詐害行為取消権の行使方法と期間制限(424条の7・426条)
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第4章 債権総論 #206/動画の内容を見返し用にまとめたものです(動画には含みません)。
取り消せるとして、どう訴えるのか
図:冒頭の設例の関係図
- A 取消債権者、B 債務者、C 受益者(親族)、D 転得者
- AからBへ債権1,500万円
- BからCへ売却(時価2,400万円の家を700万円で。Bの財産はこの家だけ)
- CからDへ転売
- 問い=取り消せるとして、Aは誰を相手に、いつまでに、何を求めて訴えるのか
設例を思い出してください。Bは、Aに1,500万円を返す立場にあります。Bの財産は、時価2,400万円の家だけです。ところがBは、その家を、事情を知っている親族のCに、700万円で売りました。Cは、その家をDに転売しています。ここまでで、取消しの要件は見てきました。では、取り消せるとして、Aは誰を相手に、いつまでに、何を求めて訴えるのでしょうか?先に答えを言います。1つめ、訴えで求めます。訴えられた側が逆に起こす訴え、つまり反訴でもよいのですが、反論として主張することはできません。被告になるのは受益者か転得者で、債務者のBは被告になりません。ただ、Bには、訴えを起こしたことを知らせます。これを訴訟告知といいます。2つめ、期間は、債権者が知った時から2年、行為の時から10年です。3つめ、求めるのは、債務者がした行為の取消しと、財産の返還です。返すのが難しければ、家の代わりに、お金で返してもらいます。これが価額の償還です。転得者を相手にできる要件は、前の回で見ました。Cに対して取り消せる場合で、Dも知っていたなら、Dに行けます。善意の人を経由すると先へ行けない、という点も、そこで見たとおりです。今日は、その先の、訴え方の話です。
取消しは、訴えで求める——抗弁では足りない
図:裁判上の行使の板
- 424条=裁判所に請求(裁判の外では行使できない=前に見た)
- 今日足す中身=訴えを起こす=可/反訴=可(判例)/抗弁として主張=不可(判例)
- 用語=訴え(裁判所に判断を求める手続を開くこと)/反訴(訴えられた側が、同じ手続の中で、逆に起こす訴え)/抗弁(相手の請求を退けるために出す反論)
- 板の下の出典注記=反訴で取消しを求めた事案=最判昭40・3・26 民集19巻2号508頁
まず、どこで請求するのか、からです。424条は、裁判所に請求することができる、と書いていました。裁判の外では行使できないことと、その理由は、前に見ました。今日足すのは、裁判のなかでの形です。手続の言葉を3つ言います。訴えとは、裁判所に判断を求める手続を開くことです。反訴とは、訴えられた側が、同じ手続の中で、逆に起こす訴えです。抗弁とは、相手の請求を退けるために出す反論です。求めているものが違います。抗弁は、相手の請求を退ける理由として、出すだけです。訴えは、取消しそのものについて、裁判所の判断を求めます。設例で考えます。CがAを相手に、この家は自分の物だと確認を求める訴えを起こしたとします。Aは、BからCへの売却は詐害行為だから取り消されるべきだと、反論したくなります。ここで、小さな問題です。Aは、この反論、つまり抗弁として、詐害行為の取消しを主張できるでしょうか?
抗弁としては、できない、だと思います。取消しを求めたいなら、Aは、同じ手続の中で、取消しを求める反訴を起こします。根拠は判例です。ここは判例の札です。判例の札とは、最高裁の判決が述べたことです。
判例最判昭39・6・12 民集18巻5号764頁
詐害行為の取消しの方法 民法四二四条の詐害行為の取消は訴の方法によるべきものであって、抗弁の方法によることは許されないものと解するのを相当とする。
判決の事案です。手形金の請求を受けた被告が、詐害行為の取消しを抗弁として主張しました。手形とは、お金の支払いを約束した証券です。原審は、その主張を主張自体が成り立たないとして退け、最高裁もそれを正当として、上告を棄却しました。判決の理由は、法律の規定から決まる、というものです。取消権の行使には、相手方に裁判の外で意思表示をする方法、裁判の中で意思表示をする方法、訴えによる方法がありえます。どれをとるかは、規定の書き方で決まります。判決当時の法律で、取り消せる法律行為の取消しは、相手方に対する意思表示と書かれていました。破産の手続で、破産した人が前にした行為の効力を否定することを、否認といいます。その否認は、当時の破産法で、訴え又は抗弁によると書かれていました。詐害行為の取消しは、当時の民法424条が、裁判所に請求することを得、と書いていました。そこで、訴えの方法による、と述べました。区別してください。判決が述べたのは、抗弁では許されない、というところまでです。反訴ならよい、とは、この判決は述べていません。ただ、反訴で取消しを求めた事案は別の最高裁判決にあり、そこでは反訴による取消しを前提に判断されています。反訴も訴えの一種で、裁判所に請求する形をとるからです。ですから、訴えを起こすほか、反訴でもよい、と整理されます。
誰を訴えるのか——被告は受益者か転得者
図:被告と訴訟告知の関係図
- A 取消債権者から、C 受益者、またはD 転得者へ、訴え(被告)
- A 取消債権者からB 債務者へ、訴訟告知(Bは被告ではない)
次は、誰を相手にするのか、です。被告とは、裁判で、訴えられた側のことです。条文を読みます。
条文民法424条の7
民法第424条の7 1 詐害行為取消請求に係る訴えについては、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める者を被告とする。 一 受益者に対する詐害行為取消請求に係る訴え 受益者 二 転得者に対する詐害行為取消請求に係る訴え その詐害行為取消請求の相手方である転得者 2 債権者は、詐害行為取消請求に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債務者に対し、訴訟告知をしなければならない。
まず、第1項を読みます。第2項は、このあと読みます。第1項の1号は、受益者に対する請求の訴えなら、被告は受益者です。2号は、転得者に対する請求の訴えなら、被告は、その請求の相手方である転得者です。ここまでは、条文の言葉です。条文の言葉とは、条文にそのまま書かれていることです。大事なのは、被告に、債務者のBが入っていないことです。債務者は、被告になりません。設例なら、AがCを訴えるなら被告はC、AがDを訴えるなら被告はDです。どちらを訴えるかは、債権者が選びます。Cに対しても、Dに対しても請求できる組合せなら、どちらでもかまいません。なぜ、取消しの対象の行為をしたBを、被告にしないのか。これは立案の過程の説明です。立案の過程の説明とは、改正のときに、なぜそう決めたのか、として説明されていることでした。債務者を被告に含めると、行方が分からない場合や、法人の代表者が欠けている場合などに、手続が円滑に進まなくなります。また、この訴訟の実態は、限られた財産の奪い合いで、債務者は関心を失っていることが多いのです。債務者の手続の保障は、次に見る訴訟告知で足りる、とされました。改正前の判例の結論を、維持しています。小さな問題です。AがDを訴えるとき、Bを被告に加えなければならないでしょうか?
Bは被告にならないので、加えなくていいです。被告は、Dだけです。ただ、Bには、訴訟告知をします。
被告でない債務者に、なぜ知らせるのか——訴訟告知
図:訴訟告知の板
- 424条の7第2項=訴えを提起したら遅滞なく、債務者に訴訟告知をしなければならない(義務)
- 訴訟告知=訴訟が起きていることを、その訴訟に参加できる第三者に知らせること
- 債権者代位の訴えにも同じ仕組み=423条の6
- 理由=立案の過程の説明=取消しを認める確定判決の効力は債務者にも及ぶ(425条・中身は後の回)
- 被告にはしないが、関与の機会は保障する
訴訟告知の条文に入る前に、復習です。債権者代位の訴えを起こしたとき、債務者に訴訟告知をする条文は、何条でしたか?423条の6です。債権者代位の訴えにある仕組みが、取消しの訴えにもある、ということです。訴訟告知とは、訴訟が起きていることを、その訴訟に参加できる第三者に知らせることでした。先ほど読んだ424条の7の、第2項を見ます。債権者は、取消請求の訴えを提起したら、遅滞なく、債務者に対し、訴訟告知をしなければならない、と読みます。義務です。Bには関係があります。取消しを認める確定判決の効力は、被告だけでなく、債務者にも及びます。そう定めた条文が425条で、中身は後の回で読みます。設例なら、AがCに勝つと、Bも、Cへの売却は取り消された、という結果を受けます。ここまでは、条文が定めていることです。ここからは、立案の過程の説明です。効力を受けるのに、手続が進んでいることを知らなかった、というのでは、あんまりです。そこで、手続を進めやすくするために被告にはしないけれども、訴訟に関わる機会は、告知で保障します。被告にしない理由と、告知をする理由は、つながっています。たとえば、自分の家の話し合いが自分抜きで進み、あとから、結果は自分にも及ぶ、と言われたら困ります。訴訟告知は、その話し合いへの招待状です。ここは、こちらの説明です。訴訟告知をしなかったとき、どうなるかは、条文に書かれていません。告知は義務である、というところまでを押さえてください。
いつまでに訴えるか——2年と10年
図:期間の時間軸
- 行為の時(4月に、BがCへ家を売却)
- 債権者が、債権者を害する行為があったことを知った時(6月)
- 債権者が債務者に債権者を害する意思があったことまで知った時(9月)
- 2年=詐害意思まで知った時から
- 10年=行為の時から
- どちらかを過ぎると、訴えを提起できない
ここからは、2つめの柱、いつまで、です。条文を読みます。
条文民法426条
民法第426条 詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から二年を経過したときは、提起することができない。行為の時から十年を経過したときも、同様とする。
前段と後段に分けます。前段は、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを、債権者が知った時から2年を過ぎたら、訴えを起こせない、です。後段は、行為の時から10年を過ぎたときも、同じです。どちらかを過ぎたら、訴えは起こせません。ここまでは、条文の言葉です。性質を一つ。これは出訴期間です。出訴期間とは、訴えを起こせる期間のことで、時効ではありません。条文は、提起することができない、と書いています。改正前は、2年が消滅時効で、行為の時からは20年でした。改正で出訴期間に整理され、行為の時からの期間は10年に短縮されました。出訴期間なので、時効の更新などの規定は及びません。2年の起算点が、読みどころです。債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを、債権者が知った時、です。単に債権者を害する行為があったと知っただけでは足りず、債務者に詐害の意思があったところまで知った時です。この読み方は、改正前の判例が述べていたことで、条文に明文化されました。判例を読みます。前提として、債務者に詐害の意思があったと債権者が知るのでなければ、取消権の行使は期待できない、という考え方があります。
判例最判昭47・4・13 集民105号561頁
取消権者が知った時の意味 取消権者が、詐害行為取消権発生の要件たる事実、すなわち、債務者が債権者を害することを知つて当該法律行為をした事実を知つたことを意味し、単に取消権者が詐害の客観的事実を知つただけでは足りないと解すべきである。
言葉を直します。客観的事実とは、誰が見ても確かめられる事実で、設例なら、その売却で、Bの財産が足りなくなり、債権者が害される、という事実です。この判決は、改正前の条文の2年についてのものです。債権者を害する意思があった事実まで知って初めて、2年が動き出す、という読みです。ただし判決は、一般の取引の債権者は債務者の資産状態を知っているのが普通だから、特段の事情がなければ、客観的な事実を知れば詐害の意思も知ったと推認される、とも述べています。ですから、債権者を害する行為だと知っただけでは足りないと言っても、実際には、早く動いたほうが安全です。設例に当てはめます。4月に、BがCへ家を売りました。Aが、売却と、Bにほかの財産が無いこと、つまりこの売却が債権者を害することを知ったのが6月です。Bがそれを分かって売ったと、Aが知ったのが9月だとします。2年は、9月から数えます。ただ、推認が働けば、6月に前倒しされることもあります。10年は、4月の行為の時から数えます。Aが知っているかどうかは、関係なく進みます。小さな問題です。設例を変えます。Aが、Bに詐害の意思があったことまで知ったのは、売却から9年半が過ぎたころでした。知った時から数えた2年は、まだ来ていません。ただ、その半年後に、行為の時から10年が過ぎました。このあとで、Aは訴えられるでしょうか?
10年が過ぎているので、2年が来る前でも、提起できないです。2年と10年は別の起算点で進み、どちらかが先に過ぎたら、訴えは起こせません。
訴えが認められたとして何を求められるか——424条の6第2項
図:転得者を訴える場合の関係図
- A 取消債権者、B 債務者、C 受益者、D 転得者
- BからCへ売却(取り消すのはこの行為=債務者がした行為)
- CからDへ転売(取り消さない)
- AからDへ訴え(被告はD)
- DからBへ返還(家の名義をBに戻す)
3つめの柱、請求の内容です。入口の問いは、勝ったとして、Aは何を求められるのか、です。Dを訴えたのに、BとDの間に契約はありません。何を取り消すのでしょうか。前に、受益者のCを被告にするときは、424条の6第1項で、取消しとともに、受益者に移った財産の返還を請求でき、返せないなら価額の償還を請求できる、と見ました。今日は、その転得者版、第2項を読みます。
条文民法424条の6第2項
民法第424条の6第2項 債権者は、転得者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、転得者が転得した財産の返還を請求することができる。転得者がその財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。
前段と後段に分けます。前段は、転得者に対する請求で、債務者がした行為の取消しとともに、転得者が転得した財産の返還を請求できる、です。後段は、転得者がその財産を返すことが困難なときは、価額の償還を請求できる、です。価額の償還は、前に見たとおり、財産そのものの代わりに、お金で返すことです。一番大事なのは、前段の、債務者がした行為の取消し、です。前の回でも確かめたとおり、Dを訴えても、取り消すのは、BとCの間の売却です。CとDの間の売買ではありません。第2項は、それを条文の言葉にしています。BとCの間の売却を取り消す理由は、こちらの説明です。取消しの目的は、Bの財産を、Bの責任財産に戻すことでした。戻して、強制執行につなげるのです。もしCとDの売買を取り消しても、BがCに家を売った行為は、残ったままです。それでは、家はBの財産に戻りません。Bの財産が逃げた原因は、BとCの間の売却です。ですから、そこを取り消します。そのうえで、逃げた財産の今の行き先であるDに、返還を求めます。DはBの契約の当事者ではありませんが、Bの財産が行き着いた先だから、請求の相手になる、ということです。小さな問題です。Dを被告にして、Aが勝ちました。取り消されるのは、BとCの売却と、CとDの売買の、どちらでしょうか?
BとCの売却です。CとDの売買は、取り消しません。返還の中身は、設例なら、家の名義を、Bに戻すことです。
図:請求の内容の比較の板
- 受益者Cを訴える場合と、転得者Dを訴える場合の違い
- 取り消す行為=どちらもBとCの間の行為(債務者がした行為)
- CとDの間の売買は取り消さない
- 求めること=Cを訴える場合は受益者に移った財産の返還、Dを訴える場合は転得者が転得した財産の返還(家の名義をBに戻す)
- 根拠の条文=Cを訴える場合は424条の6第1項、Dを訴える場合は424条の6第2項
- 返還が困難なとき=どちらも価額の償還
- C悪意・D善意のとき=Cに価額の償還(424条の6第1項)
- C悪意=Cに対して取消請求できる場合のこと
- 板の下の出典注記=受益者に価額の償還を求める場合の価額を測る時=特別の事情がないかぎり事実審の口頭弁論が終わる時(最判昭50・12・1 民集29巻11号1847頁・受益者の事案)
返還が困難なとき、が、後段です。Dを被告にするなら、家はDの手元にあるので、通常は現物の返還ができます。Dが家をさらに別の人へ渡していれば、返還は困難です。ここまでが、Dを被告にするときの、第2項です。設例で、冒頭の答えの3つめ、返すのが難しい場合に当たるのは、相手がCになる場面です。Cが悪意、つまりCに対しては取消請求ができて、Dが善意のとき、Dには行けません。Cは家をDへ転売していて、返せません。そこで、Cに対して、BとCの間の行為の取消しとともに、家の代わりに、価額の償還を請求します。相手は受益者のCですから、根拠は第2項ではありません。前に見た、424条の6第1項の後段です。家の値段は、時とともに動きます。そこで、価額をいつの時点で測るのか、も一言だけ。受益者が被告の事案で、最高裁は、特別の事情がないかぎり、事実審の口頭弁論が終わる時、つまり判決の前に審理が終わる時を基準にしました。転得者でも同じかは、その判決は述べていません。受益者の事案の判例、という札を付けてください。
取り消されたあとの、代金の後始末は、後の回で見ます。今日は、取り消せるとして、誰に、何を求められるか、までです。取り消せる範囲や、お金や動産を自分に直接渡せと言えるかも、後の回です。ここは、論文で論点になりうる所です。424条の7、426条、424条の6第2項の要件は、条文どおりの成立要件ですから、条文番号を付けて、条文の言葉で書きます。債務者をなぜ被告にしないのか、は立案の過程の説明で、理由づけに使うものです。
冒頭の問いに戻る——今日のまとめ
図:今日のまとめ
- 3つの柱と根拠の札
- 1 訴えで求める・被告は受益者か転得者・債務者へは訴訟告知=条文(424条の7)と判例(抗弁では不可)と立案の過程の説明/2 2年と10年=条文(426条)と判例(起算点)/3 求める中身=条文(424条の6第2項。Cへの価額の償還は424条の6第1項)
- 要点=訴えで、受益者か転得者を被告に、知った時から2年・行為の時から10年以内に、債務者の行為の取消しと財産の返還(困難なら価額の償還)を求める
冒頭の問いに戻ります。取り消せるとして、Aは、誰を相手に、いつまでに、何を求めて訴えるのか、でした。答えです。訴えで求めます。抗弁としては主張できません。被告は受益者か転得者で、債権者が選びます。債務者のBは被告になりませんが、訴訟告知をします。期間は、債権者が知った時から2年、行為の時から10年です。求めるのは、債務者がした行為の取消しと、財産の返還です。返すのが困難なら、価額の償還です。3つの柱を整理します。1つめ、訴えで求めること、被告、訴訟告知です。根拠は、条文の424条の7と、抗弁では許されないとした判例、それに債務者を被告にしない理由の、立案の過程の説明です。反訴が使える点は、抗弁では許されないとした判例とは別の、最高裁の判決が前提にしています。2つめ、2年と10年です。根拠は426条の条文です。2年の起算点は、債務者の詐害の意思まで知った時で、これは判例が述べ、条文に明文化されました。出訴期間であって、時効ではありません。3つめ、求める中身です。根拠は424条の6第2項の条文です。Dを訴えても、取り消すのは、BとCの間の行為です。Cが悪意でDが善意なら、Cに価額の償還を求めます。こちらの根拠は、受益者に対する請求を定めた、第1項です。要件、相手方、行使の方法、請求の内容が、これで出そろいました。取消しの範囲や、支払の相手方、判決の効力は、後の回で見ます。
参照条文
- 民法424条の7
- 民法426条
- 民法424条の6第2項