家を拘束する裁判所の判決によって執行することのできる法規範(狭い意味)=前文に反することを理由に判決できるか
理由・帰結前文も憲法の一部 → ①前文を改正するにもの手続が要る ②第1段の「これに反する一切の憲法…を排除する」は憲法改正権を拘束し、改正の限界を画する前文の規定は抽象的 → 裁判規範性は否定される
  • 裁判規範性を否定する通説でも、前文は以下の本文各条項の解釈基準にはなる。裁判官が裁判の際に前文を参照して本文を解釈することは当然できる=前文だけを判決の根拠にできないだけ。
  • (説明)前文も憲法なので、国家が前文に反する行為をすれば違憲ではある(法規範性)。ただ、それを誰が判断するかは別の問題で、通説では裁判所は判断できない → 最終的には選挙などを通じて主権者である国民が判断する。

「前文第2段の平和的生存権を侵す」とだけ主張して国に損害賠償を求めても、通説では裁判所はこの主張だけを理由に請求を認められない。一方、同じ訴訟で、を解釈する中で前文の平和主義の理念を参照することはできる。

出題最高裁判例も、前文を根拠に裁判所へ救済を求められる裁判規範性を認めている(×)前文は法典名の後に置かれ、目的や基本原理を含むので法的規範性が認められる(○)前文は法律と同じ手続で改正できる(×)

×にされやすい形
  • 「前文は憲法の一部ではないので、前文の改正にはの手続は要らない」(法規範性がある=の手続が要る)
  • 「前文には裁判規範性が無い以上、裁判所は裁判の中で前文を参照して本文を解釈することもできない」(解釈基準としては裁判でも使える)
  • 「前文に裁判規範性が無いのだから、前文に反する国家の行為も違憲にはならない」(違憲ではある。裁判所が判断できないだけ)
  • 「前文は法規範性も裁判規範性も持たない」(法規範性はある)

3平和的生存権と長沼訴訟判例学説

  • 平和的生存権は前文第2段にあるだけで、本文には規定が無い → 通説に立つ限り、裁判規範性は無い。
  • 事案:自衛隊の基地を建てるため、農林大臣が長沼町の国有保安林の指定を解除した。地域住民が、その保安林の指定解除処分の取消しを求めた行政訴訟。住民は平和的生存権の侵害も主張した(平和的生存権そのものを根拠にした訴えではない)。
  • 第1審(札幌地判昭48・9・7)は自衛隊を違憲とした。控訴審(札幌高判昭51・8・5)は訴えの利益の消滅などを理由に訴えを退け、理由の中で、前文の「平和のうちに生存する権利」は裁判規範として現実的・個別的な内容をもつものとして具体化されていない、と述べた。
  • 住民が取消しで守ろうとしたのは、保安林の伐採で洪水や渇水の危険が生じないこと。最高裁(最判昭57・9・9):代替施設の設置でその危険が解消された → 処分を取り消してもらう実益(訴えの利益)は失われた → 訴えを却下した原審を是認し、上告を棄却した。
  • 言葉:却下=訴えが不適法だとして中身に入らずに退けること/棄却=中身を判断して退けること(上告棄却=原審の判断をそのまま維持)。
  • してみると、本件保安林の指定解除に伴う乙と表示のある上告人らの利益侵害の状態はなくなつたと認められるのであるから、右上告人らが本件保安林指定解除処分の取消しを求める訴えの利益は失われたものというべきであり、本件訴えは不適法として却下を免れないとした原審の判断は、正当として是認することができる。
  • なお、所論中いわゆる平和的生存権に関する原審の判断の不当をいう部分は、原判決の右結論に影響のない点についてその判示の不当をいうものにすぎない。
  • =最高裁は、平和的生存権の裁判規範性そのものを判断していない(「否定した」とは言えない)。
  1. 農林大臣が保安林の指定を解除 → 住民が指定解除処分の取消しを求める
  2. 第1審(札幌地判昭48・9・7):自衛隊を違憲とした
  3. 控訴審(札幌高判昭51・8・5):訴えの利益の消滅などで訴えを退ける。平和的生存権は裁判規範として具体化されていないと述べた
  4. 最高裁(最判昭57・9・9):訴えの利益の消滅で上告棄却。平和的生存権は「結論に影響のない点」=判断していない

出題最高裁は前文の「平和のうちに生存する権利」の裁判規範性を認めている(×)周辺住民は平和的生存権の侵害のおそれを根拠に保安林指定解除の取消訴訟の原告適格を持つ(×)長沼事件最判は、重大な違反のおそれがあれば裁判所に憲法判断の義務があるとした(×)

×にされやすい形
  • 「最高裁は、長沼訴訟において、平和的生存権の裁判規範性を否定した」(訴えの利益の消滅で上告を棄却し、平和的生存権については判断していない)
  • 「最高裁は、長沼訴訟において、自衛隊の合憲性について判断を示した」(憲法判断に立ち入っていない)
  • 「長沼訴訟は、平和的生存権の確認を求めた訴訟である」(保安林の指定解除処分の取消しを求めた行政訴訟)

4国民主権と2つの契機学説

  • 国民主権=国の政治のあり方を最終的に決定する力または権威が国民に存すること。根拠は前文第1段と。
  • 「力」の側面=権力性の契機:国の政治のあり方を最終的に決定する権力を国民自身が行使すること。
  • 「権威」の側面=正当性の契機:国家の権力行使を正当づける究極的な権威は国民に存すること(国民の「意思」ではなく「権威」)。
  • 沿革:憲法を作る前の主権=憲法制定権力(制憲権)。この時点では権力性の契機だけがある。制憲権は権力性の契機の元の姿であって、権力性の契機の定義そのものではない。
  • 国民が制憲権を行使して憲法を作ると、2つのことが同時に起きる(一本の流れではなく二股)。 ①国家の権力行使は国民が作った憲法に従うから正当だ、という正当性の契機が新しく生まれる。 ②権力性の契機は消えずに、憲法改正権に姿を変えて憲法の中に残る。
  • ②の理由:一度憲法を作った以上、最初から作り直すことは許されない。しかし、基本理念に反しない範囲の改正権は残すべきだ。が国民投票の過半数を求めるのはこのためと考えられている。
  • だから現行憲法の下では、2つの契機が並んで存在する(「国民」の範囲が2つに分かれる=項目5)。
  • 民主制との親和性:権力性の契機 → 直接民主制/正当性の契機 → 代表民主制。ただし論理必然ではない。
制定前 制定後 権力性 の契機 正当性 の契機 憲法制定権力 (制憲権) 憲法改正権 96条1項の国民投票 まだ無い 新しく生まれる 憲法に従うから正当 変容 誕生 ↑ 国民が制憲権を行使して憲法を制定 ↑
憲法の制定(点線)を境に二股に分かれる:権力性の契機は改正権に姿を変えて残り、正当性の契機は新しく生まれる。改正権になるのは権力性の契機で、正当性の契機(権威)ではない。制定後は2つが並んで存在する。

憲法改正の国民投票で国民が投票する → 国民が自ら決定権力を行使する場面=権力性の契機。内閣の命令が「国民が作った憲法に基づくから正当だ」と説明される → 正当性の契機。

出題国民主権に基づく憲法で独裁制を規定することは可能である国民主権を正統性の所在と解すると、国民の意思を反映する仕組みまでは要請されない(○)96条1項の憲法改正の国民投票は国民主権の権力的契機の表れ(○)

×にされやすい形
  • 「憲法が制定されると、正当性の契機が憲法改正権に姿を変えて憲法典の中に残る」(改正権に変容するのは権力性の契機)
  • 「憲法制定権力の段階から、権力性の契機と正当性の契機の両方が備わっている」(制憲権には権力性の契機だけ。正当性の契機は憲法の制定で生まれる)
  • 「憲法が制定されると、権力性の契機は消滅し、正当性の契機だけが残る」(権力性の契機は改正権として残り、2つが並ぶ)
  • 「正当性の契機は直接民主制と、権力性の契機は代表民主制と親和的である」(逆)

5主権者「国民」の範囲学説

「国民」とは重視する契機
有権者(選挙人団)説有権者(憲法改正の国民投票で投票権を持つ者)権力性の契機
全国民説有権者に限らない全国民(未成年者なども含む)正当性の契機
折衷説(通説)権力性の契機の「国民」=有権者/正当性の契機の「国民」=全国民場面で使い分ける
  • 全国民説の「全国民」=有権者に限られない全国民(投票権の無い未成年者なども含む)。
  • 折衷説では、有権者と全国民の範囲がずれる。芦部は、両者を同一視すればよいとし、これを自同性の原則と呼ぶ。
  • 同一視は一つの擬制(擬制=実際には違うものを同じとみなすこと)。だから擬制をできるだけ現実に近づける必要がある=普通選挙の趣旨に従って有権者の範囲をできるだけ広げ、多様な意思を国会に公正・効果的に反映する選挙制度を整えることが求められる。

17歳の国民は、憲法改正の国民投票では「国民」(有権者)に入らない。正当性の根拠としての「国民」(全国民)には入る。これが折衷説の使い分け。

出題国民主権の「国民」とは、観念的抽象的に想定される全国民という統一体である権力性の契機の「国民」=有権者だが、直接民主主義の採用を必ずしも帰結しない

×にされやすい形
  • 「主権者である国民の範囲について、通説は全国民説である」(通説は折衷説)
  • 「折衷説では、正当性の契機における『国民』は有権者を意味する」(正当性の契機では全国民。有権者は権力性の契機)
  • 「自同性の原則とは、有権者と全国民が現実に一致していることをいう」(同一視は擬制。だから有権者の範囲を広げ現実に近づけることが求められる)

6代表民主制の原則と直接民主制的な例外条文学説

  • 直接民主制=国民が国家意思の形成と執行に直接参加する。代表民主制=国民への権力の分配を選挙・投票に限り、実際の権力行使は代表者が行う。
  • 日本国憲法は、国政において代表民主制を原則とする。根拠=前文第1段(「正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」「その権力は国民の代表者がこれを行使し」)・(両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する)。
  • 原則の趣旨は3つ:①直接民主制の実行は不可能ないし困難 ②十分な審議・討論を通じて統一的な国家意思を作るには代表民主制が適切 ③プレビシットの危険を避ける。
  • 諮問的な国民投票(国会が国民の意見を聞くだけで、結果が国会の決定に代わらないもの)は、代表民主制の趣旨と矛盾せず許されると解される。
例外(直接民主制的な制度)条文中身
最高裁判所裁判官の国民審査〜任命後初めての衆議院議員総選挙の際に審査。投票者の多数が罷免を可とすれば罷免
地方特別法の住民投票一の地方公共団体のみに適用される特別法は、その住民の投票で過半数の同意が無ければ国会は制定できない
憲法改正の国民投票国会の発議 → 国民投票で過半数の賛成
  • 例外は「国のかたちに関わる場面」とまとめない:国民審査(裁判官の罷免)と住民投票(一つの自治体だけに適用される法律)は、憲法の改正とは場面が違う。3つを列挙で覚える。

「国の重要政策を、国会の議決に代えて国民投票で確定させる法律」は、代表民主制の原則(前文第1段・)とぶつかる。諮問的な国民投票なら許されると解される。

×にされやすい形
  • 「日本国憲法が定める直接民主制的な制度は、憲法改正の国民投票だけである」(国民審査・地方特別法の住民投票を含めて3つ)
  • 「代表民主制を採る日本国憲法の下では、諮問的な国民投票も一切許されない」(諮問的なものは許されると解される)
  • 「代表民主制が原則とされるのは、直接民主制の実行が困難だからにすぎない」(審議・討論による統一的な国家意思の形成・プレビシットの危険の回避も趣旨)

7「主権」の3つの意味学説

意味中身使われる例
最高決定権国の政治のあり方を最終的に決定する力または権威国民主権・君主主権の「主権」/「主権の存する日本国民」/前文第1段「主権が国民に存する」
統治権国家権力そのものの「国権」と同じ意味/ポツダム宣言8項「日本国ノ主権ハ、本州…ニ局限セラルベシ」
最高独立性国家が他国から独立していること「主権国家」の主権/前文第3段「自国の主権を維持し」
  • 短答は、具体例を見てどの意味かを判別させる。番号ではなく名前で覚える。
  • の文言は「国権」で、「主権」の語は無い=統治権の「主権」と同じ意味という対応。「主権」が統治権の意味で使われる典型例はポツダム宣言8項。
  • :国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

ポツダム宣言8項は、日本の主権が及ぶ範囲を本州などに限っている=領土に及ぶ国家権力の話なので統治権。「日本が独立国であること」(最高独立性)の意味ではない。

同じ前文でも、第1段「主権が国民に存する」は最高決定権、第3段「自国の主権を維持し」は最高独立性。段落で意味が変わる。

出題ポツダム宣言8項の「主権」は対外的独立性の意味である(×)ポツダム宣言8項「日本国ノ主権ハ…局限セラルベシ」の「主権」の意味前文1項「主権が国民に存することを宣言し」の「主権」の意味前文3項「自国の主権を維持し」の「主権」の意味1条「主権の存する日本国民の総意」の「主権」の意味前文3項「自国の主権を維持し」の「主権」は国家の統治権を意味する(×)ポツダム宣言8項の「主権」は1条の「主権」とは意味が異なる(○)9条1項・41条の「国権」は国家権力(統治権)そのものを表す(○)前文3段「自国の主権を維持し」の主権は対外的独立性に重点を置いた意味(○)1条の主権は国の政治のあり方を最終的に決定する権力又は権威(○)

×にされやすい形
  • 「ポツダム宣言8項の『主権』は、国家の最高独立性を意味する」(統治権)
  • 「前文第3段の『自国の主権を維持し』の主権は、国の政治のあり方を最終的に決定する権力を意味する」(最高独立性)
  • 「の『国権』は、国民主権の『主権』と同じく最高決定権を意味する」(統治権と同じ意味)
  • 「の『主権の存する日本国民』の主権は、統治権を意味する」(最高決定権)

8天皇の地位(象徴・世襲)条文学説

  • :天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
  • 地位の根拠は天皇自身ではなく、主権者である国民の総意。国民が主で、天皇の地位はそれに基づく。この「主権」は最高決定権の意味。
  • 象徴=具体的・有形的・感覚的なものによって、抽象的・無形的・非感覚的なものを具象化する作用、またはその媒介物。
  • :皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
  • 世襲=皇位が生まれによって受け継がれること。のとおり継承のしかたは国会の議決した皇室典範で定める → 世襲に反しない事柄は、皇室典範(国会)で決められる=立法裁量。
  • 世襲は平等原則(=門地等による差別の禁止)に明らかに反する。しかし象徴という地位の特殊性から、憲法自身が例外を認めたと解されている。
皇位継承の形「世襲」との関係憲法上
養子が皇位につく世襲に反するおよそ認められない
女帝(女性の天皇)世襲に反しない許される(認めるかは国会の立法裁量)
生前退位世襲に反しない許される(認めるかは国会の立法裁量)

出題帝国憲法は「皇男子孫」が継承と定めたが、日本国憲法は男系男子主義まで求めない(○)皇室典範で皇長子の長子より皇次子を優先させても憲法に反しない(○)

×にされやすい形
  • 「女性の天皇を認めるには、憲法改正が必要である」(世襲に反しないので憲法上許され、国会の立法裁量)
  • 「皇室典範を改正すれば、養子が皇位を継承することも憲法上許される」(世襲に反し、およそ認められない)
  • 「天皇の地位は、天皇自身に固有のものであり、国民の意思に基づくものではない」(主権の存する日本国民の総意に基づく)

9天皇と裁判権判例学説

及ぶか根拠出どころ
民事裁判権及ばない天皇が日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であること判例(最判平元・11・20)
刑事裁判権及ばない皇室典範21条(摂政は在任中訴追されない)から、天皇も当然に訴追されない通説(直接の判例・条文は無い)
  • 天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であることにかんがみ、天皇には民事裁判権が及ばないものと解するのが相当である。
  • したがって、訴状において天皇を被告とする訴えについては、その訴状を却下すべきものであるが、本件訴えを不適法として却下した第一審判決を維持した原判決は、これを違法として破棄するまでもない。
  • 判決が挙げる理由は象徴であることだけ。帰結は訴状の却下=中身に入らない門前払いで、請求を中身で判断する棄却ではない。本件では第一審が訴えを不適法として却下しており、最高裁はそれを維持した原判決を「破棄するまでもない」として上告を棄却した。事件は住民訴訟(事件名「住民訴訟による損害賠償」)。
  • (説明)公開の法廷で被告として尋問を受けることは、象徴の地位に照らしてなじまない=判決が挙げた理由ではない。
  • 皇室典範21条:摂政は、その在任中、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。
  • 天皇の代理人にすぎない摂政ですら在任中は訴追されない → まして天皇は訴追されない(勿論解釈の形)。だから刑事裁判権は及ばない(通説)。訴追=検察官による公訴の提起。但書は摂政の退任後に関わる。

民事=判例(最判平元・11・20)で、天皇を被告とする訴えは訴状却下。刑事=皇室典範21条から当然に訴追されない(通説)。「刑事裁判権が及ばないことも判例で決まっている」は誤り。

出題明文は無いが、摂政等の不訴追規定から類推し天皇の刑事訴追は許されない(○)判例は、天皇に加え摂政にも民事裁判権が及ばないとしている(×)天皇に裁判所の民事裁判権が及ばないと解することはできない(×)最高裁は天皇に民事裁判権は及ばず、天皇を被告とする訴えは訴状却下とした(○)

×にされやすい形
  • 「天皇に刑事裁判権が及ばないことは、最高裁判所の判例で確認されている」(通説。判例があるのは民事)
  • 「判例は、天皇が国政に関する権能を有しないことを理由に、民事裁判権が及ばないとした」(理由は象徴であること)
  • 「天皇を被告とする民事訴訟では、請求を棄却すべきである」(訴状を却下すべき)
  • 「天皇に刑事裁判権が及ばないことは、憲法に明文で定められている」(明文は無い。摂政について皇室典範21条があるだけ)

10天皇の行為の4分類と条文学説

  • :天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
  • 国事に関する行為としては、憲法が定めるもの(・・)だけを行い、国政に関する権能は持たない。国会・内閣には権限を与える条文があるが、天皇には逆に持たないと書いてある。
  • 言葉:国事行為=政治に関係のない形式的・儀礼的な行為(通説)。国政に関する権能を有しない=国の政治について実質的な決定権を一切持たない。
  • 私的行為はできて当然(例:生物学の研究。大嘗祭も皇室の私的行為と解されている)。問題になるのは公の顔で行う国事行為・国政に関する行為・その他の公的行為。
  • 「のみ」は天皇の行為を国事行為だけに絞る、とは言い切れない:憲法に無い公的行為を「のみ」との関係でどう説明するかが、まさに学説の対立点(項目12)。
天皇の行為できるか
国事行為できる(憲法の個別の規定と、内閣の助言と承認があれば)
国政に関する行為およそできない
その他の公的行為認める根拠をめぐって説が分かれる(国事行為説はこの類型を認めず、国事行為か私的行為に振り分ける)
純粋な私的行為できる
天皇の行為憲法が定める国事行為か6条・7条・4条2項国事行為できる。助言と承認が要るはいいいえ国の政治を実質的に決める行為か例:総理を誰にするか・法律の中身を決める国政に関する行為およそできないはいいいえ公的な性格の行為か例:おことば・式典への参列・巡幸その他の公的行為根拠で説が分かれるはいいいえ純粋な私的行為例:生物学の研究。できる
上から順に当てる。衆議院の解散(7条3号)や総理の任命(6条1項)も、天皇がするのは形式的・儀礼的な国事行為で、中身は内閣・国会が決める。国政に関する行為は内閣の助言と承認があってもできない。その他の公的行為をどう根拠づけるかは項目12。

出題天皇は国事行為以外でも国政に関する権能の行使が認められる場合がある(×)象徴行為説なら植樹祭出席も研究成果の公表も象徴行為で、助言と承認が要る(×)

×にされやすい形
  • 「天皇は、内閣の助言と承認があれば、国政に関する行為も行うことができる」(国政に関する行為はおよそできない)
  • 「の『のみ』により、天皇は学問研究などの私的行為も行うことができない」(私的行為はできて当然)
  • 「大嘗祭は、天皇の国事行為である」(皇室の私的行為と解されている)

11国事行為の中身と、内閣の助言と承認条文学説

  • 国事行為=政治に関係のない形式的・儀礼的な行為(通説)。中身は・と、の委任。
条文国事行為中身を決めるのは
内閣総理大臣の任命国会の指名
最高裁判所の長たる裁判官の任命内閣の指名
1〜10号1 憲法改正・法律・政令・条約の公布/2 国会の召集/3 衆議院の解散/4 総選挙の施行の公示/5 任免・全権委任状・信任状の認証/6 大赦・特赦・減刑・刑の執行の免除・復権の認証/7 栄典の授与/8 批准書等の外交文書の認証/9 外国の大使・公使の接受/10 儀式を行ふこと内閣の助言と承認
国事行為の委任(委任された者=臨時代行)—(法律の定めるところにより委任)
  • では天皇が任命する(任命は国事行為そのもの)。ただし誰を任命するかは国会・内閣の指名で決まっていて、天皇に選ぶ余地は無い。
  • 1号は憲法改正だけでなく、法律・政令・条約の公布も含む。
  • 認証=ある行為・文書の成立や記載が正当な手続でされたことを、公の機関が証明すること。の文言はすべて「認証」にかかる=対象は、国務大臣の任免(任免するのは内閣総理大臣=)、法律の定めるその他の官吏の任免(例:長官以外の最高裁判事・高裁長官・検事総長・次長検事・検事長・大使・公使)、全権委任状と大使・公使の信任状。天皇が任免するのではない。
  • 認証が無くても、任免の効力には影響しない。も認証だけ。
の任命の認証
天皇がすること総理を任命する(行為そのものが国事行為)他の機関がした任免などが正当な手続でされたことを証明する
無いとき—任免の効力は生じている
  • :天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。
  • 要件の注意点: ①の任命にも助言と承認が要る(の文言に「助言と承認」は無いが、の「すべて」にかかる)。 ②の委任そのものも国事行為なので、助言と承認が要る。 ③天皇は内閣の言うとおりに行い、責任は内閣が負う(後段)=天皇は一切責任を負わない。 ④「助言と承認」は事前と事後の2つの行為を求める趣旨ではない=閣議は1回で足りる。 ⑤天皇の発意に内閣が応じる形の閣議は認められない(通説)。
  • 摂政:皇室典範の定めで置かれ、天皇の名で国事行為を行う(。を準用)。置かれるのは、天皇が成年に達しないとき、精神・身体の重患または重大な事故で国事行為をみずからできないとき(皇室典範16条。後者は皇室会議の議による)。そこまで至らない場合(外国訪問など)は、委任で臨時代行を置く。
  • 摂政を置くことは国事行為ではない:要件を満たせば天皇の委任なしに当然に置かれる → 助言と承認は不要。臨時代行への委任(国事行為=要る)と混同しない。
国事行為を誰が行うか摂政を置く場合に当たるか天皇が未成年/重患・重大な事故で国事行為をみずからできない(皇室典範16条)摂政が置かれる摂政を置くことは国事行為でない=設置に助言と承認は不要はいいいえそこまで至らないが、みずから行えない時があるか例:外国訪問など臨時代行に委任委任も国事行為=助言と承認が要るはいいいえ天皇がみずから行う6条の任命・7条各号=助言と承認が要る(3条)
助言と承認が要らないのは、摂政を置くこと(設置そのもの。国事行為でない)だけ。6条の任命にも、4条2項の委任にも要る。

総理が国務大臣を任命した直後、事故で認証式が遅れても、任命の効力はすでに生じている。

出題国会が指名している以上、天皇の内閣総理大臣の任命に助言と承認は不要(×)4条2項の国事行為の委任は、法定の事由が生じたとき助言と承認に基づき行う(○)天皇の発案に内閣が承認した国事行為は、天皇が責任を問われることがある(×)天皇の権能は一身専属で、国事行為を他に委任することはできない(×)天皇は内閣の助言と承認が不当だと判断しても、これを拒むことは一切できない(○)解散が助言と承認により行われる以上、国会は天皇の政治責任を追及できない(○)最高裁長官の指名と任命の助言と承認を1回の閣議で行うことはできない(×)無答責の明文が無いので、国事行為について天皇が責任を負うこともあり得る(×)法律の定めによる国事行為の委任には内閣の助言と承認は要らない(×)天皇が自ら発意し内閣が承認した国事行為には、内閣は責任を負わない(×)

×にされやすい形
  • 「内閣総理大臣の任命は国会の指名に基づくので、内閣の助言と承認は要らない」(の任命も国事行為=により要る)
  • 「国事行為の臨時代行への委任には、内閣の助言と承認は要らない」(委任も国事行為なので要る)
  • 「摂政を置くには、内閣の助言と承認が必要である」(摂政の設置は国事行為でない=当然に置かれ、不要)
  • 「長官以外の最高裁判所の裁判官は、天皇が任命する」(任命は内閣=。天皇はで認証する。天皇が任命するのは長官=)
  • 「天皇は、により、国務大臣を任免する」(任免するのは内閣総理大臣。天皇は認証する)
  • 「天皇の認証が無い限り、国務大臣の任命は効力を生じない」(認証が無くても任免の効力に影響しない)
  • 「助言と承認には、事前の助言と事後の承認の2回の閣議が必要である」(1回で足りる)
  • 「天皇の発意に基づいて、内閣が国事行為を閣議にかけることもできる」(認められない=通説)
  • 「国事行為の責任は、天皇と内閣が共に負う」(内閣が負う。天皇は負わない)

12国事行為以外の公的行為(4説)学説

  • 例:国会の開会式での「おことば」の朗読・外国の式典への参列・国内の巡幸。憲法に定めの無い公的行為で、何を根拠に認めるかで見解が分かれる。
根拠批判(長所)
象徴行為説象徴としての地位に基づく①の「のみ」に反する ②象徴の地位は天皇だけのもの → 摂政・臨時代行の公的行為を説明できない ③どこまでできるか不明確
公人行為説公人としての地位に基づく(長所)摂政・臨時代行も説明できる/(批判)範囲が不明確
国事行為説天皇は国事行為しか公的行為を行えない。公的行為は国事行為か私的行為として説明できる限度で合憲(おことば・参列=「儀式を行ふ」/巡幸=私的行為)「儀式を行ふ」は本来、儀式を主催・執行する意味 → 参列まで含めるのは文理上無理
準国事行為説国事行為に密接に関連する行為は行える何がそれに当たるか明らかでない
  • 国事行為説は第三の類型(その他の公的行為)を認めない説。「実質的には国事行為の一種」「国事行為に準じる」という言い方は、国事行為説・準国事行為説の定義と違う。

摂政が国会の開会式でおことばを述べる → 象徴行為説では説明がつかない(象徴は天皇だけ)。公人行為説なら説明がつく。

出題象徴行為説には、一身専属なら摂政がおことばを述べられないのではとの問題点(○)準国事行為説には、助言と承認による統制が及ばなくなるという問題点がある(×)儀式説には、「儀式を行ふ」=主宰すると解すると文理上無理という問題点(○)おことばを述べることは象徴としての行為であるおことばを述べることは公人としての行為であるおことばを述べることは7条10号「儀式を行ふこと」に含まれるおことばを「儀式」に含める見解に立てば、内閣の助言と承認は要らない(×)おことばを象徴としての行為とする立場からすると、内閣の補佐は不要(×)象徴行為説には、一身専属なら摂政がおことばを述べられないのではとの問題点準国事行為説には、助言と承認による統制が及ばなくなるという問題点儀式説には、「儀式を行ふ」=主宰すると解すると文理上無理という問題点

×にされやすい形
  • 「象徴行為説によれば、摂政が行う公的行為も説明できる」(象徴の地位は天皇だけ=説明できない。説明できるのは公人行為説)
  • 「国事行為説は、おことばの朗読を国事行為に準じる行為として認める」(の「儀式を行ふ」=国事行為そのものとして説明する)
  • 「の『のみ』に反するとの批判は、国事行為説に向けられる」(象徴行為説への批判)
  • 「国事行為説は、国内の巡幸をの儀式として説明する」(巡幸は私的行為として説明する)

13皇室の財産と費用条文学説

  • :皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。
  • の行為は大きく2つ:①皇室に譲り渡す=皇室が譲り受ける(同じ取引を両側から見たもの。有償でも無償でも)②皇室が賜与する(賜与=皇室外の者に無償で財産を譲渡すること。無償に限る)。だから皇室が外部に有償で売るときは議決不要。
  • 趣旨:①皇室への財産移転を国会のコントロール下に置き、戦前のような皇室への財産の集積を防ぐ ②皇室が特定の者と強く結び付くのを避ける。
  • この趣旨から、生活用品の購入のような日常的で少額の授受は議決不要(通説)。
  • の議決について、衆参両院は完全に対等=衆議院の優越は無い。
  • :すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。=皇室の費用は、すべて予算に計上されて国会のコントロールを受ける(上の趣旨2つはについて説かれるもの。の理由として覚えない)。
  • 皇室の費用の種類(皇室経済法3条)=内廷費・宮廷費・皇族費。宮廷費だけが宮内庁の経理する公金に当たり、(公金その他の公の財産の支出・利用の制限)の対象になる。
皇室と外部との財産のやり取り(8条)日常的で少額の授受か例:生活用品の購入議決は不要8条の趣旨から(通説)はいいいえ皇室が受け取る側か皇室に譲り渡す=皇室が譲り受ける国会の議決が要る有償・無償を問わないはいいいえ(皇室が出す側)無償で与えるか賜与=無償の譲渡国会の議決が要る賜与はいいいえ(有償で売る)議決は不要8条の文言に当たらない
受け取る側は有償・無償を問わず、出す側は無償(賜与)のときだけ議決が要る。議決では衆参両院が完全に対等。

皇室が所有する山林を市に売る → 議決不要。市が皇室に記念品を贈る → 議決が要る(日常的な少額なら不要・通説)。皇室が被災地に見舞金を贈る → 賜与なので議決が要る。

出題皇室への財産の譲渡、皇室の譲受・賜与は国会の議決に基づかなければならない(○)外国交際の儀礼上の贈答は、授受の度ごとに国会の議決を経る必要はない(○)

×にされやすい形
  • 「皇室が財産を外部に有償で譲渡する場合にも、国会の議決が必要である」(皇室が出す側は無償=賜与のときだけ)
  • 「皇室が財産を譲り受ける場合に国会の議決が必要なのは、無償で譲り受けるときに限られる」(受け取る側は有償・無償を問わない)
  • 「の国会の議決には、衆議院の優越が認められる」(両院は完全に対等)
  • 「皇室の財産の授受は、日常的で少額なものであっても、すべて国会の議決を要する」(日常的で少額なら不要=通説)
  • 「内廷費は、宮内庁の経理する公金に当たる」(公金に当たるのは宮廷費だけ)

憲法 全体ロードマップへ →

憲法 の復習ノートを1ページで通して読む(この回から)→