起訴便宜主義と不起訴処分・検察審査会・付審判
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第3章 公訴 ①/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。
起訴しないという選択

前回の最後に、名前だけ出した4段目、起訴を猶予すべきかどうかという判断、起訴便宜主義を、正面から見ると予告しました。今日がその回です。今日は3つのことを見ていきます。検察官が自由に「起訴しない」を選べる場面、逆にその裁量が封じられて起訴が強制される場面、そして検察官が「起訴しない」を選んだあと、外から点検が入る場面です。この3つを1本の線でつなげます。
起訴猶予すべきかどうか——248条

前回の4段の地図、覚えていますか。訴訟条件、犯罪の成否、嫌疑、そして4段目です。3段目まで全部クリアして、犯人だと言える嫌疑も十分にある。それでも検察官は起訴しないことができます。条文を見てみましょう。
条文刑事訴訟法248条
刑事訴訟法第248条 犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。
起訴してまで裁判にかける必要がない、という判断だと言い換えてください。条文が挙げている考慮事情は3つのまとまりです。1つ目、犯人の性格、年齢及び境遇。どんな人物か、若すぎたり事情があったりしないか。2つ目、犯罪の軽重及び情状。犯行そのものの重さと、動機や態様。3つ目、犯罪後の情況。反省しているか、被害弁償をしたか、示談は成立したか。嫌疑が十分でも、あえて起訴しない選択ができる、という考え方を起訴便宜主義と呼びます。248条を根拠に、検察官が「今回は起訴しない」と決める処分を起訴猶予と呼びます。どちらも、刑事手続の全体像を見た回で出てきた言葉です。今日はこの中身を深めます。
⭐ 論文で書く規範:独自設例——同じ罪で分かれる2人 成人のAとBは、それぞれ別の日に、同じスーパーで同種の菓子を1点万引きし、いずれも店員に取り押さえられた。Aは初犯で、深く反省し、その場で被害弁償を申し出た。Bは同種の万引きによる前科が複数回あり、今回も反省の態度を示さなかった。両者とも嫌疑は十分である。 (独自設例)
Aは、犯罪後の情況、つまり反省と弁償が効いて、起訴猶予になる可能性が高い事案です。Bは、犯人の性格や境遇のところで、同種の前科を重ねているという事情が重く見られます。反省していない点も、犯罪後の情況として不利に働きます。そのため、公判請求される可能性が高くなります。248条は、嫌疑という「やったかどうか」の話とは別に、「起訴してまで裁判にかける必要があるか」という、もう1段階別の判断を検察官に許しているわけです。
起訴便宜主義と起訴法定主義——どちらを選ぶか

反対の制度と比べると分かりやすくなります。嫌疑と訴訟条件がそろえば必ず起訴する制度を、起訴法定主義と呼びます。ドイツなどが採る考え方です。誰が担当しても結論が同じになる。そこが法定主義の強みです。画一的な処理で、法的安定性が高く、不公平が生まれにくい。ただし弱点もあります。個別の事情をくみ取った妥当な解決が難しくなります。起訴便宜主義は逆です。事案に応じた柔軟な解決ができ、無用な起訴で被疑者や被告人、裁判所に余計な負担をかけずに済みます。刑罰は最後の手段だという考え方、これを謙抑性と呼びますが、これにも合致します。さっきのAで考えてみてください。起訴法定主義なら、初犯で弁償も済んだAも、Bと同じように起訴されます。起訴便宜主義なら、Aは起訴猶予で終わり、前科がつかないまま生活に戻れます。
弱点もあります。日本は国家訴追主義と起訴独占主義、つまり検察官という1つの機関にしか訴追権限がない制度と、この起訴便宜主義を組み合わせています。訴追の権限が検察官ひとつに集まっている以上、その使い方を誤れば、起訴するかしないかの判断そのものが信用されなくなってしまいます。たとえば、Aとそっくり同じ事情の人が2人いて、担当の検察官しだいで片方だけ起訴されたら、納得できませんよね。便宜主義の弱点は、前回の、検察官に判断が集中するという心配にまさにつながります。この弱点があるからこそ、後半で見る歯止めが必要になるわけです。もう1つだけ、関連する条文を見ておきます。
条文刑事訴訟法257条
刑事訴訟法第257条 公訴は、第一審の判決があるまでこれを取り消すことができる。
起訴した後でも、取り消せるんですか。これを起訴変更主義と呼びます。起訴便宜主義を採る以上、起訴した後に事情が変わったら取消しも認める、というのは自然な帰結です。裁量を入り口だけに限る理由がないからです。
例外1——少年事件では裁量が封じられる

ここまでは、検察官が自由に選べる場面でした。ここからは逆に、その裁量が封じられる場面です。少年事件がそうです。少年の事件では、検察官が起訴猶予にするかどうかを決めるのではありません。検察官は、少年の被疑事件について自分で起訴・不起訴を決めることができません。少年の事件では、まず家庭裁判所が、刑罰ではなく立ち直らせるための処分、つまり保護処分で足りるかどうかを見極める仕組みになっているからです。検察官が先に起訴したり、起訴猶予で済ませたりすると、その見極めが飛ばされてしまいます。条文を見てみましょう。
条文少年法42条1項
少年法第42条1項 検察官は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑があるものと思料するときは、第四十五条第五号本文に規定する場合を除いて、これを家庭裁判所に送致しなければならない。犯罪の嫌疑がない場合でも、家庭裁判所の審判に付すべき事由があると思料するときは、同様である。
名前は同じですが、別の条文、別の場面の話です。前回の全件送致主義は246条、警察が検察官に事件を全部送る、という話でした。今日のこれは、少年法42条1項、検察官が家庭裁判所に事件を全部送る、という話です。主体も方向も違います。混同しないでください。この段階では、検察官は少年の事件の行き先を自分で決められません。原則、必ず家庭裁判所に送ります。成人のAなら検察官の判断で終わりますが、17歳なら、必ず家庭裁判所に送られます。
逆送と起訴強制——少年法20条・45条5号

家庭裁判所が調査した結果、刑事処分が相当だと判断すれば、事件を検察官に送り返します。これを逆送と呼びます。
条文少年法20条1項
少年法第20条1項 家庭裁判所は、拘禁刑以上の刑に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
逆送を受けた検察官は、どう扱うでしょうか。
条文少年法45条5号
少年法第45条5号 検察官は、家庭裁判所から送致を受けた事件について、公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑があると思料するときは、公訴を提起しなければならない。ただし、送致を受けた事件の一部について公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑がないか、又は犯罪の情状等に影響を及ぼすべき新たな事情を発見したため、訴追を相当でないと思料するときは、この限りでない。送致後の情況により訴追を相当でないと思料するときも、同様である。
「しなければならない」……さっきまでの、あえて起訴しない選択とは真逆ですね。逆送を受けた検察官は、嫌疑がある以上、原則として起訴しなければなりません。これを起訴強制と呼びます。ここでは検察官の裁量は原則ゼロです。ただし書があります。逆送後に新しい証拠が見つかって情状に影響する事情が分かった場合や、示談が成立したなど送致後の事情があって訴追が相当でないと考えた場合は、起訴せず家庭裁判所に再び送り返します。裁量が戻る唯一の窓が、このただし書です。起訴便宜主義は、起訴猶予によって更生の機会を残す、という発想でした。少年事件では逆に働きます。家庭裁判所が、保護処分では足りない、刑事処分が相当だと一度判断した以上、検察官の一存でその判断をまた見送らせるわけにはいかない、という位置づけです。たとえるなら、上の役所が「この旅人は関所を通せ」と通行証を出した以上、関所の番人が自分の判断で追い返すことはできない、というイメージです。
検察官の事件処理の種類

ここまでで、検察官が選べる場面と、選べない場面を見ました。次は、検察官が実際に出す結論の側を整理します。大きく2つ、起訴処分と不起訴処分です。ただ、公訴の提起にはいくつか形があります。正式裁判を求める公判請求のほか、略式命令請求や即決裁判手続の申立ても、公訴の提起の一種です。合意制度の回でも名前が出ましたが、略式命令は書面だけで罰金を言い渡すもの、即決裁判は争いの無い軽い事件をできる限りその日のうちに終える手続です。中身は別の回で扱いますが、今日はどれも「公訴の提起である」という点だけ押さえてください。
ここで、前回の4段の地図を思い出してください。1段目は何でしたか。訴訟条件でした。不起訴処分の種類は、この4段のどこで引っかかったかに、そのまま対応します。1段目、訴訟条件を欠くことを理由とする不起訴。被疑者が死亡した、親告罪なのに告訴が無い、あるいは無効・取り消された、すでに確定判決がある、すでに起訴済みである、時効が完成している。こうした事情があると、その先を検討するまでもなく不起訴になります。2段目、犯罪の成否です。被疑事実が、そもそも犯罪の要件に当たらない場合、罪とならずという理由で不起訴になります。3段目、嫌疑です。犯人だと言えるだけの証拠が無ければ嫌疑なし、証拠はあるが足りなければ嫌疑不十分として不起訴になります。そして4段目、犯罪は成立し、嫌疑も十分にあるのに、訴追を必要としないと判断した場合が、今日の最初に見た起訴猶予です。さっきの万引きで、4段を通してみましょう。取り押さえた後で本人が亡くなった。これは1段目、訴訟条件を欠く不起訴です。持ち出したのが、店が自由に持ち帰ってよいと置いていた試供品だった。これは2段目、罪とならずです。3段目には境目があります。防犯カメラを確かめたら別人だった、これは嫌疑なし。映像が不鮮明で、本人とも別人とも決めきれない、これは嫌疑不十分です。
そして4段目。全部クリアしたうえで、初犯で弁償も済んだAは起訴猶予、前科を重ねたBは公判請求です。不起訴処分は、検察官が4段のどこで立ち止まったかを表すラベルだと考えてください。
不起訴の通知と理由の告知

不起訴と決めたら、それで終わりでしょうか。不起訴は、検察官の内部だけで終わる判断ではありません。まず、結果を知らせる義務があります。
条文刑事訴訟法260条
刑事訴訟法第260条 検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について、公訴を提起し、又はこれを提起しない処分をしたときは、速やかにその旨を告訴人、告発人又は請求人に通知しなければならない。
起訴しなかった理由も、請求すれば教えてもらえます。
条文刑事訴訟法261条
刑事訴訟法第261条 検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人、告発人又は請求人の請求があるときは、速やかに告訴人、告発人又は請求人にその理由を告げなければならない。
たとえば、前科を重ねたBを、検察官が起訴猶予にしたとします。店長が告訴していれば、店長に不起訴の通知が届き、求めれば、なぜ起訴しなかったのかも告げられます。まず結果を知らせ、次に理由を知らせる。この順番があって初めて、これから見る不服申立ての道が開かれます。
歯止め1——検察審査会制度

刑事手続の全体像を見た回で、不起訴に納得できない人が申し立てられる制度の名前だけ出てきましたね。覚えていますか?検察審査会、でした。ここからは、その中身に入ります。検察官が「起訴しない」を選んだあと、その選択自体を外から点検する仕組みです。まず、誰が申し立てられるかです。
条文検察審査会法2条2項
検察審査会法第2条2項 検察審査会は、告訴若しくは告発をした者、請求を待つて受理すべき事件についての請求をした者又は犯罪により害を被つた者(犯罪により害を被つた者が死亡した場合においては、その配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹)の申立てがあるときは、前項第一号の審査を行わなければならない。
さっきのBの例なら、被害にあった店の側も申し立てられます。次に、誰が審査するかです。
条文検察審査会法4条
検察審査会法第4条 検察審査会は、当該検察審査会の管轄区域内の衆議院議員の選挙権を有する者の中からくじで選定した十一人の検察審査員を以てこれを組織する。
検察官という専門家の判断に、一般市民の感覚を反映させる仕組みです。審査の結果は、起訴相当、不起訴不当、不起訴相当のいずれかに分かれます。起訴相当か不起訴不当なら、検察官は再捜査のうえ、処分を考え直します。1回目の議決だけでは、起訴を強制できません。起訴相当の議決を受けた検察官が、再考した結果、また不起訴にすることもあります。そのときは、検察審査会が再び審査し、8人以上の多数で、改めて起訴すべきだという議決が出ると話が変わります。Bの例で言えば、1回目に起訴相当と言われても、検察官はもう一度起訴猶予にできます。2回目に8人以上が起訴すべきだとすれば、検察官がどう考えていても、Bは起訴されます。
条文検察審査会法41条の6
検察審査会法第41条の6 検察審査会は、第四十一条の二の規定による審査を行つた場合において、起訴を相当と認めるときは、第三十九条の五第一項第一号の規定にかかわらず、起訴をすべき旨の議決(以下「起訴議決」という。)をするものとする。起訴議決をするには、第二十七条の規定にかかわらず、検察審査員八人以上の多数によらなければならない。
この2度目の議決を起訴議決と呼びます。起訴議決が出ると、裁判所が指定した弁護士、指定弁護士が検察官に代わって公訴を提起します。検察官の判断を、市民の議決が最終的に覆せるわけです。指定弁護士による起訴は、検察官だけが起訴できるという起訴独占主義の例外にあたります。しかも、この拘束力は最初からあったわけではありません。平成16年の法改正で、初めて起訴議決に拘束力が生まれました。それ以前は、起訴相当の議決が出ても、検察官が不起訴を維持することができたんです。なお、再審査の段階では、法的な観点からのチェック役として、弁護士である審査補助員が必ず委嘱されます。
歯止め2——付審判請求

もう1つ、別の歯止めがあります。付審判請求です。ただし、検察審査会とは対象が違います。
条文刑事訴訟法262条1項
刑事訴訟法第262条1項 刑法第百九十三条から第百九十六条まで又は破壊活動防止法(昭和二十七年法律第二百四十号)第四十五条若しくは無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(平成十一年法律第百四十七号)第四十二条若しくは第四十三条の罪について告訴又は告発をした者は、検察官の公訴を提起しない処分に不服があるときは、その検察官所属の検察庁の所在地を管轄する地方裁判所に事件を裁判所の審判に付することを請求することができる。
検察審査会は罪の種類をほとんど問いませんが、付審判請求はそこが違います。対象は、公務員による職権濫用の罪などに限られます。捜査や逮捕の権限を持つ公務員同士が、身内をかばい合う、いわゆる馴れ合いを防ぐための制度だからです。たとえば、取調べの最中に警察官が被疑者を殴った、という事件を考えてください。特別公務員暴行陵虐罪で、262条が挙げている罪の1つです。殴られた本人が告訴しても、検察官が起訴しなければ、同じ捜査する側の判断で終わってしまう。そこで裁判所に直接判断を求められるようにしたのが、付審判請求です。請求を受けた裁判所は、合議体で審理します。どんな手続なのかについて、最高裁が示した判断を見てみましょう。
判例最決昭49・3・13(刑集28巻2号1頁)
付審判請求の審理手続の性格 付審判請求事件における審理手続は、捜査に類似する性格をも有する公訴提起前における職権手続であり、本質的には対立当事者の存在を前提とする対審構造を有しないのであつて、このような手続の基本的性格・構造に反しないかぎり、裁判所の適切な裁量により、必要とする審理方式を採りうる
捜査に似た性格も持つ、起訴される前の職権の手続であって、対立する当事者が争う構造ではない。だから、手続の基本的な性格に反しない限り、裁判所の裁量で審理の方式を決められる、という位置づけです。ただし、裁量にも限度があります。この決定自体も、その限度を超えたとして、一件記録の閲覧と謄写を許した措置を違法としています。審理の結果、請求に理由があると判断されれば、事件を管轄する地方裁判所の審判に付する決定がされます。
条文刑事訴訟法266条
刑事訴訟法第266条 裁判所は、第二百六十二条第一項の請求を受けたときは、左の区別に従い、決定をしなければならない。一 請求が法令上の方式に違反し、若しくは請求権の消滅後にされたものであるとき、又は請求が理由のないときは、請求を棄却する。二 請求が理由のあるときは、事件を管轄地方裁判所の審判に付する。
これで、検察官が起訴したのと同じことになるんですか。そこが独特なところです。決定書の謄本が請求人に送達された時点で、起訴があったのと同じ効果が生じます。検察官は起訴していないのに、起訴と同じ効果が生まれる。だから準起訴手続と呼ばれます。この後は、指定弁護士が検察官役を担って手続を進めます。
検察審査会と付審判請求——2つの歯止めの違い

最後に、2つの歯止めを並べて整理します。対象犯罪です。検察審査会は、ごく一部の罪を除いて、不起訴事件の全般が対象。付審判請求は、公務員の職権濫用罪などに限られます。申立てできる人です。検察審査会は、告訴人・告発人・請求人に加え、被害者本人やその遺族も含まれます。付審判請求は、告訴人・告発人に限られます。判断する主体です。検察審査会は、くじで選ばれた11人の市民。付審判請求は、裁判所、つまり裁判官です。効果が生じる仕組みです。検察審査会は、2度の議決を経て、指定弁護士が起訴します。付審判請求は、裁判所の決定書謄本が送達された時点で、起訴があったとみなされます。万引きのBの件は窃盗なので、使えるのは検察審査会だけ。取調べで殴られた件なら、検察審査会にも付審判請求にも進めます。
ただ、共通点も1つあります。どちらも、検察官だけが起訴できるという起訴独占主義に対する例外だということです。前回、独占の分だけ不当に起訴されない事件が出てくるおそれがある、と言いましたが、その穴を埋める2つの仕組みが、この検察審査会と付審判請求です。
今日のまとめ

今日の内容を振り返ります。1つ目。検察官は、248条の3要素を考慮して、嫌疑が十分でも起訴しない選択ができます。起訴便宜主義です。起訴法定主義との対比で見た利点と弱点、覚えていますか。2つ目。少年事件では逆に、逆送を受けた検察官は原則起訴しなければなりません。起訴強制です。裁量が封じられる例外的な場面でした。3つ目。不起訴処分の5類型は、前回の4段の地図にそのまま対応します。訴訟条件、犯罪の成否、嫌疑、起訴猶予、それぞれの段で引っかかった不起訴です。4つ目。検察官が「起訴しない」を選んだ後には、検察審査会と付審判請求という、2つの歯止めがあります。
検察官に判断を委ねる範囲と、委ねない範囲と、委ねた後に点検する仕組み。今日は、その3つに分かれていたんですね。
参照条文
- 刑事訴訟法248条
- 刑事訴訟法257条
- 少年法42条1項
- 少年法20条1項
- 少年法45条5号
- 刑事訴訟法260条
- 刑事訴訟法261条
- 検察審査会法2条2項
- 検察審査会法4条
- 検察審査会法41条の6
- 刑事訴訟法262条1項
- 刑事訴訟法266条