未成年養子と代諾縁組・縁組の効果
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第7章 親族 #336/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。
連れ子の縁組は、誰が決めるのか
図:冒頭の設例
- B(母)はD(実の父)と離婚し、子C(10歳)の親権者はBだけ
- BはA(再婚相手)と再婚し、AはCを養子にしたい
- 問い=Cは10歳
- 本人は何も言えないのか(Cの承諾は誰がするか)
- 裁判所の許可は要るのか
今日の問いは、2つです。1つ目。Cさんは10歳です。縁組の承諾は、誰がするのか。2つ目。縁組をするのに、家庭裁判所の許可は要るのか。答えを先に言います。承諾は、Cさんに代わって、親権者のBさんがします。そして、家庭裁判所の許可は、要りません。なぜそうなるのかを、条文で確かめていきます。前の回の終わりで、次は、未成年者の縁組と、縁組の効果を見ます、と言いました。前の回では、縁組の3段を見ました。届出が成立要件、縁組意思が有効要件、養親は20歳以上といった養親適格などは窓口で審査される、という3段でした。今日は、その縁組の相手が、未成年者のときの話です。
図:今日の地図
- ①未成年者を養子にするときの許可(798条)→②15歳未満の代諾(797条1項・2項)→③同意が得られないとき(797条3項・4項)→④縁組の効果(809条・818条3項・810条・727条)
- 実方との関係は続く
今日の地図です。4つ進みます。①未成年者を養子にするときの、家庭裁判所の許可。②15歳未満の子の縁組を、誰が承諾するか。③関係者が同意しないとき、どうなるか。④縁組をすると、何が変わるか。縁組にどこか問題があったときや、縁組をやめるときの話は、次の回で見ます。今日は、縁組が成立したあとの効果までです。
家庭裁判所の許可 直系卑属は不要
図:798条の「要る・要らない」表
- 許可不要=自己の直系卑属(孫)/配偶者の直系卑属(連れ子)
- 許可が必要=傍系卑属(甥・姪)/弟妹(傍系・同世代=卑属でない)/他人の子/15歳以上の未成年者も同じ
- 成年者を養子にするときは798条の対象外
- 794条(後見人が被後見人を養子にする許可)とは別の許可
まず、2つ目の問いから見ます。許可の条文は、798条です。
条文民法798条
民法第798条(未成年者を養子とする縁組) 未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。
原則は、未成年者を養子にするには、家庭裁判所の許可が要る、です。縁組は、子の人生を大きく変えます。そこで、第三者である裁判所が、その縁組が子のためになるかを、確かめます。ただし書きが例外です。自己又は配偶者の直系卑属を養子にする場合は、許可が要りません。直系卑属とは、自分より後の世代で、親子の線が一直線につながる人です。子、孫、ひ孫です。親族の回で見た、直系と卑属の軸です。冒頭のCさんを見ます。CさんはBさんの子で、Bさんは、Aさんの配偶者です。つまり、Cさんは、Aさんの配偶者の直系卑属です。ですから、許可は要りません。2つ目の問いの答えです。
家族の中の縁組だからです。孫や、配偶者の連れ子は、もともと家族として身近にいます。縁組が子の利益に反する危険は、類型的に小さい、と考えられています。裁判所が確かめる必要は、乏しいわけです。境目を、対にして見ます。自分の孫は、自己の直系卑属なので、許可不要です。連れ子も、配偶者の直系卑属なので、許可不要です。一方、甥や姪はどうでしょう。親族ではありますけど、孫や子ではありません。直系ではなくて、傍系です。甥や姪は、共通の祖先を介してつながる傍系で、後の世代なので、傍系卑属です。弟や妹も傍系ですが、同じ世代なので、卑属ではありません。親族の回で見たとおりです。ただし書きは、直系卑属だけです。ですから、甥や姪、弟や妹を養子にするときは、許可が要ります。他人の子も、もちろん要ります。もう1つ。この許可は、養子が未成年者のときの条文です。15歳以上の未成年者でも、798条の許可は要ります。自分で縁組の承諾ができることと、許可が要ることは、別の話です。反対に、養子が成年者なら、798条の対象外で、許可は要りません。前の回で、794条の許可を見ました。後見人が被後見人を養子にするときの許可でした。あの許可は、養親が後見人のときです。798条は、養子が未成年者のときです。どちらも家庭裁判所の許可ですが、条文も趣旨も別です。両方に当たる縁組なら、両方の許可が要る、と整理してください。前の回の795条とも、比べておきます。795条の例外は、配偶者の嫡出である子でした。798条のただし書きは、配偶者の直系卑属です。配偶者の、嫡出でない子でも、配偶者の子であれば、直系卑属なので、798条の許可は要りません。ただ、795条の例外には当たらないので、夫婦共同縁組が必要です。同じ連れ子でも、条文ごとに言葉が違います。
なお、許可を取らずに縁組してしまったときは、取り消せる縁組になることがあります。取消しの中身は、次の回で見ます。
15歳未満の代諾縁組
図:797条1項・2項
- 15歳未満=法定代理人が代わって縁組の承諾(代諾縁組)
- 承諾する人=法定代理人
- 同意する人=養子となる者の父母で監護をすべき者が他にあるとき/親権を停止されている父母がいるとき
- 15歳以上の未成年者=本人が承諾(法定代理人の同意は要らない)
では、1つ目の問いに戻ります。Cさんは10歳です。その前に、思い出してください。15歳未満の子の行為は、誰が、どのように行うのだったでしょうか?未成年者の行為は、法定代理人が代わってするか、同意を与えるのでした。ただ、15歳になると、本人が自分でできることもありました。縁組では、15歳が境目です。前の回で、15歳より下の子の縁組は、797条の別の決まりになる、と言いました。その条文です。4項まであります。全文を、先に見ます。
条文民法797条
民法第797条(十五歳未満の者を養子とする縁組) 1 養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。 2 法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。養子となる者の父母で親権を停止されているものがあるときも、同様とする。 3 第一項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であるにもかかわらず、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが縁組の同意をしないときは、家庭裁判所は、養子となる者の法定代理人の請求により、その同意に代わる許可を与えることができる。同項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であるにもかかわらず、養子となる者の父母で親権を停止されているものが縁組の同意をしないときも、同様とする。 4 第一項の承諾に係る親権の行使について第八百二十四条の二第三項に規定する請求を受けた家庭裁判所は、第一項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であると認めるときに限り、同条第三項の規定による審判をすることができる。
まず1項です。養子になる人が15歳未満のときは、その法定代理人が、本人に代わって、縁組を承諾できます。これを、代諾縁組と呼びます。冒頭のCさんは10歳です。法定代理人は、親権者のBさんです。ですから、Bさんが、Cさんに代わって、縁組を承諾します。1つ目の問いの答えです。反対に、養子になる人が15歳以上なら、本人が自分で縁組の承諾をします。法定代理人の同意も、要りません。未成年者が一人でできることの回で、15歳の境目として見たことです。ただし、さきほど見たとおり、15歳以上でも、798条の家庭裁判所の許可は必要です。許可が、不適切な縁組を止める役を担います。
そこで2項があります。法定代理人が承諾するには、養子になる人の父母で、その監護をすべき者であるものが他にいるときは、その人の同意を得なければなりません。親権を停止されている父母がいるときも、同じです。設例を変えます。離婚のとき、親権者をBさん、監護者をDさんと定めていたとします。親権者と監護者を分けて定めることがある、というのは、親権と監護の回で見ました。Cさんを実際に育てているのはDさんです。この場合、Bさんは法定代理人として、承諾できます。ただし、Dさんの同意を得なければなりません。養子にされる子を実際に育てている人に、黙って縁組を決められるのは、おかしいからです。ここで、言葉を整理します。承諾するのは、法定代理人です。同意するのは、監護をすべき父母や、親権を停止されている父母です。代わって縁組を決めるのが承諾で、それを了解するのが同意です。混ぜないでください。親権を停止されている父母とは、家庭裁判所の審判で、一定の期間、親権を行えなくされた父母です。制度の中身は、別の回で見ます。
表にします。
図:15歳の境目の表
- 15歳未満(Cは10歳)=法定代理人(親権者B)が代わって承諾(797条1項)
- 父母で監護をすべき者が他にいればその同意/親権停止中の父母の同意(2項)
- 15歳以上の未成年者=本人が承諾
- 法定代理人の同意は要らない
- ただし798条の家庭裁判所の許可は要る(直系卑属は除く)
15歳未満は、法定代理人が代わって承諾して、監護者などの同意を得ます。15歳以上は、本人が承諾します。この2段で、境目を整理してください。
同意が得られないとき
図:797条3項・4項
- 3項=監護をすべき父母(または親権を停止された父母)が同意しない→縁組が子の利益のため特に必要なら、家庭裁判所が法定代理人の請求で同意に代わる許可
- 4項=共同親権者の父母の間で承諾の協議が調わない→824条の2第3項の審判は、縁組が子の利益のため特に必要と認めるときに限る
- 共通の歯止め=子の利益のため特に必要
2項の同意を、監護者のDさんが出してくれなかったら、どうなるでしょう。縁組は、あきらめるしかないのでしょうか。出口が、3項にあります。さきほどの全文カードの3項です。縁組をすることが、子の利益のために特に必要であるにもかかわらず、監護をすべき父母が同意しないときは、家庭裁判所が、法定代理人の請求により、同意に代わる許可を与えられます。親権を停止された父母が同意しないときも、同じです。歯止めを、落とさないでください。子の利益のために「特に必要」であることです。単に、養親になりたい人が望むだけでは足りません。次に4項です。設例を変えます。離婚のときは、父母の双方を、親権者と定めることもできます。離婚と親権者の回で見たとおりです。ここでは、離婚のあとも、父母が、ともに親権者です。Cさんの母Bさんが縁組に賛成で、父のDさんが反対です。親権は共同なので、承諾も、双方で決める話になります。しかし、協議が調いません。この場合、Bさんは、824条の2第3項の請求ができます。父母の間で、特定の事項について協議が調わないとき、家庭裁判所が、その事項は一方が単独でしてよい、と定める審判です。ただし、縁組の承諾については、4項が絞りをかけています。縁組が子の利益のために特に必要と認めるときに限って、審判できます。3項と4項を、区別します。3項は、同意をする立場の人が、同意しない場面です。監護者や、親権を停止された父母です。4項は、承諾そのものが、共同親権者である父母の間で調わない場面です。どちらも、共通の歯止めは、子の利益のために特に必要、です。どちらも、親どうしの意見が分かれたときに、家庭裁判所が調整する仕組みです。縁組が成り立つと、養親の配偶者ではない実の親は、親権者ではなくなります。それを考えても、なお子のために必要なときに限る、という歯止めです。共同親権の中身は、親権の回で改めて見ます。
縁組の効果
図:縁組の効果の4点表
- ①809条=縁組の日から養親の嫡出子の身分を取得
- ②818条3項=養子が未成年のときの親権者は、養親(直近の縁組の養親に限る)と、子の父母で養親の配偶者であるもの
- ③810条=養親の氏を称する(婚姻で氏を改めた者は婚姻の際に定めた氏を称すべき間は別)
- ④727条=養子と養親及びその血族との間に縁組の日から血族間と同一の親族関係
- 実方(実の父母)との関係は続く
縁組が成立すると、何が変わるのでしょうか。根っこは1つです。養子は、養親の子として、養親の家族に入ります。だから、身分も、親権も、氏も、親族関係も、養親の側に結ばれます。4つの条文で見ます。まず、嫡出子の身分です。
条文民法809条
民法第809条(嫡出子の身分の取得) 養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する。
養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得します。実の子と同じ扱いになる、ということです。相続や扶養の権利義務も、ここから生じます。中身は、相続の章で見ます。次に、親権です。縁組後に、未成年の養子の親権者は誰か。818条です。
条文民法818条
民法第818条(親権) 1 親権は、成年に達しない子について、その子の利益のために行使しなければならない。 2 父母の婚姻中はその双方を親権者とする。 3 子が養子であるときは、次に掲げる者を親権者とする。 一 養親(当該子を養子とする縁組が二以上あるときは、直近の縁組により養親となった者に限る。) 二 子の父母であって、前号に掲げる養親の配偶者であるもの
3項です。子が養子であるときの親権者は、2種類です。1つは、養親です。縁組が2つ以上あるときは、直近の縁組の養親だけです。たとえば、子が、ある人の養子になり、そのあと、別の人の養子にもなったとします。前の縁組も、続いています。それでも、親権者は、あとの縁組の養親だけです。親権者が何組もいると、誰が子のことを決めるのか、分からなくなります。そこで、最後の縁組の養親に、はっきりまとめています。もう1つは、子の父母であって、養親の配偶者であるものです。冒頭のCさんを見ます。縁組のあとのCさんの親権者は、養親のAさんと、Aさんの配偶者でもある母のBさんです。縁組の前は、Bさんだけでした。縁組によって、親権者が2人になります。反対に、養親の配偶者ではない実の親は、この条文の親権者に入りません。親権の共同行使の中身は、別の回で見ます。氏です。810条です。
条文民法810条
民法第810条(養子の氏) 養子は、養親の氏を称する。ただし、婚姻によって氏を改めた者については、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない。
養子は、養親の氏を称します。ただし、婚姻で氏を改めた人は、婚姻の際に定めた氏を称している間は、そのままです。たとえば、結婚して夫の氏を名乗っている妻が、ひとりで、ある人の養子になったとします。妻は、養親の氏ではなく、夫と同じ氏のままです。夫婦は同じ氏を名乗る、という決まりを、婚姻の効果の回で見ました。妻だけ氏が変わると、夫婦の氏が分かれてしまうからです。元の氏に戻る復氏は、縁組をやめる場面の話なので、次の回で見ます。4つ目が、親族関係です。
727条と家系図 縁組の前と後
図:設例S2の家系図
- 縁組の前と後
- A(養親60歳)・E(Aの実子)・C(養子30歳)・D(Cの縁組前に生まれた子5歳)・B(Cの縁組後に生まれた子)。AとCは養親子。EとCは兄弟姉妹(法定血族)。BはAの孫。DとAの間には親族関係が生じない(点線×)。
親族の回で、法定血族を見ました。養子縁組によって、血族と同じ関係が生じる人です。条文は、727条です。
条文民法727条
民法第727条(縁組による親族関係の発生) 養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる。
養子と、養親、そして養親の血族との間に、縁組の日から、血族と同じ親族関係が生じます。ここからは、人物を付け替えた別の設例です。Aさんは60歳の養親です。Aさんには、実の子のEさんがいます。Aさんは、30歳のCさんと縁組をしました。Cさんには、縁組の前に生まれた5歳の子Dさんがいます。縁組のあとに、Cさんに生まれた子が、Bさんです。問いです。縁組の前に生まれたDさんは、Aさんの孫になるでしょうか。縁組の後に生まれたBさんは、どうでしょうか?条文で確かめます。1つずつです。まず、EさんとCさん。Cさんは、縁組の日から、Aさんの嫡出子の身分を取得します。Aさんの血族であるEさんとの間にも、727条で、血族と同じ関係が生じます。EさんとCさんは、兄弟姉妹です。次に、縁組の後に生まれたBさんです。Bさんが生まれた時、Cさんは、すでにAさんの子です。AさんとCさんは親子で、CさんとBさんも親子です。Bさんは、生まれた時から、Aさんの子であるCさんの子です。ですから、Bさんは、Cさんを通して、Aさんの孫として生まれます。直系卑属です。問題はDさんです。727条が結ぶのは、養子と、養親およびその血族です。Dさんは、縁組の前から、Cさんの子です。つまり、Dさんは、養子であるCさんの血族です。養親の血族ではありません。DさんとCさんの親子の線は、縁組の前から、もう引かれていました。縁組で新しく引かれるのは、Cさんと、Aさんの側を結ぶ線だけです。前からある線の先にいる人まで、さかのぼって結ぶことはしません。ですから、AさんとDさんの間には、親族関係が生じません。Dさんは、Aさんの孫に、なりません。
軸は、1本です。縁組の日の前に、Dさんは、すでにCさんの子として生まれていました。縁組の日の後に生まれたBさんは、AさんとCさんが親子になったあとの子です。たとえるなら、Cさんが入社した日から、社内の人間関係が結ばれます。入社の前に生まれた、Cさんの子は、会社の人と、社内の関係は結んでいません。なお、養子の子の相続の話に、つながります。縁組の前に生まれたDさんは、Cさんが先に亡くなっても、Aさんの代襲相続人には、なりません。代襲相続とは、相続人になるはずの子が先に亡くなったとき、その子の子が代わりに相続することです。Dさんは、Aさんとの間に親族関係が生じないので、代わりに入れません。代襲相続の詳細は、相続の章で見ます。もう1点。縁組で、実の父母との関係は、どうなるでしょうか。
普通養子では、なくなりません。養子と、実の父母、つまり実方との親子関係は、縁組のあとも続きます。実の親の相続人にも、なれます。ここで、冒頭の設例に戻ります。母がBさん、実の父がDさんの設例です。CさんとDさんの親子関係は、Aさんとの縁組のあとも続きます。養子には、養親と実の親、2組の親がいるわけです。実方との関係が切れる縁組は、特別養子縁組で、別の回で扱います。
今日の地図(保存版)
図:今日のまとめ
- 1=未成年者を養子にするには家庭裁判所の許可(798条)
- 自己又は配偶者の直系卑属は不要
- 2=15歳未満は法定代理人が代わって承諾(797条1項)
- 監護者などの同意(2項)
- 同意に代わる許可(3項)
- 4項の歯止め
- 15歳以上は本人
- 3=縁組の効果
- 809条・818条3項・810条・727条
- 縁組前に生まれた養子の子は親族関係が生じない
- 実方との関係は続く
- 冒頭の答え=Cは10歳なのでBが代わって承諾
- 配偶者の直系卑属なので許可は不要
最後にまとめます。柱は、3本です。1本目。未成年者を養子にするには、家庭裁判所の許可が要ります。ただし、自己又は配偶者の直系卑属は不要です。孫と連れ子は不要、甥や姪、他人の子は必要です。2本目。15歳未満の縁組は、法定代理人が代わって承諾します。監護をすべき父母などの同意も要ります。同意が出ないときは、子の利益のために特に必要なときに限り、家庭裁判所が同意に代わる許可を与えられます。15歳以上は、本人が承諾します。3本目。縁組の効果です。縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得して、親権者は養親と、養親の配偶者である父母になり、氏は養親の氏になり、養親とその血族との間に親族関係が生じます。縁組の前に生まれた養子の子は、養親との間に親族関係が生じません。実方との関係は、続きます。冒頭の答えです。Cさんは10歳なので、親権者のBさんが、代わって縁組を承諾します。Cさんは、Aさんの配偶者の直系卑属なので、家庭裁判所の許可は要りません。
次の回は、縁組にどこか問題があったとき、そして縁組をやめるときを見ます。
参照条文
- 民法798条
- 民法797条
- 民法809条
- 民法818条
- 民法810条
- 民法727条