刑事訴訟法ゼロから刑事訴訟法#164

準抗告と身柄解放

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第8章 上訴と救済手続 ④/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。

導入

今日の問い。Zは、取引先から預かった代金をだまし取った疑い(詐欺)で逮捕され、続けて勾留された。Zは否認している。弁護人は、勾留するという裁判官の判断に納得できない。①判決でも決定でもない、裁判官の命令には、どんな名前の不服申立てができ、行き先はどこか ②逮捕状を出した裁判にも言えるのか ③Zが起訴されたあとに保釈を請求して却下されたら、前回の抗告と同じ道なのか 図:今日の問い

  • Zは、取引先から預かった代金をだまし取った疑い(詐欺)で逮捕され、続けて勾留された
  • Zは否認している
  • 弁護人は、勾留するという裁判官の判断に納得できない
  • ①判決でも決定でもない、裁判官の命令には、どんな名前の不服申立てができ、行き先はどこか
  • ②逮捕状を出した裁判にも言えるのか
  • ③Zが起訴されたあとに保釈を請求して却下されたら、前回の抗告と同じ道なのか

前回の最後に予告したのは、決定ではない裁判と、捜査機関の処分への不服申立てです。前回見た抗告は、裁判所がする決定への不服でした。今日は、その外側にある2つ、裁判官がする命令と、捜査機関がする処分を通ります。名前は、準抗告です。今日のZは、前回とは別の事件の人です。Zは、取引先から預かった代金をだまし取った疑い、つまり詐欺の疑いで逮捕され、続けて勾留されました。Zは否認しています。弁護人は、勾留するという裁判官の判断に、納得できません。問いは3つです。1つ目。判決でも決定でもない、裁判官の命令に、どんな名前の不服申立てができて、行き先はどこか。2つ目。逮捕状を出した裁判にも、同じく不服申立てができるのか。3つ目。Zが起訴されたあと、保釈を請求して却下されたら、前回の抗告と同じ道を通るのか。

先に、答えの形だけ言います。命令への不服は、準抗告です。行き先は、上級の裁判所ではなく、同じ系統の裁判所です。ただし、逮捕は対象外です。そして保釈の却下は、公判の前と後で、道が変わります。中身は、順に見ていきます。

不服申立ての地図。判決=控訴・上告/決定(裁判所がする裁判)=抗告(一般抗告は高等裁判所、特別抗告は最高裁判所)/命令(個々の裁判官がする裁判)・捜査機関の処分=準抗告(同じ系統の裁判所の合議体へ)。上訴の名前は、誰がした、どんな形の裁判かで決まる。今日は命令と処分の側を通す 図:不服申立ての地図

  • 判決=控訴・上告/決定(裁判所がする裁判)=抗告(一般抗告は高等裁判所、特別抗告は最高裁判所)/命令(個々の裁判官がする裁判)・捜査機関の処分=準抗告(同じ系統の裁判所の合議体へ)
  • 上訴の名前は、誰がした、どんな形の裁判かで決まる
  • 今日は命令と処分の側を通す

地図です。上訴の名前は、不服の対象になる裁判の形で決まる、と見てきました。判決には控訴と上告、決定には抗告です。決定とは、裁判所がする裁判のうち、公判廷での審理を経なくてもできるものでした。これに対して命令は、裁判体としてではなく、個々の裁判官がする裁判です。命令と、捜査機関の処分に向かうのが、準抗告です。抗告が高等裁判所へ上がっていくのに対して、準抗告は、上へ上がりません。同じ系統の裁判所の中の、複数の裁判官で組む合議体が、もう一度見直します。向きが違う、というのが今日の第一の目印です。もう1つ、言葉の注意です。準抗告は、上訴そのものではなく、上訴に類する制度と整理されます。条文にも、準抗告という言葉は出てきません。条文は、取消し又は変更を請求することができる、と書いているだけです。今日の背骨は、1本です。不服申立ての名前は、誰がした裁判かで決まる。同じ勾留でも同じ保釈でも、裁判官がすれば命令で準抗告、事件の審理を担当する裁判所、つまり受訴裁判所がすれば決定で抗告です。この1本を持って、まず裁判官の裁判から見ます。

裁判官の裁判への準抗告・第429条

429条の対象。裁判官がした次の裁判が対象(列挙)=1号 忌避の申立てを却下する裁判/2号 勾留・保釈・押収・押収物の還付ほかに関する裁判/3号 鑑定のため留置を命ずる裁判/4号 証人・鑑定人・通訳人・翻訳人への過料・費用賠償/5号 身体の検査を受ける者への過料・費用賠償 図:429条の対象

準抗告の出発点は、第429条です。その前に、立ち止まって考えてください。逮捕状を出す裁判に、準抗告はできるでしょうか?同じ裁判官の裁判なら扱いも同じはずだ、と考えるのは自然です。でも、答えは条文の列挙を見てから確かめましょう。第429条は、裁判官がした裁判のうち、準抗告ができるものを、列挙しています。

条文刑事訴訟法第429条第1項

刑事訴訟法第429条第1項 裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他の裁判官がした裁判に対してはその裁判官所属の裁判所にその裁判の取消し又は変更を請求することができる。 一 忌避の申立てを却下する裁判 二 勾留、保釈、押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)又は第百二十三条の二第一項(第五百十三条第十項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による複写に関する裁判 三 鑑定のため留置を命ずる裁判 四 証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人に対して過料又は費用の賠償を命ずる裁判 五 身体の検査を受ける者に対して過料又は費用の賠償を命ずる裁判

まず、全体の形です。対象は、裁判官がした、この5つの号の裁判だけです。列挙された以外には、準抗告はできません。5つを読むときの目印は、背骨と同じで、誰がした裁判か、です。1号は、忌避の申立てを却下する裁判です。忌避とは、この裁判官では公平な裁判が期待できない、として、裁判官を替えてほしいと求める申立てです。ふつう、合議体が却下する決定には、即時抗告ができます。1号が指すのは、裁判官一人が却下する場合で、これは裁判官の裁判なので、準抗告になります。2号は、身柄と証拠の核心です。勾留、保釈、押収、押収物の還付に関する裁判です。括弧の中の細かい言葉は、気にしなくて大丈夫です。今日の主役は、この2号で、勾留は次の節、押収は第430条の節、保釈はその先で見ます。3号は、鑑定留置です。鑑定のために、被疑者や被告人の身柄を、病院などに留め置く処分で、それを命じる裁判が対象になります。4号と5号は、過料や費用の賠償を命じる裁判です。証人が正当な理由なく出頭しないとき、過料を命じることがあります。同じ過料でも、裁判所が決定ですれば、第137条や第150条で即時抗告、期間は3日です。裁判官が命令ですれば、準抗告で、期間は同じ3日です。誰がしたかで、名前が変わる。背骨の別の実例です。

請求先と審査。請求先=簡易裁判所の裁判官の裁判→管轄地方裁判所/その他の裁判官の裁判→その裁判官所属の裁判所(同じ裁判所)。審査=合議体(429条4項)。嫌疑なしは理由にできない(429条2項)。3日・停止は4号5号だけ(429条5項・6項) 図:請求先と審査

  • 請求先=簡易裁判所の裁判官の裁判→管轄地方裁判所/その他の裁判官の裁判→その裁判官所属の裁判所(同じ裁判所)
  • 審査=合議体(429条4項)
  • 嫌疑なしは理由にできない(429条2項)
  • 3日・停止は4号5号だけ(429条5項・6項)

簡易裁判所の裁判官がした裁判には、その簡易裁判所の所在地を管轄する地方裁判所へ請求します。それ以外の裁判官、たとえば地方裁判所の裁判官がした裁判なら、その裁判官が所属する裁判所へ、つまり同じ裁判所へ請求します。抗告のように、上級の裁判所へ上がる形ではありません。

条文刑事訴訟法第429条第2項・第4項・第5項・第6項

刑事訴訟法第429条第2項・第4項・第5項・第6項 2 第四百二十条第三項の規定は、前項の請求について準用する。 4 第一項の請求を受けた地方裁判所又は家庭裁判所は、合議体で決定をしなければならない。 5 第一項第四号又は第五号の裁判の取消し又は変更の請求は、その裁判のあつた日から三日以内にしなければならない。 6 前項の請求期間内及びその請求があつたときは、裁判の執行は、停止される。

第4項です。請求を受けた地方裁判所は、合議体で決定をしなければなりません。合議体とは、裁判官3人で組む裁判体のことで、裁判所法の第26条第3項が定めています。令状を出した裁判官は一人です。その一人の判断を、3人の合議体が見直す。一人の誤りを、組織として正す仕組みです。上へ上がらず、同じ系統の裁判所の中で見直すので、準抗告は、上訴そのものではなく、上訴に類する制度と整理されるのでした。たとえて言えば、課長一人の決裁に異議があるとき、上の本部へ持ち込むのではなく、同じ部の部会で、複数人で見直すようなものです。家庭裁判所の名前が条文にあるのは、少年事件などを受けるためです。第2項は、第420条第3項を準用しています。前回見た、勾留は、犯罪の嫌疑がないことを理由にできない、という歯止めと同じものが、準抗告にも掛かります。第5項と第6項は、4号と5号の特則です。過料や費用の賠償の請求は、裁判のあった日から3日以内で、その期間内と請求があったときは、執行が停止されます。裏を返せば、1号から3号には、期間の定めがなく、自動で止まる定めもありません。第3項は、被害者などの氏名を隠す措置に関する裁判についての特則で、ここでは扱いません。最後に、誰が請求できるか。条文は、不服がある者、とだけ書いています。勾留された側だけでなく、検察官も、不服があれば請求できます。次の節で、その向きの違いを見ます。

勾留の準抗告の使われ方

勾留の準抗告。勾留に関する裁判=勾留状を発する裁判(207条1項)/勾留延長(208条2項)/勾留の請求を却下する裁判/接見等禁止(81条)。向きが逆=勾留状を発する裁判・延長→被疑者側が「勾留は不当」/請求の却下→検察官側が「却下は不当」。準抗告審は取り消し、必要なら更に裁判(432条→426条2項)。「やっていない」だけは理由にできない(429条2項→420条3項)。争える=勾留の理由・必要性(逃亡・罪証隠滅のおそれ、勾留の必要がない) 図:勾留の準抗告

  • 勾留に関する裁判=勾留状を発する裁判(207条1項)/勾留延長(208条2項)/勾留の請求を却下する裁判/接見等禁止(81条)
  • 向きが逆=勾留状を発する裁判・延長→被疑者側が「勾留は不当」/請求の却下→検察官側が「却下は不当」
  • 準抗告審は取り消し、必要なら更に裁判(432条→426条2項)
  • 「やっていない」だけは理由にできない(429条2項→420条3項)
  • 争える=勾留の理由・必要性(逃亡・罪証隠滅のおそれ、勾留の必要がない)

2号の主役、勾留です。Zの弁護人が、勾留に準抗告をする場面で考えます。まず、勾留に関する裁判に、何が入るか。勾留状を発する裁判が入ります。勾留の請求を受けて判断するのは、裁判体ではなく、一人の裁判官です。条文は、その裁判官に裁判所と同じ権限を持たせていますが、判断するのは裁判官ですから、裁判の形は命令です。勾留を決める、という意味で、勾留決定という呼び方もよく使われますが、決定という種類の裁判ではありません。勾留期間を延ばす裁判も入ります。そして、意外かもしれませんが、勾留の請求を却下する裁判も入ります。さらに、面会や手紙を制限する接見等禁止も、勾留に関する裁判として含まれます。

請求を却下する裁判も、勾留に関する裁判に入ります。そこが、向きの逆になるところです。勾留を決めた裁判や延長の裁判に対しては、被疑者が、勾留は不当だ、として準抗告をします。反対に、裁判官が勾留の請求を却下した場合は、検察官が、却下は不当だ、として準抗告をします。同じ条文が、両方向に働くのです。準抗告を受けた合議体は、原裁判を取り消して、必要があれば、更に裁判をします。これは第432条を通じて、第426条第2項が当てはまるからで、あとで条文を見ます。たとえば、却下を取り消して、勾留を認める。あるいは、勾留を取り消して、勾留の請求を却下する。そういう往復が起きます。Zに当てはめます。弁護人の主張が、Zは詐欺をしていない、というだけでは、理由にできません。第429条第2項から第420条第3項に回ってきた、あの歯止めです。やったのかやっていないのかは、本案の審理で決める事柄だからです。争えるのは、勾留の理由と必要性です。逃亡や罪証隠滅のおそれがないこと、勾留する必要がないこと。そこを書きます。

勾留から出る道具を並べたときの区別です。見ている時点が違います。勾留を決めた、その時点の判断が誤っていたのなら、準抗告です。その後に事情が変わった、たとえば、おそれが小さくなったのなら、取消しの請求です。もう1つ、橋渡しをします。逮捕の手続に重大な違法があると、勾留の請求そのものが違法とされて、却下されることがあります。違法な逮捕は、勾留の段階で効いてきます。次の節で、そのことに意味が出てきます。

逮捕には準抗告がない

逮捕と準抗告。429条1項の列挙に逮捕は無い→逮捕に関する裁判は準抗告の対象外。最一小決昭57・8・27=逮捕状に関する準抗告を棄却した地方裁判所の決定に特別抗告→特別抗告は不適法。逮捕のあいだの手=検察官・裁判官に勾留の必要がないことを示す/弁護人との接見は可能。違法な逮捕は勾留の段階で争う 図:逮捕と準抗告

  • 429条1項の列挙に逮捕は無い→逮捕に関する裁判は準抗告の対象外
  • 最一小決昭57・8・27=逮捕状に関する準抗告を棄却した地方裁判所の決定に特別抗告→特別抗告は不適法
  • 逮捕のあいだの手=検察官・裁判官に勾留の必要がないことを示す/弁護人との接見は可能
  • 違法な逮捕は勾留の段階で争う

先ほど立ち止まって考えた問いに、答えます。逮捕状を出す裁判に、準抗告はできるか。第429条第1項の5つの号を見直してください。逮捕は、どれにも入っていません。ですから、答えは、できません。この点は、逮捕後の手続の回で、最高裁の決定を一度読みました。今日は、準抗告の条文の側から、もう一度読みます。事案は、逮捕状とそれに基づく処分について準抗告がされ、地方裁判所がそれを棄却した、というものです。これに対して、最高裁判所へ、特別抗告がされました。最高裁は、特別抗告は不適法として、棄却しました。決定の判断の核を、読みます。

判例最決昭57・8・27 刑集36巻6号726頁(第一小法廷)

逮捕に関する裁判は、準抗告の対象に含まれない しかし、逮捕に関す裁判及びこれに基づく処分は、刑訴法四二九条一項各号所定の準抗告の対象となる裁判に含まれないと解するのが相当であるから、本件準抗告棄却決定に対する特別抗告は、不適法である。

読み方は、2点です。1つ目。逮捕に関する裁判と、それに基づく処分は、第429条第1項の各号に含まれない。つまり、準抗告の対象ではない。2つ目。準抗告を棄却した決定に対する最後の道は、特別抗告です。この事件は、その道に乗せましたが、そもそも準抗告が許されないので、特別抗告も不適法になった、という流れです。逮捕の回で見た理由を、順にたどります。逮捕は、長くても72時間で終わります。不服を審査しているうちに、逮捕の時間は過ぎてしまいます。その代わり、勾留を請求するなら、その段階で裁判官が審査します。逮捕の手続に重大な違法があれば、その審査で問題にできます。だから、逮捕そのものには窓口を設けていない、と説明されます。駅の仮置き場の荷物検査のように、短時間で終わる手続は、次の窓口で本格的に審査する、という考え方です。ただし、逮捕のあいだ、弁護人が手ぶらというわけではありません。検察官や裁判官に、勾留の必要がないことを示して、勾留の請求をさせない、勾留を認めさせない方向で働きかけます。逮捕後も、弁護人との接見はできます。そして、違法な逮捕は、勾留の段階で、請求の却下や、勾留への準抗告の中で効いてきます。Zの2つ目の問いの答えは、これです。逮捕に関する裁判には、準抗告は言えません。争う場は、勾留の段階に置かれています。ここは、論文でも使う、大事なところです。

捜査機関の処分への準抗告・第430条

429条と430条。429条=裁判官がする「裁判」/430条=捜査機関がする「処分」。押収の令状を発する・却下する→裁判官の裁判(429条1項2号)/令状を使って押収する・押収物を返すか決める→捜査機関の処分(430条)。請求先=検察官・検察事務官の処分→その検察庁に対応する裁判所(地方検察庁なら地方裁判所)/司法警察職員の処分→職務執行地を管轄する同じ地裁・簡裁。対象=接見指定(39条3項)・押収・押収物の還付ほか。430条3項=行政事件訴訟に関する法令は適用しない 図:429条と430条

  • 429条=裁判官がする「裁判」/430条=捜査機関がする「処分」
  • 押収の令状を発する・却下する→裁判官の裁判(429条1項2号)/令状を使って押収する・押収物を返すか決める→捜査機関の処分(430条)
  • 請求先=検察官・検察事務官の処分→その検察庁に対応する裁判所(地方検察庁なら地方裁判所)/司法警察職員の処分→職務執行地を管轄する同じ地裁・簡裁
  • 対象=接見指定(39条3項)・押収・押収物の還付ほか
  • 430条3項=行政事件訴訟に関する法令は適用しない

ここまでは、裁判官の裁判でした。次は、捜査機関の処分です。同じ押収を例に、2つを分けます。令状を発する、あるいは却下するのは、裁判官の裁判で、第429条第1項2号の範囲です。発付された令状を使って押収する、押収した物を返すかどうかを決める、これは検察官や警察官の処分で、第430条の範囲です。

条文刑事訴訟法第430条

刑事訴訟法第430条 検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)、第二百十八条第三項の規定による命令若しくは第二百二十二条第一項若しくは第五百十三条第六項において準用する第百二十三条の二第一項の規定による複写に関する処分に不服がある者は、その検察官又は検察事務官が所属する検察庁の対応する裁判所にその処分の取消し又は変更を請求することができる。 2 司法警察職員のした前項の処分に不服がある者は、司法警察職員の職務執行地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にその処分の取消し又は変更を請求することができる。 3 前二項の請求については、行政事件訴訟に関する法令の規定は、これを適用しない。

長い条文ですが、読み方は単純です。第1項は、検察官又は検察事務官がした処分に不服がある場合です。対象は、第39条第3項の処分、つまり接見指定と、押収、押収物の還付ほかです。括弧の中の細かい言葉は、気にしなくて大丈夫です。請求先は、その検察官が所属する検察庁に対応する裁判所です。検察庁は、裁判所に対応して置かれているので、地方検察庁の検察官の処分なら、地方裁判所です。第2項は、司法警察職員、つまり警察官などがした処分です。対象は第1項と同じです。違うのは請求先で、その警察官の職務執行地を管轄する地方裁判所か簡易裁判所です。処分をした場所の地裁か簡裁、と覚えてください。接見指定は第1項に入っています。第2項は、したのが司法警察職員だったときの規定ですから、警察官が接見を指定した場合も、第2項で、同じ準抗告ができます。

第39条第3項は、捜査のため必要があるとき、公訴の提起前に限って、検察官などが、接見の日時、場所、時間を指定できる、という規定です。ただし、被疑者が防禦の準備をする権利を、不当に制限してはならない、という但書がつきます。この指定に不服があれば、第430条で争えます。もっとも、判断を待っているあいだに、指定された日時が来てしまうなど、その場で解決できるとは限りません。押収についても、前に見た線引きを1つ。令状に書かれていない物の写真を撮った処分は、それ自体は検証の性質を持つので、押収に関する処分に当たらず、準抗告の対象外とされました。違法であることと、準抗告で争えることは、別です。

行政事件訴訟とは、役所の処分に不服があるとき、その取消しなどを求めて起こす、刑事とは別の系統の訴訟です。捜査機関も役所ですから、押収や接見指定を、そちらで争えるのか、という疑問が出ます。第3項は、この請求の手続には、行政事件訴訟の規定を持ち込まない、と定めています。行政不服審査法のほうも、刑事事件に関する法令に基づく検察官などの処分を、適用の外に置いています。

準抗告の手続と効力

準抗告の手続と効力。請求書を管轄裁判所へ直接差し出す(431条)。抗告との違い=抗告は申立書を原裁判所へ→再度の考案(423条)/準抗告は見直しの段階なし。決定(432条で424・426・427条を準用)=原則執行は止まらない(424条。例外は429条6項)/棄却又は取消し+更に裁判(426条)/準抗告審の決定に抗告できない(427条)。その先=特別抗告(433条)。記録の送付・通知は刑訴規則273条 図:準抗告の手続と効力

  • 請求書を管轄裁判所へ直接差し出す(431条)
  • 抗告との違い=抗告は申立書を原裁判所へ→再度の考案(423条)/準抗告は見直しの段階なし
  • 決定(432条で424・426・427条を準用)=原則執行は止まらない(424条。例外は429条6項)/棄却又は取消し+更に裁判(426条)/準抗告審の決定に抗告できない(427条)
  • その先=特別抗告(433条)
  • 記録の送付・通知は刑訴規則273条

手続に入る前に、前回の復習を1問。前回見た抗告で、抗告審の決定に、さらに抗告はできるのでしたか?できません。第427条で、再抗告はないんでした。その第427条は、このあと読む条文を通じて、準抗告にもそのまま働きます。まず、請求の出し方です。

条文刑事訴訟法第431条・第432条

刑事訴訟法第431条・第432条 第431条 前二条の請求をするには、請求書を管轄裁判所に差し出さなければならない。 第432条 第四百二十四条、第四百二十六条及び第四百二十七条の規定は、第四百二十九条及び第四百三十条の請求があつた場合にこれを準用する。

第431条です。請求をするには、請求書を、管轄裁判所に差し出します。ここが、抗告との違いです。抗告は、申立書を原裁判所に差し出し、原裁判所がまず自分で考え直す、再度の考案がありました。準抗告は、請求書を直接、管轄裁判所へ出します。見直しの段階が、挟まりません。管轄裁判所とは、請求を受ける裁判所のことで、第429条なら同じ裁判所の合議体、第430条なら、検察庁に対応する裁判所か、職務執行地の地裁か簡裁です。第432条は、準用の規定です。準用とは、別のところにある規定を、読み替えて当てはめることです。当てはめられるのは、第424条、第426条、第427条の3つで、どれも前回見ました。第424条は、原則として執行は止まらない、でした。準抗告も同じです。止めたいときは、執行を停止する決定が、別に要ります。例外が、第429条第6項で、4号と5号の過料や費用の賠償だけは、請求期間内と請求があったときに、停止されます。第426条は、棄却か、取消しと更に裁判、です。理由がなければ棄却し、理由があれば原裁判を取り消して、必要があれば、準抗告審が自分で裁判をします。そして、第427条です。準抗告審の決定に対しては、抗告ができません。先ほどの復習の答えが、そのまま働きます。理由も、前回と同じように説明されます。合議体の見直しを一度経た結果に、さらに不服を重ねさせると、手続の迅速さが失われる、という説明です。

打つ手は、1つ残っています。特別抗告です。第433条により、ほかに不服を申し立てる道がない決定や命令に、第405条の事由、つまり憲法違反や判例違反があるときだけ、最高裁判所へ、5日以内にできます。先ほど読んだ逮捕の事件が、その実例でした。なお、記録の送付や決定の通知は、刑事訴訟規則の第273条が、抗告の規定を準用しています。期間も確認します。準抗告に期間の定めは、4号と5号の3日を除いて、ありません。

保釈の許否への不服・公判の前と後

保釈の許否への不服。第1回公判期日まで(280条)=裁判官が行う→保釈の許否は裁判官の裁判=命令→準抗告(429条1項2号)→その裁判官所属の裁判所の合議体(簡裁の裁判官なら管轄地方裁判所)。第1回公判期日のあと=受訴裁判所が行う→決定→抗告(420条2項)→高等裁判所。許可・却下のどちらも同じ。どちらも最後は特別抗告(433条)。準抗告審の決定・抗告審の決定には抗告できない(432条→427条)。主体の切り替え=予断排除 図:保釈の許否への不服

  • 第1回公判期日まで(280条)=裁判官が行う→保釈の許否は裁判官の裁判=命令→準抗告(429条1項2号)→その裁判官所属の裁判所の合議体(簡裁の裁判官なら管轄地方裁判所)
  • 第1回公判期日のあと=受訴裁判所が行う→決定→抗告(420条2項)→高等裁判所
  • 許可・却下のどちらも同じ
  • どちらも最後は特別抗告(433条)
  • 準抗告審の決定・抗告審の決定には抗告できない(432条→427条)
  • 主体の切り替え=予断排除

3つ目の問いです。保釈の請求が却下されたとき、第1回公判期日の前の判断のときと、後の判断のときで、不服申立ての名前は同じでしょうか? 背骨を使って、予想してみてください。名前は、誰がした裁判かで決まるのでした。判断をする主体が、公判期日の前と後で実際に変わるのかどうかを、条文で確かめます。

条文刑事訴訟法第280条第1項

刑事訴訟法第280条第1項 公訴の提起があつた後第一回の公判期日までは、勾留に関する処分は、裁判官がこれを行う。

起訴されたあとでも、第1回の公判期日までは、勾留に関する処分、保釈も含めて、裁判官が行います。第1回公判期日のあとは、実際に審理をする受訴裁判所が行います。保釈の回で見た主体の切り替えです。切り替える理由は予断排除で、事件の中身を先に知ってしまった裁判官が、そのまま審理を担当しないための仕組みでした。この切り替えが、不服申立ての名前を決めます。第1回公判期日までの保釈の許否は、裁判官の裁判、つまり命令です。だから準抗告で、第429条第1項2号にあたり、その裁判官が所属する裁判所の合議体が見直します。簡易裁判所の裁判官なら、管轄地方裁判所です。第1回公判期日のあとの保釈の許否は、受訴裁判所の裁判、つまり決定です。だから抗告で、第420条第2項が、保釈に関する決定は抗告できるとしているので、通ります。行き先は高等裁判所で、前回通した道です。許可と却下は、どちらも、同じ道を通ります。たとえば、保釈の許可に不服な検察官は、期日の前なら準抗告、後なら抗告です。前回のZの場面も、前回見た最高裁の判例も、公判が始まったあとに受訴裁判所がした保釈の判断への抗告でした。前回、保釈の許否を決定として通したのは、この場面だったからです。どちらの道も、行き止まりは同じです。準抗告審の決定には、第432条から第427条で、抗告ができません。抗告審の決定にも、再抗告はできません。残るのは、どちらも特別抗告です。

Zに当てはめます。Zが起訴され、第1回公判期日の前に保釈を請求し、裁判官が却下した。この場合は、準抗告で、合議体が見直します。期日のあとに、受訴裁判所が却下した。この場合は、抗告で、高等裁判所です。冒頭の3つ目の問いの答えは、前回と同じ道とは限らない、公判の前と後で変わる、です。一点、注意します。被疑者には、保釈がありません。第207条第1項の但書です。起訴前の道具は、勾留の準抗告と、前に見た勾留の道具です。

身柄解放の手の全体像

身柄解放の手の全体像。段階/裁判の形/不服申立て/行き先。逮捕(逮捕状)=命令/なし(昭57)/勾留請求への働きかけ。起訴前の勾留(勾留状・延長・請求の却下)=命令/準抗告(429条1項2号)/同じ裁判所の合議体。起訴前の接見等禁止=命令/準抗告。起訴後・第1回公判期日まで(勾留・保釈の許否)=命令/準抗告。起訴後・第1回公判期日のあと(勾留・保釈の許否)=決定/抗告(420条2項)/高等裁判所。捜査機関の処分(接見指定ほか)=処分/準抗告(430条)/検察庁に対応する裁判所、職務執行地の同じ地裁・簡裁。どれの棄却にも=特別抗告(433条・405条の事由・5日)/最高裁判所 図:身柄解放の手の全体像

  • 段階/裁判の形/不服申立て/行き先
  • 逮捕(逮捕状)=命令/なし(昭57)/勾留請求への働きかけ
  • 起訴前の勾留(勾留状・延長・請求の却下)=命令/準抗告(429条1項2号)/同じ裁判所の合議体
  • 起訴前の接見等禁止=命令/準抗告
  • 起訴後・第1回公判期日まで(勾留・保釈の許否)=命令/準抗告
  • 起訴後・第1回公判期日のあと(勾留・保釈の許否)=決定/抗告(420条2項)/高等裁判所
  • 捜査機関の処分(接見指定ほか)=処分/準抗告(430条)/検察庁に対応する裁判所、職務執行地の同じ地裁・簡裁
  • どれの棄却にも=特別抗告(433条・405条の事由・5日)/最高裁判所

ここまでの道具を、不服申立ての軸で、一枚の表に通します。Zの身柄が動く順に見ます。まず、逮捕です。逮捕状の裁判は命令ですが、不服申立てはありません。代わりに、勾留の請求をさせない働きかけをします。次に、起訴前の勾留です。勾留を決める裁判も、延長も、請求の却下も、裁判官の命令で、不服申立ては準抗告、行き先は同じ裁判所の合議体です。接見等禁止も、準抗告です。起訴後に進みます。第1回公判期日まで、勾留や保釈の許否は、裁判官の命令で、準抗告です。第1回公判期日のあとは、受訴裁判所の決定になり、抗告、行き先は高等裁判所です。そして、捜査機関の処分、接見指定などは、準抗告で、第430条です。行き先は、検察庁に対応する裁判所か、職務執行地の地裁か簡裁です。どれの棄却にも、最後は特別抗告で、行き先は最高裁判所、第405条の事由、期間は5日です。

勾留の理由の開示、勾留の取消し、執行停止は、この表には入りません。どれも、不服申立てそのものではありません。勾留の理由を開示させる、取り消してもらう、執行を止めてもらう、という別の道具です。この表は、不服申立ての名前だけで並べています。表から持ち帰るのは、4つの問いです。1つ目。誰がした裁判か。裁判官なら命令、受訴裁判所なら決定、捜査機関なら処分です。2つ目。だから名前は何か。裁判官の命令なら準抗告、受訴裁判所の決定なら抗告、捜査機関の処分なら第430条の準抗告です。3つ目。行き先はどこか。同じ裁判所の合議体か、高等裁判所か、同じ地裁か簡裁です。4つ目。その先はあるか。特別抗告だけです。この4問を順に問えば、どの場面でも、道を引けます。

節目のミニ事例

節目のミニ事例(前半)。設定を入れ替えて結論を確かめる。問1=Zの勾留を決めた裁判への不服→準抗告・同じ裁判所の合議体(429条1項2号)。問2=Zの逮捕状を出した裁判→対象外(昭57)・特別抗告も不適法。問3=「詐欺をしていない」だけで準抗告→理由にできない(429条2項→420条3項)/検察官が勾留請求の却下に準抗告→可 図:節目のミニ事例

  • 前半
  • 設定を入れ替えて結論を確かめる。問1=Zの勾留を決めた裁判への不服→準抗告・同じ裁判所の合議体(429条1項2号)。問2=Zの逮捕状を出した裁判→対象外(昭57)・特別抗告も不適法。問3=「詐欺をしていない」だけで準抗告→理由にできない(429条2項→420条3項)
  • 検察官が勾留請求の却下に準抗告→可

節目のミニ事例です。設定を入れ替えて、結論がどう変わるかを確かめます。1つ目。Zの勾留を決めた裁判に、弁護人が不服を言います。名前と行き先は何でしょうか。勾留を決めた裁判官が所属する裁判所の、合議体です。第429条第1項2号の準抗告で、簡易裁判所の裁判官がした勾留なら、その簡易裁判所を管轄する地方裁判所に請求します。2つ目。Zの逮捕状を出した裁判に不服があるとして、準抗告をしました。棄却されたので、さらに特別抗告をしたら、どうなるでしょうか。準抗告も、特別抗告も、通りません。逮捕に関する裁判は準抗告の対象外で、最高裁も、特別抗告は不適法としました。違法な逮捕は、勾留の段階で、請求の却下や勾留への準抗告の中で争います。3つ目。弁護人が、Zは詐欺をしていない、という理由だけで、勾留に準抗告をしました。通るでしょうか。

第429条第2項から第420条第3項により、嫌疑がないことは、準抗告の理由にできません。争えるのは、勾留の理由と必要性です。設定を替えます。検察官が、勾留の請求を却下した裁判に準抗告をしたら、できるでしょうか。検察官も、勾留の請求を却下した裁判に、準抗告ができます。請求先は、却下した裁判官が所属する裁判所の合議体です。

節目のミニ事例(後半)。設定を入れ替えて結論を確かめる。問4=起訴後・第1回公判期日の前の保釈却下→準抗告(280条)/期日のあと→抗告(420条2項)・高等裁判所。問5=準抗告審の棄却に抗告→不可(432条→427条)・特別抗告のみ。問6=検察官の接見指定→430条1項/警察官なら2項/裁判官が証人に過料→3日以内・停止 図:節目のミニ事例

  • 後半
  • 設定を入れ替えて結論を確かめる。問4=起訴後・第1回公判期日の前の保釈却下→準抗告(280条)
  • 期日のあと→抗告(420条2項)・高等裁判所。問5=準抗告審の棄却に抗告→不可(432条→427条)・特別抗告のみ。問6=検察官の接見指定→430条1項
  • 警察官なら2項
  • 裁判官が証人に過料→3日以内・停止

4つ目。Zが起訴され、第1回公判期日の前に保釈を請求したところ、却下されました。不服申立ての名前は何でしょう。名前を決めるのは、第280条です。第1回公判期日の前の保釈の却下は、裁判官の命令なので準抗告になり、その裁判官が所属する裁判所の合議体が見直します。設定を替えて、第1回公判期日のあとに、受訴裁判所が却下した場合は、決定ですから、抗告で、高等裁判所です。5つ目。準抗告審が、Zの請求を棄却しました。さらに抗告はできますか。準抗告審の決定に、さらに抗告をする道はなく、残るのは、特別抗告だけで、第405条の事由があるときに限り、最高裁判所へ、5日以内です。6つ目。検察官が、Zの接見の日時を指定しました。不服はどう申し立てますか。警察官が指定したら、どうなるでしょう。

検察官の指定なら第430条第1項で、その検察庁に対応する裁判所へ。警察官の指定なら第2項で、職務執行地を管轄する地方裁判所か簡易裁判所へ、準抗告をします。ただ、待つ間に指定された日時が来てしまう実情は、あります。設定を替えます。裁判官が証人に過料を命じた場合は、4号の裁判ですから、3日以内に準抗告をし、その期間内と請求があったときは、執行が停止されます。結論の分かれ目を言い直します。1つ目は、裁判官の裁判なので、第429条。2つ目は、逮捕は対象外。3つ目は、嫌疑なしは、理由にできない。4つ目は、第280条で、主体が変わると、名前が変わる。5つ目は、行き止まりと特別抗告。6つ目は、第430条と、過料の期間と停止の例外でした。

今日の地図(保存版)

まとめ。Zの答え=①裁判官の命令(勾留)への不服は準抗告・同じ系統の裁判所の合議体へ ②逮捕に関する裁判には言えない(昭57) ③起訴後の保釈の却下は、第1回公判期日の前なら準抗告・後なら抗告(高等裁判所)。どちらも最後は特別抗告 図:まとめ

  • Zの答え=①裁判官の命令(勾留)への不服は準抗告・同じ系統の裁判所の合議体へ
  • ②逮捕に関する裁判には言えない(昭57)
  • ③起訴後の保釈の却下は、第1回公判期日の前なら準抗告・後なら抗告(高等裁判所)
  • どちらも最後は特別抗告

Zの3つの問いに、順に答えます。1つ目。裁判官の命令、たとえば勾留への不服は、準抗告です。行き先は、上級の裁判所ではなく、同じ系統の裁判所の合議体です。2つ目。逮捕に関する裁判には、準抗告は言えません。逮捕の違法は、勾留の段階で争います。3つ目。起訴後の保釈の却下は、第1回公判期日の前なら準抗告、後なら抗告で、高等裁判所です。どちらも、最後は特別抗告です。

身柄解放の一覧。逮捕=不服申立てなし・勾留請求への働きかけ/起訴前の勾留=準抗告/起訴前の接見等禁止=準抗告/保釈=第1回公判期日の前は準抗告・後は抗告/捜査機関の処分=430条の準抗告/どれも最後は特別抗告。弁別の軸=誰がした裁判か→名前→行き先→その先 図:身柄解放の一覧

  • 逮捕=不服申立てなし・勾留請求への働きかけ/起訴前の勾留=準抗告/起訴前の接見等禁止=準抗告/保釈=第1回公判期日の前は準抗告・後は抗告/捜査機関の処分=430条の準抗告/どれも最後は特別抗告
  • 弁別の軸=誰がした裁判か→名前→行き先→その先

身柄解放の手を、一覧にして終えます。逮捕には、不服申立てがなく、勾留の請求への働きかけで備えます。起訴前の勾留と接見等禁止は、準抗告。保釈は、公判の前なら準抗告、後なら抗告。捜査機関の処分は、第430条の準抗告。どれも、最後は特別抗告です。持ち帰るのは、4つの問いです。誰がした裁判か、名前は何か、行き先はどこか、その先はあるか。なお、確定した裁判そのものを覆す、別のしくみもあります。

参照条文

  • 刑事訴訟法第429条第1項
  • 刑事訴訟法第429条第2項・第4項・第5項・第6項
  • 刑事訴訟法第430条
  • 刑事訴訟法第431条・第432条
  • 刑事訴訟法第280条第1項

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