到達主義と受領能力——97条・98条の2
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第1章 民法総則 ㊳/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。
中身ではなく、外に出したあとの話
図:時系列の通し図
- 意思を固める→通知を発する→相手に届く→相手が読む
- 法が線を引くのは3番目
これまで、意思表示の中身が歪んでいたらどうなるかを、続けて見てきました。うそをついていた場合、示し合わせていた場合、勘違いしていた場合、だまされた場合、おどされた場合です。少し前に、意思表示が歪んでいた場合の話をしましたよね。思い出してほしいんですが、取消しと無効は、何が違うと言いましたか?取消しは主張するまでいったん有効なまま、無効ははじめから効力がない——この違いを、今日の後半、意思表示の撤回のところでもう一度使います。今日は、中身の話ではありません。中身がまっすぐな意思表示だったとしても、それが外に出たあと、いつから効き始めるのかという話です。
出した瞬間から効く、と思うのが自然ですが、違います。意思を固める、通知を発する、相手に届く、相手が読む——この4つの地点のうち、法が効力の分かれ目として選んだのは、3番目です。「届く」の地点です。「読む」ではありません。理由を一言だけ先に言うと、発した時に効くとしても、読んだ時に効くとしても、どちらも行き過ぎになるからです。その中間に線を引いた、というのが「届いた時」です。なぜ行き過ぎなのかを、次に具体的な場面で確かめます。
山場——到達主義とは何か
図:発信時説と了知時説の両極端を潰す板
- 発信時=受け手が知らないうちに義務発生
- 了知時=開けない者が得をする
- 中間=読める状態
まず、ふつうに届いた場合から始めます。道しるべの表でいえば一番上の段——通知がふつうに相手のところに届いたとき、リスクを負うのは受けた側です。
条文民法97条1項
民法 第九十七条(意思表示の効力発生時期等) 意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
97条1項を、そのまま読みます。「意思表示は、その通知が相手方に到達した時から、その効力を生ずる」。短い条文ですが、一字一句、大事です。両極端を、それぞれ具体的な場面で考えてみます。発した時に効くとしたら、相手はまだ何も知らないのに、義務だけが発生してしまいます。手紙が配達の途中でなくなってしまったとしても、発した瞬間にもう効いているとしたら、相手は一生「そんな話は聞いていない」と言い続けるしかありません。郵便事故のリスクを、受け手が全部かぶることになるんです。逆に、読んだ時に効くとしたらどうでしょう。督促状を受け取った相手が、封を開けずに机の引き出しへしまい込んでしまえば、意思表示はいつまでも効きません。開けなければ効かない、と分かっているなら、面倒な通知はすべて開けなければいい、ということになってしまいます。封を開けない者が、それだけで得をしてしまうんです。
だから法は、その中間を選びました。相手の勢力圏に入った時点、つまり相手が読もうと思えば読める状態になった時点です。この言葉を、今日はずっと使っていきます。「了知可能性」と呼ばれますが、言葉自体は覚えなくても構いません。中身だけ持ち帰ってください。
図:勢力圏を平場に言い換える板
難しく聞こえますが、その人が普段ものを受け取る場所のことです。自宅の郵便受け、会社の受付、そういう場所に入った時点で、もう「読める状態」になった、と考えます。到達の時点を細かく見る必要は、確かにあります。たとえば、取消しや解除のように、意思表示のあとに数える期間や、そのあとで誰が権利を手に入れたかの前後関係が問題になる場面では、「いつ到達したか」が、そのまま勝ち負けを分けます。暗記事項ではなく、実際に効いてくる基準点なんです。
「到達」の意味を3つの場面で確かめる
図:3つの生活場面の板
「読める状態になった」という一つの物差しで、3つの場面を切ってみます。1つめ、封を開けていない場合です。この物差しに戻って考えます。開けるかどうかは受け手の自由であって、読まない自由まで法が保障してくれるわけではありません。読める状態にはなっているので、到達しています。同居の家族が受け取った場合です。ここも同じ物差しで見ます。本人が直接受け取っていなくても、家の中に入った以上、本人が読もうと思えば読める状態になっています。
判例大判明治45年3月13日 民録18輯193頁
同居の家族が受け取っても到達する 借主宛ての通知を、借主と同居していた親族が受け取った事案。本人が直接受け取っていなくても、意思表示は相手方に到達したものと認められた。
郵便局の保管期間が過ぎて返送された場面です。ここも、同じ物差しに戻します。不在通知が郵便受けに入り、取りに行けば受け取れた、というだけであれば、読める状態になっていたと評価できます。この場合、通知はいったん到達しているとみてよいでしょう。単に長く家を空けていて、本当に気づけなかったのなら、話は変わってきます。あえて受け取りを拒んだのに近い形なのか、それとも本当に気づけなかったのか——そこを分けるのが、次の97条2項です。
図:到達の外側を1文で線引きする板
- 受領権限のある者が受け取ったかどうかとは別
- まったくの他人が持ち去った場合は到達していない
まったくの他人が、勝手に郵便受けから持ち去ってしまった場合です。相手の勢力圏には入っていても、受け取る権限のある人の手の届く場所から、外に出てしまっているので、この場合は到達していません。
意思表示は、届く前なら撤回できる
図:撤回と取消し・無効の違いの板
- 撤回=到達前に成立自体を止める
- 取消し・無効=すでに成立したものの有効性の問題
ここで、もう一つ確認しておきます。意思表示は、相手に届く前であれば、撤回できます。撤回と取消しは、違います。さっき思い出してもらった、取消しや無効は、いったん成立した意思表示の効力を、あとから否定する話でした。撤回は、まだ届いていない、つまりまだ効力が生じる前の話です。成立そのものを止める点で、位置づけが違います。ここは、論文で論点になりうる箇所です。今日は、この位置づけの違いだけ持ち帰ってください。ここで一つ、問いを立てておきます。郵便局から保管期間切れで戻ってきた通知は、到達しているのか。この答えは、次に見る97条2項で確定します。
受け取らないことで逃げられるか
図:97条2項の当てはめ対比板
- 長期入院=正当な理由あり
- 解除通知だと察して拒否=正当な理由なし
次は、受け取りを拒んだり、居留守を使ったりした場合です。表でいえば2段目——この場合も、負うのは受けた側です。
条文民法97条2項
民法 第九十七条 2 相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす。
97条2項です。「相手方が正当な理由なく、意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす」。改正で新設された規定です。改正前は、この場面を判例や解釈でやりくりしていました。今は、条文一本で答えが出ます。具体例を2つ並べます。1つめ、長期入院で受け取れなかった場合です。これには正当な理由があります。みなし到達にはなりません。2つめ、封筒の様子から解除通知だと察して、あえて受け取りを拒んだ場合です。これには正当な理由がありません。みなし到達になります。
この二つを分けないと、受け取らなければ何でもアウトになりそうに思えますが、まさにそこが分かれ目です。条文は「受け取らなければ全部アウト」ではなく、「正当な理由なく拒んだ場合だけアウト」と言っています。入院のように、拒む意図がなく受け取れなかった場合まで、みなし到達にしてしまうのは行き過ぎだからです。「通常到達すべきであった時」とは、配達が試みられた、その時点です。あとから遡って効くのではなく、妨げがなければ届いていたはずの時点に固定されます。だから、拒んだあとしばらく経ってから急に効き始める、というわけではありません。賃料を滞納していた借主が、封筒の内容を察して保管期間を過ぎさせたのだとすれば、正当な理由なく到達を妨げたことになり、配達が試みられた時点で到達したものとみなされます。解除は効いています。ただ、単に長く家を空けていただけなら、正当な理由があったことになり、答えは変わります。事情によって、どちらの結論にもなりうる場面だと理解してください。

出したあとに、出した側に何かあったら
図:到達前死亡×到達後死亡の対比板
- 到達前=97条3項で原則効力あり
- 到達後=もう効力発生済みで526条は無関係
次は、通知を出したあとで、出した側の身に何かが起きた場合です。表でいえば3段目——この場合は、どちらも負いません。
条文民法97条3項
民法 第九十七条 3 意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
97条3項です。表意者が通知を発したあとに死亡したり、意思能力を失ったり、行為能力の制限を受けたりしても、そのために効力を妨げられません。ここで、二つのタイミングを分けてください。意思表示の中身が固まるのは、発した時点です。効力が生じるのは、さっき見たとおり、届いた時点です。中身はもう固まっているので、発したあとに表意者に何が起きても、出来上がったものは壊れません。効き始めるのが先の話だというだけです。承諾の手紙を出した翌日に、その人が亡くなった場合を考えてみます。それでも契約は成立し、その効果は相続人と相手方のあいだで生きます。ここは短答で問われる点なので、「相続人に効果が帰属する」という結論を、はっきり覚えておいてください。
図:526条を口頭で導く板(申込みは相手が乗ってくることを予定した片道の意思表示)
条文民法526条
民法 第五百二十六条(申込者の死亡等) 申込者が申込みの通知を発した後に死亡し、意思能力を有しない常況にある者となり、又は行為能力の制限を受けた場合において、申込者がその事実が生じたとすればその申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない。
一つだけ例外があります。契約の申込みという意思表示です。526条は、申込者が「そうなったら効力を失う」と表示していた場合、または相手方が承諾を発するまでに申込者の死亡等を知っていた場合は、その申込みは効力を持たない、としています。申込みは、これから相手が乗ってくることを予定した、まだ片道の意思表示だからです。承諾がまだ返ってきていない段階では、契約はまだ完成していません。誰と契約するかが重要な場面で、相手がもう死んでいると知りながら、なお契約に乗ってくるのは、公平ではありません。承諾、つまりもう契約が完成する側の意思表示とは、扱いを変えているんです。
ここは論文で論点になりうる部分です。契約がどうやって成立するかそのものには、今日は踏み込みません。図を見てください。到達する「前」に表意者が死亡等した場合が、97条3項と526条の話です。原則として効力は妨げられず、申込みだけ526条で例外になります。ところが、到達した「後」に表意者が死亡等した場合は、もうその時点で効力が生じています。97条3項も526条も、出る場面がありません。到達の前と後で、根拠になる条文がすっかり変わることに注意してください。改正前は、承諾についてだけ発信主義という別のルールが定められていました。この規定は改正で削除されています。今は、承諾も含めて、意思表示はすべて到達主義です。改正前のルールのまま覚えると、今の条文と正反対の答えを出すことになります。ただし、条文が「発すること」自体を基準にしている場面は、これとは別に残っています。制限行為能力者の相手方の催告で、期間内に確答を発しないときは追認とみなす、というルールがそうでした。
相手がどこにいるか分からないとき
図:98条の手続を簡潔に示す板
- 裁判所の掲示+官報1回以上
- 2週間経過で到達とみなす
- 表意者に過失があれば効かない
次は、そもそも相手が誰か、どこにいるかが分からない場合です。表でいえば4段目——この場合は、出した側に手続を課したうえで、届いたことにされます。
条文民法98条1項〜3項
民法 第九十八条(公示による意思表示) 意思表示は、表意者が相手方を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、公示の方法によってすることができる。 2 前項の公示は、公示送達に関する民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の規定に従い、裁判所の掲示場に掲示し、かつ、その掲示があったことを官報に少なくとも一回掲載して行う。ただし、裁判所は、相当と認めるときは、官報への掲載に代えて、市役所、区役所、町村役場又はこれらに準ずる施設の掲示場に掲示すべきことを命ずることができる。 3 公示による意思表示は、最後に官報に掲載した日又はその掲載に代わる掲示を始めた日から二週間を経過した時に、相手方に到達したものとみなす。ただし、表意者が相手方を知らないこと又はその所在を知らないことについて過失があったときは、到達の効力を生じない。
意思表示を届けたくても、相手が誰か分からない、あるいは相手の居場所が分からない場合があります。そのときのために、98条が用意されています。裁判所の掲示場に掲示し、あわせて官報に少なくとも一回載せます。細かい手続そのものは、今日は暗記の対象にしません。持ち帰ってほしいのは、2つだけです。1つめ、最後に官報に載せた日などから2週間経過すると、到達したものとみなされます。2つめ、表意者が相手を知らないこと、あるいは居場所を知らないことについて過失があった場合は、この効果が生じません。この制度は、探す努力をした人のための救済です。探す努力をしなかった者にまで、便利な裏技を使わせる必要はない、という考え方です。相手はこの制度によって、実際には知らないまま権利を失う側に立たされますから、表意者の側にも相応の努力を求めているわけです。
山場——受け取った側に、受け取る力が無かったら
図:向きが逆転する板(ここまでは届いたら効く方向/ここからは届いても効かない方向)
最後は、届いた相手に、それを受け止める力が無かった場合です。表でいえば5段目——ここだけ、負う側が変わります。ここまでの97条や98条が扱っていたのは、いつも同じ問いでした。物理的に届いたかどうか、という問いです。ここから扱うのは、まったく別の問いです。届いた相手に、それを受け止める力があったかどうか、という問いです。物理的に届いたか、と、受け止める力があるか、は次元が違う問題です。だからこそ、答えの向きも逆になるんです。未成年者や成年被後見人は、契約を結ぶ側になったとき、単独ではできませんでした。
では、その人たちが契約を結ぶ側ではなく、通知を受け取る側になったときも、同じように守られるのか。そこを、これから確かめます。
条文民法98条の2
民法 第九十八条の二(意思表示の受領能力) 意思表示の相手方がその意思表示を受けた時に意思能力を有しなかったとき又は未成年者若しくは成年被後見人であったときは、その意思表示をもってその相手方に対抗することができない。 ただし、次に掲げる者がその意思表示を知った後は、この限りでない。 一 相手方の法定代理人 二 意思能力を回復し、又は行為能力者となった相手方
98条の2です。相手方が意思表示を受けた時に、意思能力が無かった、あるいは未成年者や成年被後見人であったときは、その意思表示をもって相手方に対抗できません。対抗できないことと、無効であることは、違います。だまされた人の取消しのところで「対抗することができない」を見たときと、同じ考え方です。意思表示そのものが無効になるわけではありません。表意者の側から「もう届いたはずだ」と主張できない、というだけです。受け取った側から、「あの通知は受け取っている」と主張することは、妨げられません。たとえば、未成年者のほうが、あとになって「あの通知はもう受け取っていたので、期限は過ぎている扱いでいい」と自分から言うことは、止められないんです。表意者の側からだけ言えない、という一方通行の制限です。
図:受領能力の一覧板
- 意思無能力者・未成年者・成年被後見人=なし
- 被保佐人・被補助人=あり
⭐ 論文で書く規範:受領能力の有無——行為能力の4類型と並べる 意思無能力者=なし。未成年者=なし。成年被後見人=なし。被保佐人=あり。被補助人=あり。 (民法98条の2の反対解釈)
受領能力の有無を、一覧にします。意思無能力者、未成年者、成年被後見人は、受領能力がありません。ところが、被保佐人と被補助人には、受領能力があります。ここは、能力の回でやった原則の向きを思い出してください。未成年者と成年被後見人は、原則ぜんぶ制限。被保佐人と被補助人は、原則ぜんぶ自由で、決められた行為だけ同意が要る側でした。契約を結ぶ側では、その四人がそれぞれのやり方で守られています。ところが、受け取る側になったときは、上の3つだけが制限され、被保佐人と被補助人は制限を受けません。境界線の場所が違うんです。
契約を結ぶ側を守るときは、不利な契約を結んでしまう危険から守る必要があります。だから、程度の差はあっても、4つとも何らかの形で網がかかっています。ところが、受け取るだけの側であれば、必要なのは、届いた内容を理解できるかだけです。不利な契約を結ぶ危険そのものが、そもそも存在しないんです。では、被保佐人や被補助人は、届いた内容を理解できるのか。できます。判断能力そのものを欠いているわけではなく、一部の重要な行為について同意を求められているだけです。守るべきものが違うから、線を引く場所も違ってくるんです。
図:ただし書2つを指す板
ただし書は2つあります。1つめ、相手方の法定代理人がその意思表示を知った後です。たとえば、成年後見人が通知を読んだ時点から、対抗できるようになります。2つめ、意思能力を回復した本人、あるいは行為能力者となった本人が、その意思表示を知った後です。未成年者が成年に達して、あとからその通知の存在を知った時点から、対抗できるようになります。届いた時点に遡るのではありません。知った後から、初めて効き始めます。成年に達した瞬間に、昔届いていた通知が一気に効き始めるわけではなく、その通知の存在を知った、その時点からです。最後に、一つ設例で締めます。未成年者に解除通知を送りましたが、親には伝わっていませんでした。この時点で、対抗できるでしょうか。
今のところ、対抗できていません。では、どうすればよかったでしょうか。受け取る力が心配な相手には、法定代理人に対して意思表示をする——これは、実務の作法として持ち帰ってください。そして、表の中でここだけ、背負う側が入れ替わりました。届くまでの道中のリスクは、ふつうは受けた側が負う。受け止める力が無い相手だったときだけ、出した側が負う——今日の表は、この一点で折り返しています。
到達点
図:背骨の一覧板
- ふつうに届いた→受けた側
- 拒んだ→受けた側
- 出した側が死亡→どちらも負わない
- 相手不明→出した側に手続
- 受け止める力なし→出した側
今日の話を、届くまでの道中で何が起きたか、という順番でもう一度まとめます。意思表示は、届くまでの道中で何かが起きたとき、そのリスクを誰に背負わせるかを、法が決めています。ふつうに届いた場合と、受け取りを拒んだ場合は、どちらも受けた側が負いました。出した側が道中で死んだ場合は、どちらも負いません。発した時点で、もう完成していたからです。相手がどこにいるか分からない場合は、出した側に手続を課したうえで、届いたことにされます。受け取った相手に、受け止める力が無かった場合は、出した側が負います。ここだけ、物理的に届いたかではなく、受け止められたかが問題になるからです。
解除通知を送られた借主が、内容を察して受け取りを拒んでいたのなら、配達が試みられた時点で到達したとみなされ、解除は効いています。ただ、単に受け取れなかっただけなら、答えは変わります。今日組み立てたこの物差しを使えば、条文を見なくても、自分でそこを判断できるはずです。中身が歪んでいたらどうなるか、外に出したものはいつ効くか——意思表示について問える角度は、これでひととおり出そろいました。取り消せる契約を実際に取り消すとき、何が起きるのかという話も、また別に残っています。契約が申込みと承諾で組み立てられていく話も、この先で扱います。
参照条文
- 民法97条1項
- 民法97条2項
- 民法97条3項
- 民法526条
- 民法98条1項〜3項
- 民法98条の2