憲法ゼロから憲法#6

人権とは何か

憲法の復習ノートを1ページで通して読む(この回から)→

問い:に「生活を営む権利」と書いてあれば、それだけで裁判に勝てるのか。

骨組み

  1. 1人権の3つの性質(・):固有性=「与へられる」・「信託された」/不可侵性=原則として公権力も侵せない(「侵すことのできない」)/普遍性=「すべての基本的人権の享有を妨げられない」。明治憲法の臣民権には3つとも無い
  2. 2根拠と呼び名:人権の根拠=個人の尊重(・「個人の尊厳」とも)。「人権」と「憲法上の権利」を呼び分ける有力な見解があるが、区別は試験との関係では実益に乏しい
  3. 35つの分類(学説):自由権=国家からの自由(不作為請求権)/参政権=国家への自由(能動的権利)/社会権=国家による自由(作為請求権)/受益権=国務請求権(作為請求権)/総則的権利=(幸福追求権)・=個別の規定が無い隙間を埋める
  4. 4分類の相対性(学説):分類は絶対ではない。知る権利(から導かれる)=自由権+参政権的側面+受益権ないし社会権的側面。どの側面が問題かを見る
  5. 5規定の性格(学説):具体的権利=それだけで裁判で救済/抽象的権利=国に法的義務はあるが、具体化する法律があって初めて裁判規範性/プログラム規定=国政の目標だけ・国に法的義務は無い。分かれ目=国に法的義務があるか
  6. 6の生存権:自由権的側面=具体的権利/社会権的側面=抽象的権利説が通説(判例は明確ではないがこの説に立つと思われる)・具体的権利説も有力(ただし給付請求訴訟まで認める見解は少数説)
  7. 7制度的保障:一定の制度そのものを客観的に保障。制度の核心は法律では変えられず憲法改正が要る。政教分離規定(後段・・)=「いわゆる制度的保障の規定」(判例・津地鎮祭事件 最大判昭52・7・13)
  8. 8制度的保障への評価(学説):形式的法治主義の下での立法への歯止めとして生まれた → 法の支配の下では必要性は乏しく、むしろ人権保障を弱めうる。採るなら2要件=核心が明確・人権との関係が密接
  9. 9国民:要件は→国籍法(血統主義が原則)。後段=国籍離脱の自由。ただし無国籍になる自由は無い
  10. 10天皇・皇族と未成年者:天皇・皇族=国民に当たる(争いあり・通説)。ただし特例=天皇には選挙権・被選挙権はそもそも保障されない/表現の自由などは保障されるが特別の制約。未成年者=人権を持つが、発達途上ゆえ特別の制約(参照)

色の札は出どころ:条文 判例 学説。条文番号は押すと条文が出ます。短答は「判例の立場」と「通説」を分けて問うので、出どころを混ぜない。

1人権の3つの性質(・)条文学説

  • :国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。(前段)この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。(後段)
  • :この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
性質中身条文の手がかり
固有性人間であることにより当然に持つ。国家から恵まれたものではない「与へられる」・「信託された」
不可侵性原則として、公権力が侵すことはできない(法律でも不当に侵害できない)・「侵すことのできない」
普遍性人種・性・身分などにかかわらず、人間であれば当然に持つ「すべての基本的人権の享有を妨げられない」
  • 不可侵性は無制約という意味ではない。は、権利を濫用せず「常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」と定める。
  • 11条後段の「与へられる」は、憲法や天皇から与えられるという意味ではなく、自然から付与されるという意味(97条の「信託された」も同じ趣旨)。だから固有性の手がかりになる。
  • 明治憲法の権利(臣民権):天皇が恩恵として与えたもの(固有性が無い)・法律で容易に制限できた(不可侵性が無い)→ したがって普遍性も無い。
  • 前段:この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。

親の出身を理由に、日本国籍の子の人権の一部を認めない、と言われたら → (すべての基本的人権の享有を妨げられない)に正面から反する。生まれや身分で人権の有無が分かれないのが普遍性。

×にされやすい形
  • 「人権は不可侵であるから、法律によって制限されることは一切ない」(不可侵性は原則として。公共の福祉による調整はありうる)
  • 「普遍性を示すのは、の『現在及び将来の国民』である」(「現在及び将来の国民に与へられる」は固有性・不可侵性の手がかり。普遍性の手がかりは)
  • 「明治憲法の臣民権も、人間であることにより当然に認められる権利であった」(恩恵として与えられたもの)

2人権の根拠と「人権」という呼び名条文学説

  • 人が人権を当然に持つ根拠=個人の尊重:一人ひとりを、かけがえのない存在として尊重する。国家や社会のための道具として扱わない=全体主義(全体のために個人を犠牲にする)の正反対。個人の尊厳とも呼ばれる(同じもの)。
  • 条文:「すべて国民は、個人として尊重される」。
「人権」「憲法上の権利」
近時の有力な見解実定化される前の前国家的な自然権だけ憲法に実定化された(条文に書き込まれた)権利
従来の一般的な用語両方とも「人権」と呼ぶ
  • 呼び分けは社会契約説と整合する点で説得力がある。ただし区別そのものが、試験との関係では実益に乏しい。このページは広い意味で「人権」と呼ぶ。
×にされやすい形
  • 「人権の根拠となる個人の尊重は、に定められている」(「個人として尊重される」は前段)
  • 「人権と憲法上の権利の区別は、試験との関係で重要な実益がある」

3人権の5つの分類学説

分類国家との関係性質条文
自由権国家からの自由(放っておいてもらう)不作為請求権(消極的権利)精神的=・・・/経済的=・/人身=・・〜
参政権国家への自由(政治に参加する)能動的権利(選挙権・被選挙権)
社会権国家による自由(国の積極的な配慮を求める)作為請求権(積極的権利)〜
受益権国務請求権(国の仕組みを使わせよと求める)作為請求権(積極的権利)・・・
総則的権利個別の人権規定が無いときに隙間を埋める—(幸福追求権)・(法の下の平等)。(適正手続)を加える見解も有力
  • 社会権と受益権はどちらも作為請求権。違いは誰のため・いつから:社会権=社会的・経済的弱者が人間に値する生活を営めるよう国の配慮を求める、20世紀に認められた新しい権利/受益権=古くからある、人権を確保するための権利。
  • 明文の無いプライバシー権・自己決定権も、基本的には自由権に分類される。13条後段という条文は総則的権利で、そこから導かれる個々の権利は性質で見て分類する(プライバシー権なら自由権)。

喫煙や髪型の自由のように、個別の条文が無い自由を主張するときに使うのが後段(幸福追求権)。の「個人の尊重」は人権全体の根拠となる原理で、総則的権利の条文としては挙がらない。

×にされやすい形
  • 「総則的権利とは、の個人の尊重など、人権全体を貫く包括的な権利をいう」(13条前段ではなく、の幸福追求権と)
  • 「社会権は作為請求権であるが、受益権は不作為請求権である」(どちらも作為請求権)
  • 「自由権は国家による自由、社会権は国家からの自由と呼ばれる」(逆)

4分類の相対性(知る権利)学説

  • 分類は覚えるべき基本事項だが、絶対ではない。1つの人権を1つの類型に固定せず、その場面でどの側面が働いているかを見る。
  • 知る権利(から導かれる)は3つの側面を持つ。
側面働く場面
自由権私人の間の情報の流れ(報道・出版・輸入など)を国が妨げる場面。例:輸入する書籍が税関で止められる
参政権的側面選挙で誰に投票するかを判断する材料を得る場面
受益権ないし社会権的側面国や自治体に「開示せよ」と求める場面(情報公開法による開示請求)
  • 開示を求める側面は、憲法だけでは何を誰にどう請求できるか決まらない → 抽象的権利にとどまり、情報公開法・条例が具体化している(項目5)。

国が書店への配本を止めた → 読み手の知る権利は「邪魔をするな」の自由権として働く。国が自分の持つ文書を公表しないだけなら、自由権ではなく「開示せよ」の側面の問題になる。

×にされやすい形
  • 「知る権利は自由権に分類されるから、国に情報の開示を求める根拠にはならない」(場面によって受益権ないし社会権的側面も持つ)
  • 「知る権利の開示請求の側面は、だけを根拠に、裁判で具体的に請求できる」(法律・条例が具体化して初めて請求として使える)

5規定の性格——具体的権利・抽象的権利・プログラム規定学説

国の法的義務それだけで裁判で救済されるか(裁判規範性)
具体的権利あるされる
抽象的権利あるされない
プログラム規定無い(政治的・道義的な義務だけ)されない
憲法の権利の規定それだけで裁判で救済を求められるか具体化する法律を待たずに具体的権利はいいいえ国に法的義務があるか政治的・道義的な義務にとどまらないかプログラム規定人権ではないいいえはい抽象的権利具体化する法律があって初めて裁判規範性
抽象的権利とプログラム規定は、どちらも「それだけでは裁判で救済されない」。分ける問いは2つ目=国に法的義務があるか。
  • プログラム規定は国政の目標を示すだけで、人権そのものではない(権利の一種ではなく、規定の性格の違い)。
  • 「それだけでは裁判で救済されない」とは、その規定だけを根拠に給付などを求める訴えを起こせないということ。抽象的権利は、具体化する法律が制定されて初めて出訴可能な具体的権利になる。
  • 具体的/抽象的の区別は生存権(項目6)以外にも使われる。例:知る権利の開示請求の側面=抽象的権利(項目4)。

国会が生存権を具体化する法律を1つも作らない場合。プログラム規定説なら国に法的義務が無いので憲法の問題にならない。抽象的権利説なら国は法的義務を負うので、立法をしない国会の不作為が法的義務に反するとして、国家賠償を求める道が考えられる(給付そのものを求める訴えとは別。違法とされるのは生存権侵害が明白な場合などに限られる)。

出題プログラム規定説でも、25条1項に基づき法律が生存権を侵害するか判断できる(×)抽象的権利説:国に法的義務を課すが、請求権は具体化する法律で初めて具体的権利に(○)

×にされやすい形
  • 「抽象的権利説もプログラム規定説も、国に法的義務を認めない点で同じである」(法的義務を認めるのが抽象的権利説)
  • 「抽象的権利は、それだけを根拠に裁判所に救済を求めることができる」(具体化する法律が要る)

6の生存権の法的性格条文判例学説

  • :すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
  • 自由権的側面(国が生活を削るな)=裁判規範性を持つ具体的権利。例:重い税で生活困窮者を圧迫する場面。
  • 争いがあるのは社会権的側面(給付などを求める側面)。
説内容位置づけ
プログラム規定説国に政治的・道義的義務を課すだけ。生存権は憲法上の人権ではなく、国に法的義務も無い—
抽象的権利説法的権利を保障し、国は法的義務を負う。ただし内容が抽象的・不明確なので、具体化する法律(生活保護法など)があって初めて裁判規範性を持つ通説。最高裁は明確ではないものの、この説に立脚していると思われる
具体的権利説具体化する法律が無くても裁判で争える(立法の不作為の違憲確認を認める見解/最低限度の生活の給付を求める訴訟まで認める見解)生存権そのものに一定の裁判規範性を認める見解として有力。ただし給付請求訴訟まで認める見解は少数説にとどまる

低所得の世帯だけに重い税を課して生活を立ち行かなくさせる法律 → の自由権的側面の問題で、だけで争える。生活保護の給付を求める場面(社会権的側面)とは扱いが違う。

  • 具体化する法律が無い・不十分なときの争い方:具体的権利説①=立法不作為の違憲確認訴訟/具体的権利説②=25条に基づく給付請求訴訟/抽象的権利説=立法不作為を理由とする国家賠償請求訴訟(違法とされるのは侵害が明白な場合などに限られる)。
  • 冒頭の問いへの答え:国が生活を削る場面(自由権的側面)なら25条だけで争える。給付を求める場面(社会権的側面)は、通説の抽象的権利説では、生活保護法などの具体化する法律があって初めて裁判で使える。

出題29条3項と違い、25条を直接の根拠に具体的な給付請求をすることはできない(○)具体的権利説も、憲法だけを根拠に裁判所へ給付請求できるとまでは主張しない(○)

×にされやすい形
  • 「最高裁は、抽象的権利説を採ることを明言している」(明確ではない。立脚していると思われる、という評価)
  • 「は、どの側面でも、具体化する法律が無ければ裁判で争えない」(自由権的側面は具体的権利)
  • 「の生存権は、前文の平和的生存権と同じ権利である」(別の権利)

7制度的保障の意義と政教分離条文判例学説

  • 憲法には、人権の規定だけでなく、一定の制度を客観的に保障する規定がある=制度的保障。人権そのものではなく、それを支える制度を守る。
  • 制度の核心は、法律の改廃では変えられず、憲法改正が要る。
  • 例=政教分離:後段(いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない)・(国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない)。前段(信教の自由)は人権の規定。判決は、これに(宗教上の組織・団体への公金支出の禁止)を加えた3つを「政教分離規定」と呼ぶ。
  • 判例(津地鎮祭事件・最大判昭52・7・13。津市体育館の起工式):
  • 元来、政教分離規定は、いわゆる制度的保障の規定であつて、信教の自由そのものを直接保障するものではなく、国家と宗教との分離を制度として保障することにより、間接的に信教の自由の保障を確保しようとするものである。
  • 政教分離=制度的保障は判例・通説(人権とみる説は少数)。
  • ほかに制度的保障とされる例:大学の自治()・私有財産制()・地方自治(・核心=「地方自治の本旨」)。
  • 制度的保障説からの帰結:政教分離違反だけを理由に裁判で争うことは原則としてできない(制度に違反しただけで具体的な権利侵害が無く、法律上の争訟に当たらない) → 住民訴訟などの客観訴訟として争うか、宗教的人格権の侵害を主張する形で争われる(津地鎮祭事件も、市長による公金の支出の適法性を、監査請求を経て争った訴え)。

法律で私有財産を全部国有にする → が保障する私有財産制の核心に触れるので、法律ではできず憲法改正が要る、という整理になる。

×にされやすい形
  • 「判例は、政教分離規定を、信教の自由そのものを直接保障する規定と解している」
  • 「制度的保障の核心部分も、法律の改正によって変更できる」(核心の変更には憲法改正)
  • 「政教分離を定めるのは前段である」(前段は信教の自由。政教分離は後段・)

8制度的保障への評価と2要件学説

  1. 形式的法治主義(法律の中身を問わない)の下では、権利は「人権でない権利」(明治憲法の臣民権)にとどまり、立法で容易に制限できた
  2. そこで権利とは別に客観的な制度を憲法が保障し、その核心は立法でも侵せないと解した → 立法の暴走への歯止め
  3. 日本国憲法は法の支配=人権への不当な侵害がそもそも禁止されている → 採用の必要性はあまりない。むしろ人権保障を弱める可能性すらある
  • 弱めるしくみ(との指摘がある):政教分離に当てはめると、核心を侵さない限り法律で政教分離を緩められる → 国家と宗教の結びつきが広く許される → 少数者の信教の自由が害されかねない。
  • この指摘は、政教分離を人権と解する少数説の論拠にもなる。それでも政教分離を制度的保障と解するのが判例・通説(項目7)=理論一般への評価と、政教分離の位置づけは別の話。
  • 採用するなら2つの要件を満たすべきと解されている:①立法でも侵せない「制度の核心」の内容が明確 ②制度と人権との関係が密接。
ある制度を、制度的保障として持ち出す制度の核心の内容が明確か立法でも侵せない部分がどこまでか決まるか採用できないいいえはい制度と人権との関係が密接か誰のどの人権を支える制度か採用できないいいえはい制度的保障として採用しうる
採用の2要件(学説)。核心が決まらないまま持ち出すと、「核心だから法律では動かせない」という結論だけが一人歩きする。

「地域の文化」を制度として保障せよ → 守るべき核心がどこまでか決まらず(①)、誰のどの人権を支えるのかもはっきりしない(②)=2要件を満たさない。

×にされやすい形
  • 「制度的保障の理論は、法の支配の下でこそ人権保障を強める」(必要性は乏しく、むしろ弱めうる)
  • 「制度的保障の理論は、法の支配の下で生まれた」(形式的法治主義の下での歯止めとして生まれた)
  • 「制度的保障が用いられていれば、その分野の人権は十分に守られている」

9国民(・)条文学説

  • 第3章の表題「国民の権利及び義務」から、日本国民は当然に人権を持つ。
  • :日本国民たる要件は、法律でこれを定める。→ 法律=国籍法(憲法自身は要件を書いていない)。
  • 国籍法は血統主義が原則(国籍法2条):出生の時に父又は母が日本国民なら日本国民(1号)。ただし日本で生まれ、父母がともに知れないか国籍を有しないときも日本国民(3号)=日本で生まれたことによる、血統主義の例外。
  • 血統主義=親を見る/出生地主義=生まれた場所を見る(アメリカなど)。
  • :何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない(後段=国籍離脱の自由)。
  • ただし無国籍になる自由は保障されないと解されている。国籍法も外国籍の取得・保有を前提にする:自分の志望で外国籍を取ると日本国籍を失う(国籍法11条1項)/外国籍を持つ日本国民が届け出て離脱できる(国籍法13条1項)。

日本国籍だけを持つ人が「どこの国民でもなくなりたい」と届け出ても、離脱の届出は外国籍を持つ人にしか認められていない → 国籍を離脱する自由はあっても、無国籍になる自由は無い。

×にされやすい形
  • 「日本国民の要件は、憲法が直接定めている」(が法律に委ねる)
  • 「は国籍離脱の自由を保障するから、無国籍になる自由も保障される」
  • 「国籍法は、例外なく血統主義を採っている」(原則。国籍法2条3号の例外がある)

10天皇・皇族と未成年者条文学説

  • 天皇・皇族が国民に当たるかは争いがあるが、当たるとするのが通説。
  • ただし、皇位の世襲制()と象徴たる地位()に照らし、必要最小限の特例がある。特例は2層(例は天皇について)。
特例(天皇の例)例
そもそも保障されない選挙権・被選挙権()、外国移住・国籍離脱の自由()など
保障されるが特別の制約が許される表現の自由()・学問の自由()・婚姻の自由()・財産権()など
  • 財産権の制約の条文の手がかり:=皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。
  • 未成年者:国民に当たる以上、人権を持つ。ただし心身ともに発達途上で判断力が未熟 → 成人と異なる特別の制約が許される。手がかり=「公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する」。

天皇には選挙権がそもそも無い(保障されない側)。一方、天皇が学問の研究成果を発表すること自体は保障されるが、象徴の地位から一般国民より強い制約を受けうる(保障されるが制約される側)。「無い」と「制約される」を分けて覚える。

出題未成年者には成年者と異なる考慮が必要で、憲法も未成年者に選挙権を保障しない(○)天皇・皇族にも表現・外国移住・国籍離脱・学問の自由が国民一般と同程度に及ぶ(×)国民主権の趣旨からすると、少なくとも天皇が国民でないことは明らか(×)人権規定は未成年者にも適用されるが、性質により保障の範囲・程度が異なりうる(○)天皇にも表現の自由や選挙権は保障され、例外として被選挙権が認められない(×)天皇の学問の自由は象徴の地位による制約を受けず、一般の国民と同等に保障される(×)

×にされやすい形
  • 「天皇・皇族が国民に当たることに争いはない」(争いがあり、通説が当たるとする)
  • 「天皇の選挙権は、保障されたうえで制限されている」(そもそも保障されない側)
  • 「未成年者は、心身の発達途上にあるから人権の享有主体ではない」(享有主体であり、特別の制約が許されるだけ)

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