物の分類(85〜89条)——主物従物・元物果実
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第1章 民法総則 ⑪/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。
85条 「物」とは有体物——権利の器を決める

まず、民法の言う「物」とは何か。85条が定義しています。
条文民法85条
民法 第85条(定義) この法律において「物」とは、有体物をいう。
短いですが、これが所有権や売買の「器」を決めています。空間の一部を占めるもの、が出発点です。固体だけでなく、液体も気体も含むと説明されます。ボンベに詰めたガスも取引の対象になりますね。そこが線引きです。形がありませんから、85条の文言から素直には入ってきません。もっとも、電気のように人が排他的に支配できる自然力は、物に準じて扱ってよいという考え方もあります。いい引っかかりです。そこは混ぜてはいけません。刑法には245条があって、「電気は、財物とみなす」と、はっきり書いてあります。民法85条の解釈で電気が物になったわけではありません。民法と刑法で条文の役割が違います。なお85条は、解釈で立てた物差しではなく、条文どおりの定義そのものです。丸暗記より、条文を引ければ十分です。
86条 不動産と動産——世界を2つに割る

次に、物を2つに分けます。86条です。
条文民法86条
民法 第86条(不動産及び動産) 1 土地及びその定着物は、不動産とする。 2 不動産以外の物は、すべて動産とする。
乱暴に見えて、便利なんです。世の中の物を数え上げなくても、不動産の側さえ決めれば、残りは全部動産に落ちます。そのとおりです。ここで1つ、注意点があります。86条は、今は1項と2項しかありません。ありました。「無記名債権は、動産とみなす」という規定です。2017年の改正で削除され、2020年4月に施行されました。無記名の商品券のような証券は、有価証券のルールに引っ越しています。そこが罠です。「86条3項は」と書いてあったら、現行法にその条文はありません。

そこが本題です。実益は大きく2つ。1つ目、第三者に「これは自分のものだ」と主張するための要件が違います。不動産は登記——177条。動産は引渡し——178条です。2つ目、外観を信じた人の保護が違います。動産には即時取得という制度があります。他人の物でも、その人が持ち主だと信じて、過失なく買って受け取った人は、それだけで所有権を取得できる、という制度です。192条です。ありません。登記を信じて買っても、それだけでは所有権を取得できない。登記には公信力がない、と言います。この対抗要件と公信力の中身は、物権のはじめ——第2章の1本目で正面から扱います。ある」という地図だけ持ち帰ってください。
土地の定着物——原則は「土地の一部」

土地に継続的にくっついていて、物理的にも社会通念上も、簡単には引き離せない物のことです。根を張った庭木、コンクリートで据えた大きな庭石、それから建物です。植木市で、売るまでのあいだ仮に土へ挿してある苗木。一時的に挿さっているだけなので、定着物にはあたらず、動産のままとされます。継続的かどうかが分かれ目です。そして大事なのは、定着物は原則として土地の一部だ、ということ。独立した1個の物ではありません。土地を売れば当然についてきますし、庭木だけを取り出して登記することもできません。そこが今日いちばんの分かれ道です。「土地の一部」なのか「独立した別の物」なのかで、扱いがまるごと変わります。
定着物の3分類——なぜ例外が生まれたのか

定着物は、扱いで3つに分かれます。例外が2つあります。1つ目は建物です。日本の民法では、建物は登記があってもなくても、常に土地とは別個の不動産です。土地と建物を1個と扱う法制もあります。日本は、あえて分けました。分けたほうが便利だからです。土地は貸したまま、建物だけを売れる。土地はAのもの、建物はBのもの、という関係を作れます。その形は、後半でもう一度出てきます。いい質問です。柱と梁を組んだだけの段階——建前は、まだ動産の集まりです。判例は、屋根と周りの壁ができて、雨風をしのげる状態になった時点で、1個の不動産としての建物になるとしています。
判例
建物はいつ「建物」になるか
例外の2つ目は、立木です。原則はそうです。ただ、山林の木だけをまとめて売買したい、という需要が昔からありました。そこで2つの道が用意されました。1つは立木法という特別法で木の集団を登記する。登記すれば、土地とは別個の不動産として扱われます。明認方法です。木の皮を削って所有者の名前を書く、名札を立てる——見れば誰のものか分かる目印をつけることです。慣習として認められてきた対抗要件です。中身は、さきほどの第2章の1本目で一緒に扱います。例外は「取引の必要がある単位で切り出せるようにした」ものだ、と押さえてください。理由から3分類を復元できます。
土地の”単位”——登記の単位と権利の単位はずれる

不動産の側で、もう1つ。土地は、どうやって1個と数えるでしょうか。登記簿上の1区画を「一筆」と数えます。ただし、ここが引っかけです。判例は、一筆の土地の一部だけを譲渡することも、一筆の一部だけを時効取得することも認めています。他人の土地でも、自分の物として長く使い続けると所有権を取得できる制度です。詳しくは時効の回で扱います。
判例
一筆の土地の一部も客体になる
たとえば、300坪の土地のうち、道路沿いの50坪だけを切り売りする場面です。登記簿はまだ1筆のままでも、その50坪だけを譲渡できます。「分筆」というのは、あとから登記簿を分けることです――登記は、あとから分筆すればよい。権利が動くこと自体は、登記の単位に縛られません。隣家の塀が、20年以上こちら側に食い込んで建っていた、というような場合です。その帯状の部分だけが、時効取得の対象になり得ます。よく出ます。「一筆の一部は取引の客体にならない」と書いてあったら、誤りです。1つだけ。金銭です。お札や硬貨は動産ですが、通説は、金銭については占有と所有が常に一致すると考えます。金銭は個性のない「価値そのもの」だからです。財布の中で他のお札と混ざった瞬間、どれが自分のお札かという議論はできなくなりますよね。理屈の本体は物権や不当利得の側なので、
87条1項 主物と従物——別の物なのに、一緒に動く

ここから、冒頭の石灯籠の話に入ります。
条文民法87条
民法 第87条(主物及び従物) 1 物の所有者が、その物の常用に供するため、自己の所有に属する他の物をこれに附属させたときは、その附属させた物を従物とする。 2 従物は、主物の処分に従う。
まず1項です。独立した2つの物があって、片方がもう片方の役に立っている。役に立たれている側を主物、役に立っている側を従物と呼びます。建物が主物、襖や障子が従物です。そこが面白いところです。襖も障子も敷居から外せます。外して別の部屋へ持っていけるし、単独で売れます。だから、物としては独立した1個です。ただ、その建物で使ってこそ意味がある。その関係が、主物と従物です。条件は4つに整理されています。
⭐ 論文で書く規範:従物の4要件(民法87条1項の解釈)
ほとんど書いてあります。ここは大事なので分けます。①の「常用に供する」、②の「附属させた」、④の「自己の所有に属する」は、87条1項の言葉そのものです。条文を音読すれば出てきます。③の独立性——主物の構成部分になっていないことは、条文に一言も書かれていません。解釈が足した要件です。そこが手がかりではあるんです。でも、どこまでが「別の物」で、どこからが主物に飲み込まれた「構成部分」なのか、境界線は条文自身が答えていません。242条の付合との境目を、解釈で引く必要があるんです。賃借人が自分のお金で買って庭に据えた石灯籠は、持ち主が賃借人のままです。大家が土地建物を売っても、この石灯籠は当然には買主に移りません。そういうことです。他人が付けた場合の扱いには通説の中でも整理に幅がありますが、④が条文どおり同一所有者を求めているから、こういう場面は従物の話にならない、というところまで押さえてください。そして足りない部分——③の出どころは通説です。有名な判例が1本あって決めた、という話ではありません。出てきませんし、探す必要もありません。むしろ、それらしい判例を当てはめたら事実に反します。4つを丸暗記するより、「別々の物だけれど、セットで使ってこそ価値が出る」という一言から復元してください。セットだから①常用と②附属。そして持ち主が違えば勝手に連れていくわけにはいかないので④、という順で出てきます。
従物にあたるか——判例と、付合との分かれ目

判例が従物と認めた例を並べます。判例は、宅地に据えられた石灯籠と、取り外しのできる庭石は、その宅地の従物だとしています。
判例
宅地の石灯籠・庭石は従物
そこが対比のポイントです。動かせないほど固めてしまえば土地の一部。動かせるなら、独立した物=従物です。古い判例で、刀の鞘は刀の従物とされています。それから、ガソリンスタンドの地下タンクや計量機は、店舗建物の従物とされました。埋まっていますが、店舗の営業のために建物と一体で機能していて、場所的にも密接です。①と②を満たしています。

③の独立性を失った物です。たとえば、壁に貼ったクロス。きれいに剥がして別の家に貼り直す、という取引は考えにくいですよね。貼った時点で壁と一体になり、独立した1個の物ではなくなります。242条の付合です。不動産に付合した物はその不動産の所有者に吸収されます。もう「別の物」ではないので、従物の出番がありません。判断の目安は「外して、別に取引できるか」の一問です。外せるなら従物、外せば価値を失うなら構成部分。ここで迷わなくなります。
87条2項 従物は主物の処分に従う——冒頭の答え合わせ

では効果です。2項、「従物は、主物の処分に従う」。契約書に「襖・障子を含む」と書いていなくても、建物を売れば襖も障子も買主のものになります。土地の従物と認められる石灯籠なら、土地を売れば一緒に移ります。書いていなくても、です。当事者が普通そう思っているからです。わざわざ「襖も含みます」と書かないのは、含まれて当然だと思っているからですよね。そのとおりです。85条から89条は、そういう性格の条文が並んでいます。いいえ。通説は、売買・賃貸借など、権利義務を生じさせる法律行為すべてと理解します。担保に入れるのも処分です。建物に抵当権を設定すれば、その効力は従物にも及ぶと考えられています。抵当権の側にも370条という条文があって、そちらとの関係は担保物権——第3章の2本目で扱います。要りません。判例は、不動産について登記をすれば、その効力は従物にも及ぶとしています。そして最後に、いちばん実務的な点です。87条2項は任意規定です。契約書に「庭の石灯籠は含まない」と1行書けば、石灯籠は売主に残ります。「契約書が何も言っていなければ、付いてくる」。書いてあれば、書いたとおり。これが1つ目の答え合わせです。
主たる権利と従たる権利——87条2項の類推

さきほどの「借地に家を建てる」話に戻ります。土地はA、建物はBでした。Bが持っているのは、建物の所有権と、土地を使う借地権——2つの権利です。建物だけ移って、借地権はBに残るとしたらどうなるでしょう。出ていけと言われかねません。それでは建物を買う意味がありません。そう考えます。建物の所有権が主たる権利、借地権が従たる権利。87条2項を類推適用して、従たる権利は主たる権利の処分に従う、とするのが判例・通説です。そこが「類推」です。87条2項は物と物について書かれていて、権利と権利の関係は文字に入っていません。でも、理由が同じだから同じ扱いをする。ここは「判例・通説」とだけ押さえてください。鋭いです。賃借権を譲るには、原則として賃貸人の承諾が要るという別のルールがあります。612条です。承諾のルールは賃貸借の話なので、
88条 元物と果実——物が生む2種類の収益

後半に入ります。ここまでは「何が一緒に付いてくるか」でした。ここからは「物から何が生まれるか」です。牛からは乳が出ます。果樹には実がなり、家を貸せば家賃が入ります。生み出すもとの物を元物、生まれた収益を果実と呼びます。88条です。
条文民法88条
民法 第88条(天然果実及び法定果実) 1 物の用法に従い収取する産出物を天然果実とする。 2 物の使用の対価として受けるべき金銭その他の物を法定果実とする。
1項が天然果実。物の使い方に従って取れる産出物です。果樹の実、牛の乳、鉱山から掘り出す鉱物。「用法に従い」が条件です。その物の本来の使い方から出てくるもの、という意味。物を使わせた対価として受け取る金銭などです。家賃、地代、それから元本を使わせる対価としての利息。感覚とはずれますが、家という元物が生んだ収益、と見るわけです。

ここで罠を2つ。まず、物を売った代金は果実ではありません。元物が姿を変えただけです。土地がお金に化けた。生み出したわけではありません。いい捉え方です。果実は、元物を残したまま生まれるものです。株式の配当金です。これは法定果実ではない、と説明されます。理由はこうです。利息は、元本を使わせた対価です。一方で配当は、会社の利益を株主に分配するもので、株式という権利そのものに含まれている。使用の対価とは言いにくいわけです。そこだけ持ち帰ってください。
89条 それはいつ、誰のものか——点と線

最後の山場です。果実が生まれる前後で持ち主が変わったら、その果実は誰のものになるか。89条が決めています。
条文民法89条
民法 第89条(果実の帰属) 1 天然果実は、その元物から分離する時に、これを収取する権利を有する者に帰属する。 2 法定果実は、これを収取する権利の存続期間に応じて、日割計算によりこれを取得する。
そこが今日いちばんのポイントです。天然果実は点、法定果実は線で考えてください。まず天然果実から。家庭菜園つきの土地を売る場面を考えます。畑にはトマトが実っています。契約を結んだ日には、まだ実は枝についていました。引渡しが済んだあとで、買主が収穫しました。このトマトは誰のものですか。89条1項の答えは、買主です。基準は「分離する時」——枝からもぎ取った、その瞬間の収取権者に帰属します。では、なぜ「分離する時」なのか。ここで、今日いちばん最初の話が効いてきます。枝についているあいだ、そのトマトは木の一部であって、まだ独立した1個の物ですらありません。だから、生まれたその瞬間に持ち主を決めるしかない。これが「点」です。2項は逆です。法定果実は、時間の流れに沿って、少しずつ発生していきます。月極駐車場を例にします。賃料は月3万円。1日に旧オーナーのAが全額受け取り済み。その月の15日に、AがBへ駐車場を売りました。この3万円を、どう分けますか。ほぼ正解です。89条2項は「日割計算」と言っています。収取する権利があった期間の長さに応じて割る、ということです。そういうことです。もし1点で決めると、支払日が月初か月末かという偶然だけで全額の行き先が動いてしまう。不公平です。その違いが、89条1項と2項の違いです。なお89条も任意規定で、当事者が清算方法を決めていれば、そちらが優先します。
果実を収取できるのは誰か——575条という特則

合意があれば、それによります。合意がなければ、民法が決めます。基本は所有者です。206条が、所有者は目的物を使用・収益・処分できると定めていて、この「収益」に果実が入ります。います。他人の物を自分の物だと信じて占有している人——善意の占有者は、果実を取ってよいとされています。189条1項です。自分の物だと信じて手入れをして、消費してしまった人に、あとから全部返せというのは酷だからです。逆に、悪意の占有者は返さなければなりません。190条です。占有の効力として、物権の占有の回——第2章の12本目で正面から扱います。ほかに、不動産質権者にも収取権があります。356条です。そして、冒頭のもう1つの問いです。89条の原則だけで考えると、所有権が移った瞬間から買主のもの、となりそうです。そこで、売買には特則があります。575条1項。まだ引き渡していない目的物が果実を生んだときは、その果実は売主のものです。そして2項で、買主は引渡しの日から代金の利息を払えばよい、とされています。そこが趣旨です。物を渡していない売主は果実を取る。代金をまだ使えていない買主は利息を払わない。お互い細かく清算しなくて済むように、ざっくり釣り合わせています。契約で別に決めていなければ、そうなります。これが2つ目の答え合わせです。
今日の地図(保存版)

85条で、権利の対象になる「物」の範囲を決める。有体物でした。不動産は土地とその定着物、残りは全部動産。定着物は原則として土地の一部で、例外が建物と、登記や明認方法を備えた立木でした。独立した物どうしでも、セットで使ってこそ意味がある関係なら、主物と従物。従物は主物の処分に従い、特約で外せる。権利と権利の関係にも類推されました。天然果実は分離する時の1点で決まり、法定果実は期間に応じて日割で分ける。

85条から89条は、当事者が契約書に書かなかったことを、民法が代わりに埋める条文です。だから87条2項も89条も、特約があれば特約が勝ちます。逆に言えば、何も決めなかったときに当事者が普通そう思うだろう結論を、条文が用意してくれている。庭に据えた石灯籠は、土地の一部でしょうか、従物でしょうか?そして、その違いは何をもたらすでしょうか。声には出さず、自分の力で思い出してみてください。一度、動画を止めて考えてみましょう……。では、答え合わせです。取り外せないほど固めてあれば、土地の一部。取り外せるなら、独立した1個の物=従物です。判例は、宅地の石灯籠や取外しのできる庭石を従物としました。土地の一部なら、そもそも別個の権利の対象になりません。従物なら、独立した物として別に売ることもできる。ただし何も決めなければ、主物の処分に従って一緒に動きます。その一言で十分です。言った言葉は、いつ相手に効き始めるのか。97条の到達主義と、消費者契約法による取消しが中心になります。
短答ひっかけ
- 電気は民法85条の「物」ではない。 刑法245条が「電気は、財物とみなす」と定めているのは刑法の話で、民法85条の解釈で電気が物になったわけではない。民法と刑法で条文の役割が違う。
- 定着物は原則「土地の一部」だが、建物は常に独立した不動産。 日本法は土地と建物を別個の不動産として扱う。立木法の登記を受けた立木、明認方法を備えた樹木も独立して取引できる。
- 登記の単位(一筆)と権利の単位はずれる。 1筆の土地に複数の所有権が並ぶことも、複数筆をまとめて1個の権利の対象にすることもある。「一筆=1個の所有権」と決めつけない。
- 従物の要件に「同一の所有者に属すること」が入る。 87条1項は「自己の所有に属する他の物」と書いている。他人の物を附属させても従物にはならない。
- 従物と付合を混同しない。 取り外せないほど結合していれば付合(242条)で土地・建物の一部になり、そもそも別個の物ではなくなる。従物は「別個の物のまま」従うという構成。
- 87条2項は任意規定。 「従物は、主物の処分に従う」は、当事者が特約で外せる。何も決めなかったときの補充ルール。
- 天然果実と法定果実で帰属の決め方が違う。 天然果実は分離する時という1点で収取権者に帰属(89条1項)。法定果実は存続期間に応じて日割計算(89条2項)。点で決まるか線で分けるかが対照的。
- 売買には575条という特則がある。 引渡し前の果実は売主に帰属し、買主は代金の利息を払わなくてよい。89条だけで処理しない。
論文の型
この回は論文の型そのものを扱う回ではない。85〜89条は、答案の中で独立した論点になるより、他の論点の前提として使われる条文群。
- 抵当権の効力の及ぶ範囲(370条)で、従物・付合物をどう扱うかを論じるとき、87条の要件がそのまま前提になる。
- 賃貸借や売買の目的物の範囲を争うとき、「その物に何が付いてくるか」を87条・242条で切り分ける。
- 占有・不当利得の返還範囲で、果実の扱い(189条・190条)を論じる前提として88条・89条の区別が効く。
答案では、これらの条文を定義として正確に引ければ十分なことが多い。解釈で立てた規範ではなく条文どおりの定義なので、出どころを添える必要もない。逆に、要件を1つでも落とすと(例:従物の「同一所有者」)あてはめが崩れるので、条文の文言で覚えておく。
参照条文
- 民法85条
- 民法86条
- 民法87条
- 民法88条
- 民法89条